片貝孝夫の IT最前線 (Biz/Browserの普及をめざして)

Biz/Browserの黎明期からかかわって来ました。Bizを通じて日常を語ります。

.NET frameworkとBiz/Browser比較(リッチクライアント比較)

2006年08月23日 | Biz/Browser
サーバに.NET、フロントにBiz/Browserという組み合わせで販売管理パッケージを開発した会社のエンジニアからいただいた情報です。ご参考まで。


.NETに対して、Biz/Browserが優れいている点を知りたいとの事ですが、Biz/Browserと.NETの両方で開発している立場として、以下の4点がBizのメリットです。

【1】.必要となるハードスペック、OSスペックの違い
.NET frameworkでつくる場合、現状ではWindows2000sp4以上、XP以上、2003以上になります。
これに対してBiz/Browserは2000,XPに加え、98,Me,NT4.0などでも動くので既存資産を有効に活用できます。
また、.NETの場合、まず.NET frameworkをインストールする必要があり、Bizに比べてかなりマシンスペックが高くないと動作しません。
既存のパソコン環境、Web回線環境で動かしたいという要望はエンドユーザにとって根強いものがありますので、既存ハードが使えるのは大きなメリットです。

【2】.開発のしやすさ(三階層システムに関する)
また、.NETは非常に広範囲なframeworkになっていますので、WindowsアプリケーションやASP.NETアプリケーションを作るのには便利でしょうが、Biz/Browserのような、リッチクライアント三階層システムを作るということにはBiz/Designer
ほど向いていません。
とくにHTTP通信まわりのデバッグはBiz/Designerのほうが圧倒的に便利です。
(Biz/Browser =Webシステムのフロントエンドに特化したツール)
.NET(Visual Studio)はなんにでも使える汎用ツールであり、Biz/Designerは三階層の専用開発ツールであるということです。

【3】.メンテナンスのしやすさ
Biz/Browserの場合、個々のCRSスクリプトがあつまってアプリケーションが構成されます。
例えば売上入力PGが変更された場合、該当する1つか2つのCRSを修正し、その数十KBのファイルをアップロードすればすぐに実行できます。
これに対し、.NETの場合、アプリケーション全体が一つのexeになるので例えば1箇所変更したいだけなのに数百MBものファイルをアップロード
し、かつユーザも、(Click Once等で)再度ダウンロードする必要があります。

【4】.業務帳票のつくりやすさと実行レスポンス
.NETの場合、業務帳票などはCrystal Reportなどで作り込む必要があります。三階層システムの場合、Crystal Reportのサーバエディションがほとんどの場合必要になってきますが非常に高価です(5コンカレントユーザーで150万)。
Biz/PrintStreamはBiz/Browserと統合されており、スムーズなWEB印刷ソリューションが構築可能です。またPrintStreamにはPDF印刷機能もありますので、他のPDF印刷モジュールに比べると非常に安価です。(Biz/PrintServer V2- Biz/Browser連携版 - 600,000 1サーバ)
また、PrintStreamFormEditorという専用レイアウトツールにより、直感的な帳票設計が可能です。
実行レスポンスの例では、例えば1P約60行ある帳票(棚卸明細表)が、PHS 64Kbpsの通信環境下で126Pを44秒、766Pを3分30秒程度でプレビューすることが可能です。
例えばこれを.NETとCrystal Reportで実現しようとすると途中でメモリエラーが起こるか、プレビューまで数十分かかることになります。
さらに、本格的な帳票印刷が必要なければ、Biz/Designer自体が持っているDocument機能を使えばよいので60万円を節約することもできます。

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