「カシミヤ」森には着て行くな☆

「洋服の変態」が、服を買い始めてから現在までの20年弱を回想します

FINAL YEAR 0227

2009-02-27 07:01:55 | Weblog
【続・裸の王様】

 昨日の仕事帰りにTOMORROWLANDへ・・・  目的は、Loro Pianaのバンチを見る為。  

 見たかったのは「Lightest」というシリーズ。  軽いの最上級という名の通り、なんと1m=150gと圧倒的な軽さの生地です。  しかし、1m=150gとはスゴイ!  私の記憶では、昨年までの最軽量は180gでしたから、一気に30gも軽くなりました。  この生地の事は、以前から知ってはいたのだが、何せ150gですから(クドい!)どんな手触りの生地なのか気になって仕方がなかった。  この生地、てっきりメッシュのような感じと勝手に想像していたのですが、意外や意外しっとりとした感触があります。  素材はSuper130’s(90%) × Silk(10%)だから当たり前か?  でも、私が感じたのは化繊っぽいって事。  あと、軽いって事が“涼しい”とは限らない。  まあ、真夏は手に持つ方が圧倒的に多くなりそうだから、軽くてシワにならない方が使い勝手は良いのだけれど。

 そんな訳で、私は同じLoro Pianaの「Linen55」が気に入りました。  どんな生地なのかは実際にバンチを見て下さい。  判って頂けると嬉しいのですが・・・    

 
  

FINAL YEAR 0226

2009-02-26 06:52:25 | Weblog
【Vintage TONIK】

 ヴィンテージのTONIK(トニック)でスーツを作り始めました。  「金洋服店=3プライモヘア」と言って程であるが、不思議とこれまで作った事が無かった。  実は今回初めて知ったのですが、TONIKは柄の見え方で生地が“硬い”“柔らかい”があるそうなのです。  「TONIK=ゴワゴワ」と思っている方って意外と多いと思いますが、しなやかなTONIKがある事も覚えておいて下さい。  私が作るTONIKは、このしなやかな方でして、色は墨黒の無地という「まだそんなの残ってたの!」って生地です。

 こんな生地ですから、“楽しむための礼装”にする為に、形は6つボタン2つ掛けのダブルとだけリクエストし、後は服部さんの匙加減にお任せする事にした。  本当はウエストコート(ベスト)も欲しかったけれど、まあ予算の事もあるのでダブルブレストにして省略した。(先日書いた「フルスーツの勧め」の考え方による)  先日、電話で話した際には、生地に(チャコで)ラインを引き終わった所で、「良いラインが書けましたよ」との一言を聞きました。  仮縫いが楽しみです。

 服部さんは以前から、“楽しむための礼装”と“儀礼のための礼装”を提唱されている。  “儀礼のための礼装”とは、型にはまった礼装という意味で、儀礼の多くは服装指定があるので、基本ルールに沿った着方をすれば良い。  皇族方の仕立てをされている服部さんならでは考え方である。  ちなみに私の場合、燕尾服やフロックコート、モーニングなんて服の必要性はまず無いので、礼装となればディレクタースーツ(英国ではカンファレンスと呼んだりする)で十分である。

 一方、“楽しむための礼装”とは、主催者側に対する配慮はしつつも、‘お遊び’を入れるという事である。  楽しむための礼装には、ダークスーツで全く問題ない。  ダークというのは、色が濃い(暗い)を意味しているので、ダークグレーやミッドナイトブルーでも良い。(←黒でなくても良いという意味)  今回の墨黒なんて、正にうってつけの色と言えよう。  またTONIKの場合、生地の表面がマットな感じにならないので、洒落た会には丁度良いと思う。

 出来れば来月にも仮縫いをしたいのだが、私の予定が立たないので、4月・5月にズレ込んでしまうかも知れない。  

   
 

ついでの話

2009-02-23 20:54:23 | Weblog
 Rolls-Royce Motor Carsは、新型車『RR4』を発表したようである。  フラッグシップモデルの『Phantom』に比べ、400mm程サイズダウンされた『RR4』の全長は5400mmとコンパクト?サイズになりました。  注目のリアドアは、Phantomと同じく後ヒンジ前開きのコーチドアとなった模様です。  現行のBentley Continental Flying Spurのオーナーは、挙って乗り換える事になるのだろうか?

 因みに、全長が5400mmならば、我が家の駐車場にも納まるサイズです。
     

 

FINAL YEAR 0223

2009-02-23 14:42:59 | Weblog
 TOMORROWLANDのIMPORT ITEM ORDER FAIRを覘いて来ました。

 今回は、いつもよりも開催時期が遅かったせいもあって、既に入荷済みになっているアイテムも多かったので、若干新鮮味に欠ける所もあったのですが、気になるモノが入荷済みの場合はサイズ確認が出来るので逆に良かったかも知れません。

 私はいつものように靴を中心に見たのですが、中でも気になっていたのはHEDETAKA FUKAYAの靴です。  今期は、スリッポンが3型出ていました。(革の色違いもあり、合計4種類)  どれもスラっとした形をしたキレイな靴なんですが、1~50の数字をトゥにメダリオンされたスリッポンが気に入りました。  サンプルは17番だったのですが、数字って意外とメダリオンにするイイですね。  このアイデアは別の機会に使いたいなあと思いました。  ORDER FAIRと言っても、これから1から作る訳ではないので数字を選ぶ事は出来ませんが、まあコレは箱を開けた時のお楽しみって事で!  詳しくは現在発売中の雑誌「PEN」に掲載されていますので、そちらを見て下さい。

 いつもならば、靴といえばALDENの話になる所ですが、こちらはちょっと小休止です。  まあ面白い別注が無かったので、今回はパスです。  GAZIANO&GARLINGは、サンプルが1型しか上がっていなかったのでなんとも言えないが、20万円にあと一歩の価格になったのでパスだね。

 今回、意外と良かったのはウエアーの方です。  LINEN素材が多いのが今期のTOMORROWLAND。  オリジナルのリネン・ジャケットやスーツも良いのだけれど、Luigi Paolo Cappelliのリネン・ジャケットと、Studio Ypsilonのリネンジャージ素材のシャツジャケは、「本当に欲しい!」と思った久し振りの既製服です。  ただ、Luigi Paolo Cappelliのリネン・ジャケットは、段返りのシングル3つボタンだったのが、個人的にNGでしたね。  Studio Ypsilonのリネンジャージ素材のシャツジャケは、真夏に1枚羽織りたい時にたいへん重宝するアイテム。  暑ければ脱いでカバンに仕舞えるますから、使い勝手が良いね。 

師匠と弟子?のキケンな話

2009-02-22 07:59:12 | Weblog
【フルスーツの勧め】

 英国の服装に関するマナー本によれば、礼装の基本はフルスーツ(スリーピース)だそうです。  

 スリーピースといえば、一昨年辺りから見直されて来てはいるものの、まだまだ世の中は絶対的にツーピースが多いのが現状です。  マナー本には、ツーピースであってもダブルブレストであれば“(ベスト)無くても差し支えない”と書いてある。  これはダブルの場合、ベストが見えないからというのが“無くても差し支えない”理由だと考えられる。  だとすれば、シングルブレストの場合、スリーピースでなければならないのか?  師匠によれば、ダブルと同じようにベストが見えなければ良いので、Vゾーンの狭い3つボタンなら問題ないとの事だった。

 個人的には、最近作っているスーツやジャケットはダブルブレストが多いので、若干ではあるが安堵している。  この話を聞くまでは、今後作るジャケットはシングルブレストなら1B若しくは2Bと考えていたが、暑さからベストが着られない春夏物を除き、秋冬物は全面的にダブルブレストにするとしようかな!

洋服の味について・・・2009

2009-02-19 17:03:27 | Weblog
 コメントを入れて下さったお2方には、改めて御礼を申し上げます。  有難う御座いました。

 さて、私が前回より3年経ってこの話題を持ち出した理由というのは色々あるのですが、本当の理由はチョット横に置いておくとして、「洋服の味について・・・」は今後も問い掛けてみようかと考えております。


<本題>

 2009年に考える“洋服の味”とは、「不完全」という事です。 

 私は、ジャケット・スーツ・オーバーコートに関してはオーダーしています。  吊るしの服が悪いからオーダーしている訳ではありません。(吊るしの服を否定しているのでは無い。)  先日も、某有名ショップで優秀なファクトリー製のスーツを試着しましたが、「コレはイイ!」と真剣に思った位です。  しかしながら購入はしませんでした。  理由は、キレイ過ぎるからです。  そもそも私の体型は、オーダーしなければフィットした服が見付からないような体ではなく、既製服で十分であります。(事実、「○○さんは基本パターンでピッタリですね」と色々なショップで言われる。)  このファクトリー製のスーツを何年か着続けて行き、自分の体型により馴染んだ頃には‘味のある服’になっているだろうと思わんでもないが、私が考える“味”とは違う気がする。
 
 先に書いた「不完全」という意味は、出来た服にどこか破綻をきたした部分が欲しいのです。  勿論、ワザと破綻させているのだから、その部分が個性になる訳です。  まずそんな服を作るには、作り手が完全美の服が作れる上で外すテクニックと計算が出来なければならないし、着る側にも破綻した部分を生かす着こなしが必要になると思う。  その意味では、やたら面倒な服とも言えないでもないが、そんな服が1枚あってもイイかなぁ~と思う。


<コメントについて>

 この洋服の味‘2009’についてのコメントは、21日(22時)で受付を終わらせて頂きました。  

ついでの話

2009-02-19 16:24:45 | Weblog
【見込み違い】

 ざっと頭の中で考えていた事と違う事態になってしまった時、「どうしよう・・・」とパニックになる事がある。  そんな時、進むのか?それとも撤退するのか?はたまた中断するのか?現在の経済危機と同じで、結論を先延ばしにするよりも素早く決断した方が良い。  

ついでの話

2009-02-17 06:08:39 | Weblog
【お知らせ】

 2月17日(火)午前0時をもちまして、コメントの受付を停止させて頂きました。  先のお知らせを見られた方は、「公開質問状」のコメントを締め切ると思われた方もいらっしゃるでしょうが、全体のコメント受付を停止します。

 

FINAL YEAR 0215

2009-02-15 08:00:29 | Weblog
【在庫一掃セール】  

 先月新春セールを行ったシャツ店が、今度は13日(金)から在庫一掃セールを始めた。  案内には30%~50%OFFと書かれていたので、3万円を境に上が30%OFF、下が50%OFFと予想してみた。

 昨日の朝一番に覘いて来たのですが、良い意味で予想がハズレました。  最上級の部類であるALUMOの170双は、なんと8割方セール対象になっており(一部セール除外)、しかも驚きの50%OFFになっていた。  ALUMOらしい上品なストライプが残っており、これまで120双止まりだった方がトライするには、又とない機会かも知れない。  当然、このALUMOが最もお値打ちになっている?

 David&John Andersonと言えば200双、この店にも数は少ないがちゃんと用意されていて、今回は30%OFFになっていた。  1つ、ブルー地のストライプで抜群に良い物があったのだが、30%OFFになっても約3万円なので見送った。

 ダークカラーの生地では一際異彩を放つのが「ALBIATE(アルビアーテ)」。  ALBIATEは、筆記体で「Italian Fine Fabric」と書かれたタグが付いていますが、社名(ALBIATEと)は入っていないので、意外と社名を知らない人がいるかも・・・  ALBIATEの生地で多いのは、紺地に白と明るいブルーのストライプなんてモノです。  プロパーでは、26.000円から30.000円の価格帯(税別)です。  今回のセールでは、21.000円に統一されてました。  私は夜遊びする人間ではないので、ダークカラー地のシャツを着る機会が無いので、ALBIATEの生地には一度も手を出した事がないのですが、今回は少々悩んでおります。

 CANCLINI・ALBINI・THOMAS MASONといったお馴染みの生地もセールになってましたが、この3社はレンジの幅が広い事もあって、ナニが何%OFFと書き切れない。  THOMAS MASONの140双は、定番中の定番であるキャンディーストライプが沢山残っていた。  

 さて、最大の目玉は“シーアイランド・コットン”の白無地でしょう。  なんと50%OFF!  シーアイランド・コットンはゴールドラベルでも5等級あり、オーダーシャツ屋にあるのは上から2番目と3番目。  今回は2番目がセール。  なので、コッチが最もお値打ち?