歐亞茶房(ユーラシアのチャイハナ) <ЕВРАЗИЙСКАЯ ЧАЙХАНА> 

「チャイハナ」=中央ユーラシアの町や村の情報交換の場でもある茶店。それらの地域を含む旧ソ連圏各地の掲示板を翻訳。

我がオスマン帝國の科學力は世界壱ィィィィイ!(前編)

2009-06-25 02:03:37 | トルコ関係

ネットでちょっとエルトゥールル号関係の情報を漁っていたら、トルコのニュース・サイト“haber⑦”で驚くべき情報に出くわしたので、思わず訳してしまいました。もしこれが本当だとしたら、日本の技術史は根底から覆されることになりましょうw。

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「日本で最初のロボットは、アブデュルハミト2世の贈り物だった」
原題:Japonlara ilk robot Abdülhamit'ten
http://www.haber7.com/haber/20090620/Japonlara-ilk-robot-Abdulhamitten.php

アブデュルハミト2世が、1889年に日本へロボットを贈っていたことが明らかとなった。“アラーメット(オスマン語で「奇跡」もしくは「勲章」の意)”と名づけられたその人型ロボットの特徴は、セマー(旋踊=イスラーム神秘教団の修道法の一つを踊りながら半メートルの歩行が可能。さらには、時間ごとにアザーン(イスラームにおける礼拝時の呼びかけを唱えることができるというものだった。

メフメット=ルファット=イェエン記者

参考;アブデュルハミト2世(在位1876-1909年)


出典:wiki

参考:アザーン


参考:セマー(旋踊) を踊るセマーゼン(セマーの踊り手)


オスマン帝国末期の歴史に汚点を残したとされるスルタン(皇帝)、アブデュル=ハミト2世が、今日、技術的な先進国である日本に対し、1889年の時点でロボットを贈っていたことが判明した。人型に作られ、“アラーメット”という名を持つこのロボットの性能は完璧だったという。

研究者にして作家であるオクタン=ケレシュの書庫にある“アラーメット”の生写真は、ユルドゥズ宮(宮殿の一つ)で起きた火災で損傷を受けてはいるが、その焼け残りですら、120年を経て初めて公になったこの事件を語るには十分だろう(この写真については後述)。


<鐘の代わりにアザーンの声>
この歴史的事件は、スルタン・アブデュルハミト2世の同時代人であった日本の明治天皇の甥、小松宮が、船にてイスタンブルに来訪。スルタンに様々な贈り物をもたらしたことから始まった。

小松宮が宮殿にてもてなされた後、1889年にもイスタンブルに特使を送った天皇は、アブデュルハミト2世に日本の最高位の勲章“大勲位菊花大綬章”を始めとする様々な贈り物とともに、一通の書簡を送った。

その書簡の内容は、アブデュルハミト2世に対し、イスラームという宗教や科学技術の発展のさせ方、各種のワクフ(宗教基金)、慈善機関などの諸事について、フランス語か日本語にてその情報の提供を求めるものだった

※小松宮がイスタンブルを訪問したのは事実。しかし、日本側からイスラームや技術についてオスマン朝からの情報提供を求めた事実は無い。

アブデュルハミト2世は、時計のメカニズムに詳しく、またイェニ・カプのメヴリハーネ(神秘主義教団の道場)で時計職人をやっていたムーサー=デデに、未だかつて存在したことのない作りの時計を製作するよう求めた。

デルヴィッシュ(神秘主義教団の修道僧)でもあったデデが、

“この時計はセマーゼン(「セマー」の踊り手)の形にしましょう!そして、一時間単位で手を広げてセマー(旋舞)を踊り、鐘が鳴るようにするのです。”

と案を出したのに対し、アブデュルハミト2世は、計画について詳細に研究した後、鐘の代わりにロボットに毎時アザーンを唱えさせるよう、求めたのだった。

オクタン=ケレシュによれば、ロボットが製作される少し前にグラマフォン(蓄音機)が発明されていたので、音声を記録するのは可能だったらしい。

<“アラーメット”は同音異義語である勲章(アラーメット)と混同されていた>
ケレシュによれば、エルトゥールル号によって日本へと送られた“アラーメット”が、これまで知られていなかったのは、史料の中にあった同音異義語と混同されていたからだという。

“歴史的な文書だと、「オスマン帝国の各種の勲章が、贈り物とともに日本の天皇に献上された、という具合になっています。オスマン語だと、”勲章“は“アラーメット”であり、まさにこのロボットの名前と同じですから、混同されてしまったのでしょう。“

※ 現代トルコ語だと勲章は“ニシャン”。

オスマン語はオスマン帝国時代に宮廷を中心に使われていた書き言葉で、アラビア文字でつづられていた。その語彙は9割以上がアラビア語やペルシア語からの借用語で、文法的にも両言語の要素が多分に混じっている。現代トルコ語は、トルコ共和国時代に行われた“言語改革”で、そうした語彙や表現をかなり強引にトルコ語固有のものに置き換えたものであり、ほとんど別の言葉だと考えるべき。

日本語に例えると、ちょうど漢語・漢文的表現を徹底的に排除し、その代わりに大和言葉や大和言葉を組み合わせて造語された新語(例:飛行機→とびもの、学校→よみどころetc…)それに英仏からの外来語を代わりに使っているような感じ。
お陰で、オスマン時代に書かれたものをアラビア文字からラテン文字に直したとしても、普通のトルコ人はそれを満足には理解できない


アブデュルハミド2世は、その時代の技術の精華であったこのロボットを、特別書簡や贈り物、それに勲章などとともに、エルトゥールル号に乗せて日本の天皇のもとへと贈った。その帰路で、船は台風によって450人の乗組員とともに、海に沈んだのだった。


<120年前の発見>
ケレシュは、作られたロボットの特徴を次のように挙げた。

“セマーゼンの形をしていて、普通の人間の背丈に近い大きさを持ち、時計も付いたロボットです。胴体は台座に据え付けられている。そして、時間ごとにセマー(旋踊)を踊るのですが、この際は腕が上がり、銀板で作られたスカートが広がります。同時に、ロボはアザーンも唱えるのです。”

”これらの動作を行うときは半メートル前に進み、回転するようになっていました。アザーンを唱え終わると元いた位置に戻り、スカートと腕が下がるというわけです。その全身は金と銀で装飾され、胴体の後ろの部分にはネジがついていて、それを7日に一ぺん回すようにできていました。”

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日本のロボット工学者に、二足歩行の人型モデルの開発に拘る人が多いのは、昭和期からTVで放映されてきた“ガンダム”シリーズなどのロボットアニメが影響しているからだ、という説がありますが、多分そんなのは嘘っぱちですねw。

日本の人型ロボットの起源は、実はオスマン帝国の技術の粋を結集して製作された“アラーメット”にあったわけですw。エルトゥールル号事件というのは、日土の友好がどうこうとか言う以前に、日本の技術史を根底から変える重要な節目だったことになる。

こうした重大な事件が今の日本人に知られていないのは、まさしく日本民族の団結力を奪うためにその歴史を改竄するという、GHQやコミンテルンの陰謀が功を奏したからに違いありませんw。是非とも歴史の教科書に載せるべきでしょうw。

ところで、このニュースは大手紙の“ミリエット(共和国)”紙を含む国内の色んな新聞に配信されているようで、例えば日刊紙の“ブギュン(今日)”では、ホンダの有名な人型ロボット“アシモ”の写真とともに、

“アシモの父はトルコ製だった”

という煽り文句までつけられています。

“ブギュン”紙の表紙。ロボットの件に関する見出しは右上に見える。

http://www.netpano.com/haber/3492/Haberimiz/Medya/Manşetlerinde

またこの新聞は、当時、帝国内で出回っていた雑誌にもロボットが見られるとしています。
http://www.bugun.com.tr/haber-detay/72272-dunyayi-sasirtan-osmanli-robotu-haberi.aspx

↓サイボーグ化されたオスマン人


↓後のアナライザーである(嘘)


とりあえず、“haber⑦”のサイトに掲載されていた、火災による焼失を辛うじて免れたという“アラーメット”の生写真を見てみましょう。

↓”アラーメット”(写真右側)



………………….。


いや、これは……………..。


アシモ(本物)

http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/0/05/HONDA_ASIMO.jpg




アシモの父じゃない........。

アシモの血族じゃないよ.........。


というか、写真じゃないだろう、これはw。どこの形代だよw。

このペラペラしたシュールな物体が時間ごとに上半身を回転させ、アザーンを朗誦するとしたら、ちょっと困りますね。怖すぎる。夢とかに出てきそうです。

横に立っているトルコ帽(フェズ)の男が大きなネジの様なものを持ってますが、きっとこれで動力源であるゼンマイを巻くのでしょう。蓄音機とどのように繋がっているかは謎。足が一本しかない様に見えるのも気になる。下に車輪でもついてるのか?だったら、無理せず“ガンタンク方式”でいいではありませんか。職人からも“偉い人には分からんのですよ!”とか言われてそうですw

あと、イスラームの礼拝は宗派にもよりますが、基本的に1日3~5回のはずで、1時間ごとにアザーンが鳴り響く環境って宗教的にいかがなものでしょうか。アブデュルハミド2世は一応カリフでもあるはずなんだけど…等々、次から次へと疑問が沸いてくるのですが、そういう細かいツッコミはとりあえず置いておきましょう。

そんなことよりも、もし仮にこれが実在したとして、そもそも“ロボット”と呼べるのかという話です。この記事を読む限り、作った人もアブデュルハミト2世当人も“時計”と言ってるではありませんか。だったら、“時計付きの人型ロボット”というよりは“人型時計”、いやより正確に言えば“からくり時計”でしょう。

で、ゼンマイ式のからくり時計に関していえば、東芝の創始者として有名な“からくり儀右衛門(田中久重)”の例を挙げるまでもなく、日本には江戸時代からの技術の蓄積がありました。

ましてや明治維新から20年が経過し、既に近代化が軌道に乗りつつあった当時の日本では、こういう怪しい時計の出る幕は無かったでしょう。でも、大部分のトルコ人はそんなの知らないんだろうなあ…..。

参考:江戸時代の伝統工芸―からくり人形総集編


それにしても、この“ロボット”の存在がオスマン側の史料で確認できないのはトルコの言語改革により生じた混乱wによるものだから仕方がないとしてもwww、明治天皇に献上されたのであれば、日本に現物が残ってないとおかしい訳です。

この記事ではその辺のことについては何も触れてないのですが、他のニュースサイトで“アラーメット”のその後の運命まで言及している記事がありました。全体的な内容はほとんど同じなので、とりあえず、その部分だけを訳してみます。

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「今日の日本のロボット技術は誰のお陰なのか?」
原題:Japonya bugünkü robot teknolojisini kime borçlu?
http://www.tumgazeteler.com/?a=5163746


.…しかしながら、それでもいくつか疑問が生じるかもしれない。例えば、日本人はどうしてこのロボット(“アラーメット”)を贈られたという事実を公にしなかったか?といったことだ。この問いには、次のような答えが考えられる。

当時、日本の皇室は混乱していた。皇居やいくつかの宝物殿も略奪に遭い、“アラーメット”もその混乱した時期に略奪者の手に渡ったとも考えられる。

もう一つの疑問は、当時の日本の時計会社が、“アラーメット”にインスパイアされたか否か、だ。例えば、”セイコー社”の時計工場は1892年に設立され、1899年に初のアラーム時計を市場に出している。そして、キンタロー=ハットリによってセイコー社が設立されたのは1881年。

知りたいのは以下のようなことだ:

・“アラーメット”はこれらの時計に影響を与えたのではないか?

・(セイコー社の時計に)“アラーメット”の上に刻まれていた7人の時計職人の頭文字がどこかしらに残ってないか?

・“アザーン”時計(目覚まし時計の要領でアザーン朗誦装置のついた時計はイスラーム圏ではよくみかける。中国製が多い)発祥の国が日本であることに関して、“アラーメット”の影響はどの程度あるのか?

それらの答えは分からないが、一つだけ確かなことは、アザーン朗誦機能を備え、かつロボットとみなされる時計を最初に世界に送り出したのは、アブデュルハミト2世だということだ!

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皇居って略奪に遭ったことがあったんですね。全然知りませんでしたよw。“当時”というのが一体いつのことを指すのかよく分かりませんが、近代日本でそういう機会があり得たのは、多分第2次大戦直後の混乱期だけでしょう。持ち去ったのはGHQに違いない!その目的は…(以下略)。

この記者によれば、“人型ロボット”のみならず“セイコー社の時計技術”もその起源はオスマン帝国にあるらしいw。“アザーン時計”もオスマン製の時計に触発された日本人が世界に広めたものなんだそうなw。そうだったのかwww。

参考:アザーン時計


中編に続く



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37 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Unknown)
2009-06-25 09:24:47
ロボットの起源はウリ…ゲフンゲフン
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Unknown (Unknown)
2009-06-25 09:31:42
時計の起源もウリナr(ry
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早く訂正汁! (www)
2009-06-25 12:48:28
>Sonyの有名な人型ロボット“アシモ”

アシモはHONDA
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Unknown (Unknown)
2009-06-25 15:12:45
トルコ人もかなりの基地外民族だな。
そりゃ欧州で嫌われるわw
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Unknown (円谷@管理人)
2009-06-25 16:03:27
>2009-06-25 12:48:28殿

御指摘ありがとうございます。訂正しました。
何かアイボとごっちゃになってました...。
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Unknown (Unknown)
2009-06-25 18:59:02
この記者は真実だと信じてるんだろうなぁ・・・

1900年代初期や中期でも、人間より二回りは大きい
カニ歩きしかできないダンスパートナーロボットぐらいしか作れなかったのに
オスマン帝国スゲぇw
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Unknown (Unknown)
2009-06-25 19:35:06
トルコも韓国っぽい・・・
なんかここのHPでトルコに対する評価が180°変わってしまった
とにかくこの記者も斜め上行き過ぎw
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Unknown (Unknown)
2009-06-25 20:32:23
K国もそうだが
起源ならなんで実物が自国にないのか
日帝に略奪されたのかな?
なら新しいの作れよ
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Unknown (味噌民)
2009-06-25 22:09:12
起源主張ってある程度はどの国にもあるんですよね
日本にもチンギスハンは日本人!とかほざいてた時代があったし
まあプラスイメージな何かを自分達に帰属させたいっていうのは自然な願望でしょう

ただ現代に全く脈絡もなくホルホルするのは…w
どこかでコンプのある自信のない国がしちゃうんだろうなぁ
トルコは米国や韓国、アルメニア等の捏造常連国のような歴史や文化で不足しているイメージは無いし、
オスマン時代の栄光は本物なのだから自ら格下げするような行いをしなくても…と思いますがね
やっぱ昔のことだけじゃ民族意識を駆り立てられないんでしょうか?
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日本からトルコに贈られたロボット (真実の目)
2009-06-25 22:17:41
http://video.google.com/videoplay?docid=-7493971025314644120
これは日本で進化したアラーメットの女性版なのでしょうか?
ちなみにタイトルの「ジャポン イシ」と言うのはセックスを意味する「チン イシ ジャポン イシ」から来ています。
これを見ても日本に対するトルコ人の見方が推測できます。
まあ、日本でもトルコ風呂と言ってたのでお互い様ですね。
ちなみに「チン イシ ジャポン イシ」は「チン チョン チャン」と同じくらいの頻度でトルコ人が日本人を見ると叫ぶフレーズです。
セックスを意味する言葉を叫ぶと言うことは、どう考えても、相手に失礼だと分かっていながら行っている行為だと言えます。
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