歴史と中国

成都市の西南交通大学で教鞭をとっていましたが、帰国。四川省(成都市)を中心に中国紹介記事及び日本歴史関係記事を載せます。

成都市地下鉄2号線試開業―成都雑感〔133〕―

2012年09月26日 19時22分38秒 | 交通

2012年9月16日(日)、市内を東西に横断する地下鉄2号線が試開業しました。1期行程で、東の成都行政学院站と西の茶店子客運站間の22.38km です。成都行政学院站・洪河站・惠王陵站・成渝立交站・成都東客站・塔子山公園站・東大路站・牛市口站・牛王廟站・東門大橋站・春熙路站・天府広場站・人民公園站・通惠門站・中医大省医院站・白果林站・蜀漢路東站・一品天下站・羊犀立交站・茶店子客運站の20の駅が設置されています(将来は西南交通大学の新キャンパスのある郫県犀浦鎮から県城まで延伸されます―迎賓大道站・金科北路站・金周路站・百草路站・天河路站・犀浦站まではほぼ工事終了。東も龍泉駅区まで延伸されます)。運行時間は成都行政学院站始発が6時30分・最終が22時で、茶店市客運站始発が7時・最終が22時30分です。運賃は距離により2~5元です。1号線と同様にタッチパネル式自動券売機が設置され、1号線(升仙湖站~世紀城站)とは天府広場站で乗換です。天府広場を起点とすると、成都行政学院站と茶店市客運站は共に3元です。本線の開通により、鉄道の新駅である成都東站や西の長距離バスターミナルである茶店子客運站に地下鉄で行けることになります。そして、成都の中心商店街である春熙路東側の紅星路に春熙路站が設けられ、近年人気の出ている寛窄巷子には人民公園站D1口から300mと、地下鉄の利便性が高まりました。

2012年9月26日(水)、講義のない日なので、初乗車をしてきました。西の終点、茶店子客運站から成都東客站まで(4元)まず乗車しました。茶店子客運站D口の東が長距離バスターミナル茶店子客運站です。写真1は、地下に降りて駅に入ったところで、前方の赤は自動改札出口で、この右手が自動券売機で、さらに右手奥に切符売り場と改札入口(この前に安全検査)です。

写真2は、その自動券売機です。1号線のとは少しデザイン・色が違いますが、操作手順は同じで、乗車号線の選択、下車駅の選択、枚数選択、貨幣投入(10・5元紙幣と1元硬貨のみ)、ICカード切符受け取り、という手順で、天府通卡(交通カード)も使用できます(チャージ可)。ただし、天府通卡は窓口で販売していません(春熙路站では入出通路にカード販売の机を出していました)。

写真3は、入線する地下鉄車輌先頭です。安全ガラス越しなので少し不鮮明ですが。6輛編成で、1号線と同じです。

写真4は、車内風景です。1号線と同形式の車輌ですが、車内デザイン・色が少し異なっています。つり革が1号線の青色から黄色に変わっていることで分かるように、2号線のシンボルカラーは黄色です。車輌端に車椅子スペースを設けるなど、地下鉄全体のバリアフリー化がなされています。

写真5は、天府広場站での停車中のもので、乗降車が終わり発車直前です。1号線は2号線の上階です。天府広場站までの乗車数が多く、これを過ぎると減少していきます。かなりの乗換客がいるのかと思います。

写真6は、成都東客站での下車風景です。御覧のように車輌ボディーに黄色のライン線が入っています。1号線の車輌にはラインはありません。また、安全ガラスのラインが1号線の青色に対して、2号線はオレンジ色です。

写真7は、成都東客站の切符売り場とそれ越しに見た駅内です。当駅は成都東站西広場地下に位置しています。従って、鉄道へは西広場口から入ることになり、長距離バスステーションの成都東站客運站へは東へとかなりの距離を歩くことになります。

最後の写真8は、帰り昼食を取るべく降りた春熙路站D口(2元)です。後方に見えるのが成都伊勢丹とイトーヨーカドー春熙店です。伊勢丹は出口への通路に「伊勢丹まで1分」の看板広告を出していました。

地下鉄1号線に関しては『歴史と中国』http://kanazawa45.wordpress.com/「成都市地下鉄1号線試開業―成都雑感〔101〕―」(2010年10月14日付)をご覧ください。また、成都市地下鉄の公式サイト『成都地鉄』はhttp://www.cdmetro.cn/です。

(2012.09.26)


成都双流国際空港第2ターミナル―成都雑感〔132〕―

2012年09月04日 23時15分26秒 | 交通

2012年8月9日(木)、成都双流国際空港の第2ターミナル(T2)がオープンしました。夏休みの帰国中だったので、成都に戻ってから、講義のない9月4日(火)に行ってきました。そこでこれを紹介することにします。

さて、第2ターミナルオープンに伴い、国際線と四川航空国内線を除き、すべての便が第2ターミナルに移転しました。第2ターミナルは第1ターミナル(T1)の南に位置し、出発階同士を専用連絡通路で結び、その間750mです。第2ターミナルは北からD・Eウイング、そして南側の左右にF・Gウイングと4つのウイングをようし、旧来の第1ターミナルの3つのウイングと合わせ、成都空港はA(国際線用)からGまでの7つのウイングをようすることになります。

写真1は、正面(西)から見た第2ターミナルで、手前が駐車場となっています。左右に長い建物でとても全景は収めきれません。なお、駐車場へは到着階(1階)から地下2階に下りて行きます。ターミナルの各階の移動には、エスカレーター・階段の他、エレベーターも完備しており、バリアフリーで移動できます。

写真2は、出発階(3階)中央の安全検査入口手前(南側奥にもあり)から見た、ターミナル内の北側です。3つのランドに北からH・J、K・L、M・Nのチェックインカウンターが並んでいます。こちら側のカウンターは、中国東方航空・中国南方航空・成都航空・上海航空・華夏航空・天津航空・吉航空・海南航空・首都航空・中国聯合航空・昆明航空・厦門航空・河北航空・西部航空・鵬航空・奥凱航空、です。春秋航空はH08・H09のみです。

写真3は、4階から見たNカウンターです。上記の会社のファースト・ビジネス・プラチナカード・ゴールドカード専用カウンターです。御覧のように、カウンターには椅子が設けられ、休息用のソファーも設置され、今までにないサービスを行っています。右側は商店です。その右が安全検査入口です。

写真4は、中央の安全検査入口の南側に位置する、3つのランドに分かれたP・Q、R・S、T・Uのチェックインカウンターです。こちら側のカウンターは、中国国際航空・山東航空・深圳航空、です。中国国際航空の北京首都空港・上海浦東空港での国際線乗り継ぎスールーイン専用カウンター(国内線と国際線の2枚のボーディングパスを切り、北京・上海では受託荷物はスルー扱いで、最終目的空港で受け取り)はR02・R03です。また、チベット自治区行・九寨溝行専用カウンターはQ01です。こちらのファーストなどの専用カウンターはUです。

写真5は、4階の美食街の一角にある「成都名小吃」で、担担麺(15元)などの小吃があり、御多分に漏れず空港値段ですが、ここの食事が一番安いです。小腹を満たすにはいいでしょう。4階にはマッサージ店もあります。また、各種の商店の他、3階の出発階には銀行(右側奥)、ATM(右側手前と左側壁)、外貨両替所(左側壁)、荷物預け所(中央安全検査入口の左右)がありますが、休憩設備はありません。安全検査入口左脇に座席があるのみです。

 

写真6は、到着階(1階)外の、303路リムジンバス(高速経由岷山飯店行・10元)乗り場です。位置は5号出口の左側です。さらに左(北)の4号出口には317路(高速経由火車東站行・12元)などの乗り場があります。また、300路リムジンバス(一般道経由火車站行・10元)は第1ターミナル発です。以上のリムジンバスなどは空港の公式サイトでは各ターミナルに寄るとなっていますが、現在鉄道工事などの関係で、両ターミナル発のリムジンバスは別々の発車となり、目的地に行きます。市内からは第1ターミナルに停車し、次いで第2ターミナルに停車します。

写真7は、到着階内から見た4号出口です。外にタクシーの列が見えるように、この出口の右側(303路乗り場の左側)がタクシー乗り場です。なお、当ターミナルに入るには、すべての入口で公安(防爆隊)隊員による簡単な安全検査があります。

写真8は、当ターミナルの北端外(3階)にある、両ターミナル間(750m)の連絡用電動カート乗り場です(無料)。ただし、そう頻繁に運行されていないようなので、歩いた方が早いです。荷物があるときは待っても利用した方がいいでしょう。

写真9は、連絡通路上から見た第2ターミナルです。下に見えるのがこの両ターミナル間に従来からある長途客運站(長距離バスターミナル)です。下りる階段は現在のところ下の工事の関係で使用不能で、ターミナル横から1階に下りて行くことになります。

写真10は、地下2階の南側部分で、案内板を御覧になると、左側に記入の余地があることがお分かりでしょう。この左側が地下鉄・城際鉄路(都市間電車)の駅の予定で、2014年開業を目指して現在工事中です。

最後に、以前に長途客運站前にあった機場賓館が場所を少し移動してほぼ建設が終わり姿を見せています。近い将来にオープンされると、本ホテルが空港に隣接したホテルとなります(現在、空港に隣接したホテルは無し)。なお、成都双流国際空港の公式サイトはhttp://www.cdairport.com/index.jspです。フォトアルバム「成都・成都双流国際空港第2ターミナル」のURLはhttps://1drv.ms/f/s!AruGzfkJTqxngpkm8ELKN_ObEISwxwです。

(2012.09.04)

追記〕  空港に隣接したホテルとして、本年6月に成都空港商務酒店が開業しています。本ホテルに関して、

http://4travel.jp/traveler/km45/tips/?dmos=os&wide=AS&middle=CN&small=CTU#tips_10429343

に路順などの情報を載せましたので、参考にして下さい。

(2012.11.10)