川本ちょっとメモ

★所感は、「手ざわり生活実感的」に目線を低く心がけています。
★自分用メモは、新聞・Webなどのノート書きです。

カジノは賭博場 カジノ特区の隣接地域に必ず悪影響が出ます

2016-12-13 22:58:53 | Weblog
2016/12/16
カジノなしでも順調に拡大している外国人観光客数
2016/12/15
カジノ法案通過、自民・維新が賛成、公明は自主投票 産経・朝日が議員名を伝えました
2016/12/14
カジノ法案は、「文部科学省 小学校指導要領 第3章 道徳」に反しています
2016/12/13
カジノは賭博場 カジノ特区の隣接地域に必ず悪影響が出ます
2016/12/12
<資料> 政治家はカジノがお好き カジノ推進 議員名簿
2016/12/11
<資料 第192回 衆議院可決 カジノ法案> 特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律案
2016/12/10
カジノ――私のささやかな見聞



カジノはアメリカ映画で見るようなスタイリッシュでかっこいい場所かもしれません。だけど、「賭博場」。

物珍しさを刺激して、人気の国内観光コースになるかもしれません。日帰りバス旅行なんかにも格好の材料かもしれません。多くの人々が「賭博」に親しむきっかけになります。

前々回の記事の中で、アメリカのラスベガスに通って大損をした社長さんのことを話しました。こんな人が国民の中に増えるでしょう。


 賭け事の借金で首が回らなくなった人、二人の実例

そのほかにも競馬で借金まみれになった人を知っています。すでにお亡くなりのその人は、ふだんから作業着姿しか見たことがなく、地味な人で、「ええっ、あの人が?」と驚いたものです。私が勤めていた会社の社長がその人の婿であったので、数百万円ほど肩代わりして清算しました。

もう一人、勤めていた会社の従業員で何十万円かの「賭け事の借金」ができて、社長にお金を借りに来た男がいました。彼は仕事がよくできて、愛想がよくておしゃべりも達者。人におごるのが好きで、「ええかっこしい」のところがありました。1回目よりは少ないお金をもう一度社長に無心して、無心から1週間もしないうちに行方不明になりました。奥さんも子どももいましたが、家族ごと、どこかへ引っ越して行方をくらましました。奥さんや子どものことを思い返すと、今でも胸が痛みます。

そのときに社長から聞いたことばが印象に残っています。ちょっと下世話になりますが……。

「飲む打つ買うと言うけどなあ、打つがいちばんタチ悪いんや。飲む(酒)はな、無茶重ねたら、いつかは体つぶして飲めんようになる。買う(女遊び)はな、金の切れ目が縁の切れ目や、相手が逃げて終わる。打つ(賭け事)はな、相手が逃げへん。体こわしてもできる。とことん金借りまくってにっちもさっちもいかんようになって止まるんやけど、ちょっとでも金入ったらまたやる。」

   ◇

   刑法 第二十三章 賭博及び富くじに関する罪 ※賭博=賭け事、ばくち

(賭博)
第百八十五条  賭博をした者は、五十万円以下の罰金又は科料に処する。ただし、一時の娯楽に供する物を賭けたにとどまるときは、この限りでない。

(常習賭博及び賭博場開張等図利)
第百八十六条  常習として賭博をした者は、三年以下の懲役に処する。
2  賭博場を開張し、又は博徒を結合して利益を図った者は、三月以上五年以下の懲役に処する。

(富くじ発売等)
第百八十七条  富くじを発売した者は、二年以下の懲役又は百五十万円以下の罰金に処する。
2  富くじ発売の取次ぎをした者は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
3  前二項に規定するもののほか、富くじを授受した者は、二十万円以下の罰金又は科料に処する。

   ◇

 安倍首相の「美しい日本」にカジノはお似合いなんですね  
 

全国どこへ行ってもパチンコ屋さんがある日本は世界一の賭博大国で、こんな国はほかにないとテレビ解説で聞きました。統計数字で確認しなくても納得できる話です。

カジノ反対論者が、「これほどの賭博大国なのに、このうえにまだカジノを作るのか」と言います。同感です。

しかしカジノ賛成論者は、「日本にはパチンコ屋も競馬・競輪・競艇もある。なぜカジノだけがダメのか、おかしいじゃないか」と言います。こういうのは、「盗人たけだけしい論法」です。

正しい論法を言うなら当然、「日本にはパチンコ屋も競馬・競輪・競艇もある。もう十分だ。カジノはダメだ」、「だからこれからは射幸心をあおる施設は減らしていきたい」、となります。

賭け事がいけないことであり、個人的な弊害、家庭的な弊害、社会的な弊害がさまざまにあることを、カジノ賛成論者はみな、知っているのです。

知っているから、それへの対策をいろいろ述べて、「だから悪影響は少ない」と言っています。カジノを持ってこなければ、何の心配もいりません。

それなのにカジノを誘致しよう、推進しようと、政治家ががんばっています。安倍首相の「美しい日本」に、カジノはお似合いなんですね。
 


 ■カジノは反道徳的、反刑法的 特区外隣接地に歪みが集中するかも

 教育のことを憂えて熱弁をふるう政治家が多い。文部科学省の学習指導要領に関心を示す政治家も多い。学習指導要領では「道徳」に力を入れています

賭け事は、反道徳的行為ですだからカジノ賛成の政治家は、二重人格者です。
賭け事は、犯罪です(刑法百八十五条、百八十六条、百八十七条)

カジノ法案は、細田博之(自民)IR議連会長ほかによる議員立法です。カジノ構想は2014年6月24日、「『日本再興戦略』改訂2014」において閣議決定されています。安倍政権の公式政策です。

カジノ賛成議員と安倍政権は、刑法逃れのために、カジノ合法化の法律を作っている――という理屈になります。

熱心さの理由は、金儲けです。聞こえてくるのは、売り上げが何千億円という話ばかりです。儲かりますよ、儲かりますよ、というキャッチフレーズです。

しかし、「賭博で金儲け」というのがカジノの本質。カジノ特区に隣接する地域には必ず、悪影響が出てくるでしょう。カジノ特区は歓楽の街です。特区の外の隣接地域に性風俗店なんかが進出して猥雑な街になって、ふつうの人にとって楽しみづらく住みづらい地域になっていくことだって考えられます。

おそらく特区の内側は整備され管理も行き届くでしょう。しかし、その外の隣接地域に歪みが現れるでしょう。特区外隣接地域はカジノ特区の恩恵に預かれず、反対にさまざまな歪みを背負うことになるかもしれません。


 カジノ賛成論者はカジノの弊害をよく知っている
 
カジノ法案(特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律案)第十条(カジノ施設の設置及び運営に関する規制)の8項目は、カジノによる弊害を少なくするための規定です。法案そのものにこういう条項を加えなければならない性質が、カジノにあります。

はじめから弊害があるとわかっているものを誘致しようとする自治体政治家、推進しようとする安倍政権と国会議員の感覚は恥ずべきものと思います。金の前に善悪の観念がマヒしています。カジノにはカネのにおいがします。国民の穏やかな生活建設のために、労を重ねようという政治家はいないものでしょうか。


 
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2 コメント

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Unknown (マダム・グラハン・洋K)
2016-12-14 15:14:44
はじめまして
全くおっしゃること「同感」です。
あなたほど弁舌豊かに表現できませんが、言いたいことをぜ~んぶ言ってくださいました。

ただ美しい日本には「絶対」合わないと思います。もちろんそう思っていらっしゃると承知しています
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Unknown (Unknown)
2016-12-15 06:34:49
Unknown (マダム・グラハン・洋K)さま
コメントありがとうございます。

「美しい日本」は、2007年第一次安倍内閣当時の政治スローガンです。安倍首相の思い描く国は「美しい日本」ということばに凝縮されています。明治富国強兵日本を新たに築くというイメージを持っていて、松下村塾から維新日本を築いたことになぞらえているものと思われます。ヒロイズムに酔うナルシスト首相が日本を牛耳っています。安倍晋三の晋の一字は高杉晋作から取って名づけられたそうです。安倍首相や彼の政治勢力が思い描いている美しい日本は、ふつうの人々が思う美しい日本とはかけ離れていて、まったく別種のものです。
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