Super Gtも第二戦を迎え富士スピードウェイでのレースが開催となりました。
開幕戦からレクサス勢力が速さを見せ、昨年のGT-R一辺倒だったシーズンと
は一線を画すシーズンの幕開けとなりました。予選では、富士マイスターの立
川祐路選手が驚異的なラップでポールを獲得。25%のダウンフォース軽減とは
?と思うような速度でポールを獲得し、自身の22回のポール獲得の記録を更新
しています。ZENTだけでなく、レクサスが上位を占める展開となった予選で
すが、MOTUL GT-Rがフロント・ロウを獲得し、決勝レースでの走りがどうな
るのか?も気になる展開となっていました。
迎えた決勝当日。天候に恵まれ雨の可能性がなくドライコンディションで
レースが行われる状態となりました。雨が降ると、既にレースができないレ
ベルの豪雨になる富士ですが、天候の崩れがない状態でセッションが行われ
ることとなりました。
ゴールデンウィークということもあり、二日間の来場数はすさまじく、高
速道路の料金所から30km以上の渋滞が発生する状態があり、二日間の来場
者数は過去最大を更新しています。
フォーメーションラップが終わりグリッドにマシンが戻ってくると、レース
がスタートすると、大きなトラブルもなくマシンがコーナーを抜けていきます
が、オープニングラップでは4番グリッドのau TOM’S LC500がWAKO’S 4CR
LC500を抜いて3番手に浮上します。翌周にはDENSO KOBELCO SARD LC50
0もWAKO’Sをパスし、ペースの上がらないWAKO’Sは5番手に後退します。
3周目のストレートではRAYBRIG NSX−GTの山本尚貴選手がイン側からART
A NSX−GTとWedsSport ADVAN LC500を一気に抜き去り9番手から7番手に
ポジションアップします。
6周目のストレートでは3番手のauジェームス・ロシター選手がMOTUL GT−
Rの背後に入り、スリップに入ります。1コーナーでは順位を守ったMOTUL G
T−Rでしたが、続くコカ・コーラコーナーではauの先行を許してしまいます。
さらにMOTUL GT−Rは翌周のストレートでDENSO KOBELCO SARD LC5
00のヘイキ・コバライネン選手にもストレートでかわされ、4番手に後退しま
す。
ストレート速度で厳しいMOTUL GT−Rは後続のレクサス陣営に次々と襲わ
れる展開になります。ステアリングを握るロニー・クインタレッリ選手は周回
遅れとなったGT300をうまく使い、ストレートで1コーナーを死守しますが、
その後ろで詰まったWAKO’Sはダンロップコーナーの立ち上がりでKeePer TO
M’S LC500に5番手の順位を奪われてしまいます。
序盤は、上位3台レクサス、そしてMOTUL GT−Rを挟んでまたレクサス2
台となったトップ6となります。開幕のような悪夢は訪れていませんが、NS
X二は厳しいレースとなっています。
トップのZENT立川祐路選手は1分31秒中盤のラップタイムで順調に周回を
重ね、約2秒離れて2番手にau、そこから約3秒差でDENSOトップ3となりま
す。
すると、19周目にはMOTUL MUGEN NSX−GTがピットイン。トラブル
が発生してしまったようで、給油作業を行うも、そのままガレージへマシン
を入れてしまうことになります。
開幕戦に続き、NSXは厳しいレースになっています。
20周目、5番手KeePerと6番手WAKO’Sが争い、WAKO’Sの大嶋和也選手
が前に出ます。25周目にはS Road CRAFTSPORTS GT−Rの千代勝正選手
が1コーナーで黄旗中にカルソニック IMPUL GT−Rを追い越したことがペ
ナルティとなり、ドライブスルーペナルティを受けることになります。
30周目には11番手のEpson NSX−GTの左リヤタイヤがバーストしてスロ
ーダウンします。
31周目にはトップのZENTとauが0.6秒差に接近しますが、オーバーテイク
には至らず、auはZENTより先となる34周目にピットインしており、ジェーム
ズ・ロシター選手から、中嶋一貴の代わりとして参戦している伊藤大輔監督に
乗り替わります。
そのauの動きを見て、トップのZENTと2番手走行中のDENSOが同時にピッ
トイン。2台はピット作業バトルとなるも、ZENTがトップをキープします。
アウトラップでもZENTがトップをキープすると、DENSOがauの前で復帰し
て2番手に浮上します。
その後方ではauの伊藤大輔監督とMOTUL AUTECH GT−Rのロニー・クイン
タレッリ選手のバトルが展開されます。ロニー・クインタレッリはそのまま37
周目にピットに入り、松田次生選手に後退しています。しかし、auの前の3番手
で1コーナーに先に入るも、タイヤの温まっていない状態では為す術なく後方の
auに順位を奪われてしまいます。
レクサウス勢力が上位で走行する中、46周目にはカルソニックにトラブル発生
します。マシンがピットインするも、そのままガレージへ。ドライバーはマシンを
降り、メカニックがトラブルの修復に取りかかります。
47周目には2番手のDENSO平手晃平選手と3番手au伊藤大輔監督の差が約1秒と
なり、接近戦になります。auは何度もDENSOのスリップに入るが、平手選手がイ
ンを死守してブロックします。
昨年の王者を監督が追い上げる物凄い展開になり、その激しいバトルがん展開
されます。Twitterでは【 なぜ引退したんだこの人? 】【 監督速すぎる 】
など、色々なものが流れていましたが、この昨年王者を脅かす怒涛の走りをする
代役として走行している監督とのバトルは意外な形で幕を閉じます。
レクサスコーナーの立ち上がりでGT300を外から平手選手、インから伊藤選手
が抜いた直後、2台が最終コーナーで接触。平手選手のDENSOのマシンはスピン
し、その横を伊藤選手のauが抜けて行き、2番手が入れ替わります。平手選手は
すぐにコースに復帰し、3番手をキープします。
平手選手のDENSOはauとの接触前にもGT300マシン(エヴァンゲリオン)と接触し
てフロントグリル周りのパーツを破損しており、その影響からかペースが上がり
ません。すぐに後続のWAKO’Sにも追いつかれ、オーバーテイクを許してしまい
ます。同じタイミングでMOTUL GT−Rの松田次生選手がKeePer平川亮選手に1
コーナーで順位を奪われ5番手が交代。上位陣の各所でバトルが行われます。
レースの折り返しの55周を終えた時点で、トップはZENTで変わらず、2番手か
らau、WAKO’S、DENSO、そしてKeePerと5台のレクサスLC500が上位を独占し、
6番手にMOTUL GT−R、7番手にホンダ最上位のRAYBRIGが続きます。
60周目、先ほどのauの伊藤大輔監督とDENSO平手晃平選手の接触が、伊藤大輔
監督のペナルティと判定され、auはドライブスルーペナルティが下ります。その結
果、2番手から8番手まで順位を下げてしまいます。
71周目にはMOTUL GT−Rが4番手のDENSOの背後に付き、セクター3の上りで
間隔を詰めますが、ストレートではスリップに入ることができず並び掛かることが
できません。
レースはポールスタートのZENTが圧倒的なマージンを作り、75周目にピットに
向かいます。48秒6の素早いピットワーク乗り替わり、ZENTは難なくコースに復
帰しています。
MOTUL GT-Rのロニー・クインタレッリ選手はタイヤが温まり始めると、DEN
SOに再び接近して、バトル再開します。80周目の1コーナーでは逆にDENSOを抜
き返し、4番手に順位を上げます。DENSOのヘイキ・コバライネン選手はフロント
周りの破損で手負いの状態が響いたか、その後はMOTUL GT−Rに付いていくだけ
の展開となります。
97周目にはMOTUL GT−Rを追っていたDENSOのヘイキ・コバライネン選手が
レクサスコーナーでスピンし、5番手をauに奪われ、その後も100Rでコースオフ
をしてしまい、RAYBRIGにもかわされ7番手に後退しています。
その後、残り10周を切ったダンロップコーナーでGT300マシンのリヤタイヤが
外れるというアクシデントにも見舞われます。
レース終盤にはフォーラムエンジニアリング ADVAN GT−RのJ−P.デ・オリベ
イラ選手が青旗無視でドライブスルーペナルティを受け、ピットレーンに入ります
が、その際に速度違反を犯してしまい、再びドライブスルーペナルティを受けるこ
ととなりました。
レースはポールスタートのZENT CERUMO LC500が盤石のレース展開でトッ
プチェッカーを受け、レクサス陣営に2013年以来となるホームコース富士での勝
利をもたらしています。
2位はWAKO’Sで開幕戦に続く連続2位表彰台を獲得。3位に開幕戦優勝のKee
Perが入り、ランキングトップを守り、レクサスが表彰台を独占する結果となり
ました。。
レクサスが強さを見せた第2戦だでしたが、MOTUL GT-Rが4位に入っています。
NSX勢力はRaybdigが6位が最上位となっています。