俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

5月17日(金)

2024-05-17 01:40:07 | 日記
晴れ

●図書館の本の返却日。熱心に読んだのは『人間ゲーテ』だけ。一度読み終えてすぐ2度目を読んだ。それでようやくこの本の意図が分かった。ゲーテの入門書だったが、『ファウスト』の一部、二部を曲りなりにでも読んでいて、2回目読んだときはずいぶん納得する箇所が多くて、手元にこの本を置きたくなった。

世界でいちばん美しい抒情詩の一つと言われるゲーテの詩「旅人の夜の歌」(2)が紹介されていた。言葉として、その音を書き留めておきたい気持ち。「この詩には深い意味がある。どこにあるかと言えば表面にある。」とホーフマンスタールが言ったそうだが、それは「色即是空」ではないの、と言いたくなる。そしてゲーテの自然の把握は、峰から梢へと移っている。間違えても梢から峰へ、ではない。この自然の把握も私的には俳句の場合もそうだと言いたい。
  Wanderers Nachtlied       
Über allen Gipfeln       
Ist Ruh,                                                            
In allen Wipfeln               
Spürest du
Kaum einen Hauch;
Die Vögelein schweigen  im Walde.
Warte nur, balde
Ruhest du auch.
  旅人の夜の歌
すべての峰に
憩いあり、
すべての梢に
そよ風の
動きもなし、
森には小鳥の歌もやみぬ。
待てよかし、やがて
汝も憩わん。
(訳:小栗浩)
※この詩を理解するために生成AIのCopilotに質問した。①前置詞のあとの格について。⓶韻を踏むためにスペルの追加があるかどうか、③Walde とWald の違い、balde とbald の違いの3点。AIの答えは、Über allen GipfelnとIn allen Wipfelnはともに3格であること。韻を踏むためにbald ではなく古語・詩語のはbaldeが使われていること。Waldeはbalde 同様、古語・詩語だということだった。
これが正解かどうかわからないが、勘ではAIの答えは正解だと思う。







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