ジャン・アレチボルトの冒険

ジャンルを問わず、思いついたことを、書いてみます。

乃木坂16枚目初動は過去最も厳しい条件に、なぜ「裸足」MVは欅坂「世界」に抜かれたのか [27Sep16]

2016-09-27 07:15:00 | 芸能

(訂正)
初稿において、16枚目個別握手会と重なる生田絵梨花の出演舞台を、間違って、初日の1公演のみと書いていました。正しくは、3日間4公演です。大変に失礼しました。お詫びして訂正致します。

 

乃木坂46が参加する、注目の番組とイベント


09月27日(火) 西野七瀬の2ndソロ写真集『風を着替えて』が、集英社から発売。マルタ共和国とイタリアを舞台に、川島小鳥氏が撮影

桜井若月W主演の舞台がスタート!!
09月29日(木) 舞台『嫌われ松子の一生』の初日。桜井玲香が「赤い熱情篇」、若月佑美が「黒い孤独篇」に、Wキャストで主演。
「*」の付いた公演が、桜井玲香の担当回で、それ以外は、若月佑美の回
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[公演日程] 品川プリンスホテル クラブeX
09月29日(木) 01日目 第01公演(19:00)
09月30日(金) 02日目 第02公演(19:00)*
10月01日(土) 03日目 第03公演(13:00)&第04公演(18:00)*
10月02日(日) 04日目 休演日
10月03日(月) 05日目 第05公演(19:00)*
10月04日(火) 06日目 第06公演(14:00)&第07公演(19:00)
10月05日(水) 07日目 第08公演(14:00)*&第09公演(19:00)
10月06日(木) 08日目 第10公演(14:00)*&第11公演(19:00)*
10月07日(金) 09日目 第12公演(19:00)
10月08日(土) 10日目 第13公演(13:00)&第14公演(18:00)*
10月09日(日) 11日目 第15公演(13:00)*&第16公演(18:00)
10月10日(月祝) 12日目 第17公演(13:00)&第18最終公演*(18:00)*
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09月30日(金)『乃木坂46 セブン-イレブン限定ミニライブイベント』第3回最終公演 in 京都・京都パルスプラザ。上演時間は、18:00〜20:00前後を予定。
09月30日(金) 「NOGIBINGO!6のBlu-ray&DVD-BOXが発売。抽選応募の特典あり。

10月01日(土) 15枚目第3回全国握手会 in 京都・京都パルスプラザ
10月02日(日) 15枚目第2回個別握手会 in 京都・京都パルスプラザ

10月02日(日) 23 : 00 〜 23 : 30 [地デ] 日本テレビ『おしゃれイズム』に、生駒里奈、白石麻衣、西野七瀬が出演


乃木坂が出演する番組やイベントをさらに知りたい方は、以下のリンクをご利用下さい。

アレチの素敵な乃木坂業務連絡 06Aug16 〜 テレビ・ラジオ番組と重要イベントの日程 ['16Aug〜Sep]

また、「ブックマーク」内の次のリンクは、乃木坂のスケジュールを、過去分も含めて、まとめたものです。「ブックマーク」は、PCでは左サイドバー、モバイルでは記事の最後に置かれています。

重要日程(Aug~Sep16)
重要日程(Jun~Jul16)
重要日程(Apr~May16)
重要日程(Feb~Mar16)
重要日程(Nov15~Jan16)



ようやく、16枚目個別握手会の開催日程が、以下のように、発表されました。

[1] 2016/12/18(日) 愛知・ポートメッセなごや
[2] 2017/01/15(日) 京都・京都パルスプラザ
[3] 2017/01/22(日) 千葉・幕張メッセ
[4] 2017/02/05(日) 神奈川・パシフィコ横浜
[5] 2017/03/04(土) 千葉・幕張メッセ
[6] 2017/03/12(日) 千葉・幕張メッセ


ざっと見た感想を述べると、11月9日(水)に発売されるのに、最初の個別握手会は12月中旬で、随分と遅いスタートです。

2回目以降は来年に入って行われ、最終、と思われる、第6回は、新年度直前である3月中旬という、壮大なスケールの日程になっている(笑)。

また、15枚目最後となる11月13日(日)の「パシフィコ横浜」から、16枚目最初の12月18日(日)「ポートメッセなごや」まで、舞台やドラマなど、何か大きな外仕事があるのかな?と、想像したくなる長さの隙間がある。


第2回「京都パルスプラザ」の開催日は、生田絵梨花が木下晴香とWキャストでジュリエット役を演じる、ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』の初日に当たり、午後5時半開演の舞台には、まさに、いくちゃんが登場します。

舞台は赤坂ACTシアターなので、京都会場への参加は、午前中なら、不可能ではないけど、限りなく厳しい。

著名な演出家が手掛けるミュージカルの初日に、主役女優が開演ギリギリに劇場に現れるなんてことが、許される雰囲気とは思えないので。

さらに、第3回「幕張メッセ」は、いくちゃんの昼夜2公演があり、これは欠席せざるを得ないでしょう。

 

第4回「パシフィコ横浜」は、『ロミオ&ジュリエット』の真っ最中ですが、この日は、木下晴香さんがジュリエットを演じるようで、いくちゃんの握手会参加は、スケジュール的には可能です。

しかし、第5回「幕張メッセ」は、大阪公演のいくちゃんジュリエットで、午後5時半の開演ではあるものの、午前中千葉で握手会なんてのは、さすがに無理かなと。

従って、舞台仕事のため、生田絵梨花がまず出られない個別握手会は、第2回、第3回、第5回の3日で、第4回に参加するなら、担当部数は15部あたりと見るのが、常識的な推測だと思います。

 

個別握手会の欠席が、おそらく3日という状況ですが、どんなことがあってもセンターは30部をこなすべきとするか、それでもセンターを任せて良いとするのか、運営がその辺をどう考えるかが、16枚目センター生田絵梨花の確率を左右すると思います。

個人的には、担当が15部であっても、舞台出演の持つ話題性の高さを考えると、いくちゃんセンターは、あり得ないわけではないという見方です。

つまり、正直、全然、分かりません(笑)。

 

個別握手会の開催日程に加えて、抽選応募を今週の29(木)30(金)から受け付けることが、アナウンスされました。

その結果、受付スケジュールは、以下のようになり、初動に流し込めるのは、6次分までと思われます。


(表1) 16枚目個別握手会応募の日程

凡例
個別握手会の応募受付次数 : 受付期間 [その受付の終了から初動集計締め切りまでの日数]

# 受付次数が赤色で示されているものは、その全部がオリコン初動にほぼ確実に算入されることを示す
#「-44d」は、集計締め切り日の44日前という意味
# 第5次応募以降の受付期間は予想

16枚目「タイトル未定」
発売日:2016/11/09(水)
オリコン初動集計締切:2016/11/13(日)
初動算入:第06次分までと推測

01次 : 2016/09/29(木)30(金) [−44d]
02次 : 2016/10/06(木)07(金) [−37d]
03次 : 2016/10/13(木)14(金) [−30d]
04次 : 2016/10/20(木)21(金) [−23d]
05次 : 2016/10/27(木)28(金) [−16d]
06次 : 2016/11/03(木)04(金) [−09d]
07次 : 2016/11/10(木)11(金) [−02d]
08次 : 2016/11/17(木)18(金) [+05d]
09次 : 2016/11/24(木)25(金) [+12d]
10次 : 2016/12/01(木)02(金) [+19d]


応募受付の日程表を目にすると、ようやく、16枚目が動き出したという実感が湧いてきます。

ただ、初動算入が6次応募分というのは、過去のシングルと比べて、驚くほど少ない。

(表2) 8枚目から15枚目までのシングルにおける、オリコン初動への個別握手会セールスの算入応募次数

凡例
オリコン初動に算入された応募次数 [その次数受付の最終日] : シングル番号 発売日 タイトル

08次 [2014/03/28(金)] : 08枚目 04/02(水) 気づいたら片想い
09次 [2014/07/04(金)] : 09枚目 07/09(水) 夏のFree&Easy
09次 [2014/10/03(金)] : 10枚目 10/08(水) 何度目の青空か?
08次 [2015/03/13(金)] : 11枚目 03/18(水) 命は美しい
11次 [2015/07/17(金)] : 12枚目 07/22(水) 太陽ノック
11次 [2015/10/23(金)] : 13枚目 10/28(水) 今、話したい誰かがいる
10次 [2016/03/18(金)] : 14枚目 03/23(水) ハルジオンが咲く頃
08次 [2016/07/22(金)] : 15枚目 07/27(水) 裸足でSummer
06次 [2016/11/04(金)] : 16枚目 11/09(水) タイトル未定


週1回の応募方式が確立した8枚目「気づいたら片想い」から15枚目「裸足でSummer」までで、初動算入次数がもっとも少ないのは8次で、16枚目は、この最低ラインを2次も下回る販売スケジュールです。

最近の個別握手会は、応募が始まるや否や、トップメンバーに次々と完売が出て、あっという間に売り切れてしまう印象があります。

しかし、15枚目「裸足でSummer」の完売状況を調べると、30部担当メンバー16人のうち、6次までに全完売しているのは半分の8人です。

それが、8次まで進めば11人に増え、個別握手会セールスの総売り上げ枚数も、6次と比べて、推定で2.4万枚ほどアップする。

つまり、16枚目の初動算入分は、握手会の規模を据え置くなら、15枚目より2.4万枚減少してもおかしくない。

連続での初動前作割れを防ぎたいのであれば、9次以上の応募が出来るよう、より早く受付を始めるべきだったのだけど、どういうわけか、逆方向に進んでしまった。


もちろん、初動が下がったとしても、累計が増えれば問題ないという見方はある。

しかし、個別握手会の応募開始や新曲キャンペーンのスタートが遅れ、初動を落としてしまうと、累計も下がってしまう確率が高くなります。

歴代のシングルについて、初動と累計の枚数を、前作のそれと比べると、初動が上がると累計が上がり、初動が下がると累計が下がるケースが、ほとんどを占め、15枚目だけが、唯一の例外です。


15枚目「裸足でSummer」のオリコン売り上げを、14枚目「ハルジオンが咲く頃」と比べると、初動が2.2万枚減少したものの、発売8週目までの累計で0.9万枚、前作を上回るセールスを達成している。

14枚目の場合は、発売7週目で全国握手会がすべて終わり、個別握手会もほとんど売り切っていたので、8週目以降は、現在の26週目まで、オリコン週間ランキングが一度も50位以内に入らず、累計枚数は低調な伸びに留まっています。

対して、15枚目は、発売10週目に京都の全国握手会を残しており、あと2週は、分厚い積み上げを期待出来る。

これまでの週間売り上げを見ていると、次の2週で、1.5万枚程度は伸びてもおかしくなく、「裸足でSummer」の累計は、最終的に、前作を2.4万枚ほど越えるレベルになると思われます。


9枚目「夏のFree&Easy」以来、2度目となる初動の前作割れを喫した15枚目「裸足でSummer」ですが、その下げ幅は、2.2万枚の「微減」。

さらに、初動でリードされた分をひっくり返し、逆転での前作越えとなった累計は、2.4万枚ほどの「微増」。

下げ幅と上げ幅は、ともに3%程度で、初動は下がったけど、累計は上がったというより、初動も累計も、ほぼ前作並みとした方が妥当じゃないでしょうか。


初動が上がれば累計も上がり、初動が下がれば累計も下がり、初動が前作並みであれば累計も前作並になる。

こういった関係性が見られるのは、発売週までの勢いが、その後、セールスがどこまで伸びるかをも、左右するためだと思います。

現在の乃木坂であれば、個別握手会だけで50万枚程度の売り上げを稼ぐことが可能で、応募開始が、たとえCDのリリース後であっても、開催日程さえ上手くアレンジすれば、初動はともかく、累計には、50万枚を流し込める。

しかし、14枚目、15枚目のように、累計で80万枚を越えるためには、個別握手会セールスの50万枚に加えて、店頭セールスを30万枚まで積み上げる必要がある。



初回限定盤を中心とする店頭セールスは、もちろん、全国握手会という特典イベントの魅力で、30万枚という巨大な数字を叩き出しているんですが、予約受付のスタートが遅かったり、外付け特典が薄かったり、発売日前後の音楽番組などを通した新曲披露が不十分だったりすると、少なからぬ影響を受ける可能性があります。

この点は、メンバーとファンの「個人的関係」が基礎になっている個別握手会セールスとの違いです。

乃木坂運営は、12枚目「太陽ノック」あたりから、セブンイレブン及びセブンネットとのタイアップを軸に、早期の予約開始や外付け特典の充実を図り、利便性とお得感を印象付けることで、店頭セールスを伸ばそうとしてきました。

さらに、CD発売日の前後に、『MUSIC STATION』を始めとする、影響力の大きな音楽番組や音楽祭に次々と出演、表題曲を披露することで話題性を高め、注目を集めていく。


CD購買の利便性とお得感を高めつつ、畳み掛けるようなメディア露出によって、乃木坂の新曲を広くアピールする。

こういった仕掛けが功を奏したことで、14枚目、15枚目において、店頭セールスは、30万枚に達するレベルにまで上昇、好調な個別握手会セールスの50万枚と併せて、累計売り上げが80万枚を突破したのだと思います。

つまり、逆に言うと、累計を上げる鍵は、店頭セールスにこそあって、その成否がポイントになってくる。


16枚目のCDセールスは、個別握手会の応募開始が遅かっただけでなく、店頭販売CDの予約も、昨日、始まったばかりで、前作に比べると、かなりゆっくりしています。

15枚目「裸足でSummer」は、CD発売の9週プラス5日前に、初回限定盤全種と通常盤の予約が、メンバーの写真とサイン入りクリアファイルを外付け特典にして、セブンイレブンで始まりました。

9週プラス5日前というのは、個別握手会の応募すら、まだ始まっていない時期で、もの凄く早い、予約開始と言えます。

こういった早めの仕掛けが効いて、第1週店頭セールスは前作並みにまで伸び、前作からの初動下落幅が、深川麻衣の抜けた個別握手会の売り上げ減少分に留まった可能性が高い。

そして、初動をそこまで上昇させることが出来たからこそ、その後、遅めに設定された全国握手会によって、じわじわ売り上げ枚数を伸ばし、累計での前作越えに成功した。


ところが、16枚目は、セブンネットによる予約が始まったのが、CD発売の6週プラス2日前、特典内容も、生写真2枚という概要が示されているだけで、詳細は後日となっている。

個別握手会の応募開始が、異例に遅れたことに加え、店頭販売CDの予約開始も遅く、しかも、特典内容の詳細が事前にリークするほど盛り上がった前作と比べ、スピード感がない。

16枚目は、初動に流し込める個別握手会セールスが減る可能性がある上、店頭セールスに火をつける仕掛けも、今のところ勢いが伝わってきません。


加えて、選抜発表も、驚くほど遅れている。

次回、10月2日(日)深夜放送の『乃木坂工事中』は、「夏休みの課題!その成果を大発表!」との予告があり、渡辺みり愛がドローンと戯れ、相楽伊織がパンを次々と放り投げ、井上小百合がちょっと高い所でブランコに揺られるなど、見どころ満載の回になりそうです(笑)。

つまり、16th選抜のテレビ発表は、次回も行われる気配がなく、10月9日(日)以降になりそうで、新しい陣容のお披露目からCD発売までが、4週プラス3日以下の長さであることが、ほぼ確定しました。

(表3) 16th選抜発表とCD発売の日程シミュレーション

凡例
選抜発表[候補日] =(その場合の間隔)=> CD発売[11/09(水)]

選抜発表[10/09(日)] =(4週+3日)=> CD発売[11/09(水)]
選抜発表[10/16(日)] =(3週+3日)=> CD発売[11/09(水)]


新選抜の発表が、ここまで遅れるのは、異例中の異例です。

(表4) 乃木坂歴代シングルにおける選抜発表とCD発売までの期間

凡例
選抜発表からCD発売までの時間 : その日程で行われたシングルの数 (該当するシングルの番号)

10週+3日 : 3回 (04枚目, 06枚目, 12枚目)
09週+3日 : 4回 (03枚目, 05枚目, 08枚目, 10枚目)
08週+3日 : 3回 (09枚目, 11枚目, 13枚目)
07週+3日 : 3回 (07枚目, 14枚目, 15枚目)
06週+3日 : 2回 (01枚目, 02枚目)


この表は、もう、何度目の再掲か?と言いたくなるほど、お馴染みになってきました(笑)。

これまでのシングルであれば、選抜発表日が一定の幅に収まるので、そろそろだなと思った辺りで、日付予想の記事を書けば、ほどなく新メンバーが冠番組で紹介される流れでした。

そのため、(表4)の出番は、1回か、せいぜい2回程度で済むのですが、16枚目は、8月の後半から、『乃木坂工事中』の予告が発表されるたびに、次週もなし、また次週もなし、さらに次週もなしと、候補日のシミュレーション記事を書き続け、その度に、表を載せているわけで、早くここに、16枚目の情報を書き込みたいなと、変な衝動を感じ始めています(笑)。


4週プラス3日以下は、デビュー曲「ぐるぐるカーテン」より、2週以上も短い。

シングルの制作は、選抜発表前に、どこか静岡あたりに行って(笑)、MVを撮影すれば、まだ間に合うけど、発売前の新曲キャンペーンが通常どおりに行えるかどうか、疑問を感じます。

タイトルすら、まだ「未定」なので、そもそも曲を宣伝する方法がなく、かりに曲が完成していたとしても、選抜をテレビ発表していないので、音楽番組は、スタジオ収録であっても、出演しずらい。

CD購入の利便性とお得感を演出し、そこに分厚いメディア露出を重ねることで、12枚目以降、店頭セールスを伸ばしてきたのだけど、16枚目は、それらが軒並み厳しい展開を強いられそうで、初動はもちろん、累計も前作割れを覚悟した方がいい、そんな切ない船出になっています。



乃木坂は、今、セブンイレブンやソフトバンクなど、大手企業とのタイアップやCM出演を実現していますが、その原動力は、巨大なCDセールスと、それを生み出している握手会イベントの盛況ぶりだと思います。

80万枚を越える売り上げを達成し、大規模な握手会が人で溢れ返えることが「人気」を証明する、重要な因子になっている。

しかし、この「人気」を支えているトップメンバーは、舞台、映画、バラエティ、雑誌連載、グラビアなどなど、外仕事が増えるにつれ、非常に厳しいスケジュールを強いられ、握手会が重い負担となって、のしかかり始めています。


もし、MVの再生回数や有料配信のダウンロード数といった楽曲指標を、もっと上昇させることが出来れば、それらの数字を通して「人気」を示すことが出来、かりにCDセールスが減少しても、スポンサーを呼び込むことが可能になる。

逆に、楽曲指標が伸びなければ、いつまでもCDセールスに依存せざるを得ず、メンバーは、大規模握手会と外仕事の間で、常軌を逸したハードスケジュールを、この先も、こなし続けなければなりません。

特典イベントの規模と数を減らして、メンバーに、音楽活動や外仕事に専念する余裕を与え、尚かつ、スポンサーに対して「人気」をアピールするためには、圧倒的な楽曲指標を示すヒット曲を、乃木坂が何とか手に入れるしかないと思います。


もちろん、ヒットを飛ばすのは、簡単なことではないけど、そこまで行かずとも、楽曲セールスがより好調だった曲と、そうでもなかった曲は分かるので、それを分析することによって、何が受けて、何が受けないのかを、推察することは可能です。

そういった分析と推察を、次の曲にフィードバックすることで、ヒットを生み出す確率が、少しは高まっていくでしょう。

このブログで、楽曲指標の動きを調べているのは、最終的に、CDセールスへの依存度を減らして、グループとメンバーに、音楽番組、ライブ、バラエティ、舞台、ドラマ、映画などの仕事に、もっと時間的余裕を持って臨んで欲しいからです。

病気怪我続出の全国ツアーが終了した3日後にアルバム特典ライブ、さらに2日後に全国握手会が行われたり、グループの仕事で、たびたび舞台の稽古を抜け出さざるを得なかったり、主演舞台の公演期間真っ最中の日曜に個別握手会があり、しかも、その日が休演日に設定されているなど、乃木坂メンバーを取り巻くスケジュールは、最近、破綻の域に入っている気がします。

アルバムとシングルの特典イベントが、メンバーのスケジュールを極限まで圧迫しているのは明らかで、それらを減らせば、もっと常識的な日程を組めると思います。

 

さて、前置きという名の、ゴタクが長くなりましたが(笑)、15枚目表題曲「裸足でSummer」のMVが、累計再生回数で、遂に、欅坂「世界には愛しかない」に抜かれてしまいました。

(表5) YouTubeに公開された「裸足でSummer」と「世界には愛しかない」のMV再生数推移の日付を揃えた比較

凡例
[週ごとの変化]
「裸足で」MVの1週に渡る再生数上昇速度 (週終わりの累計再生数) * 「世界には」MVの同様なデータ : 対象とする週
[最新週の日変化]
「裸足で」MVの1日に渡る再生数上昇速度 (日終わりの累計再生数) * 「世界には」MVの同様なデータ : 対象とする日

# 青色は「裸足でSummer」オレンジ色は「世界には愛しかない」に関するデータ又は説明

#「1週に渡る再生数上昇速度」は、「週ごと変動」では、月曜午前6時から翌週月曜午前6時までの再生数増分を、7日で割って求めている
# 公開日を含む週の場合は、公開開始日時から翌週月曜午前6時までの再生数増分を、その経過時間で割り、24時間に換算して求めている
#「1日に渡る再生数上昇速度」は、「日ごと変動」では、午前6時から翌日午前6時までの再生数増分
#「再生数上昇速度」は「万回/日」単位で、小数点以下2桁目を四捨五入

#「週終わりの累計再生数」は、翌週月曜午前6時における値
#「日終わりの累計再生数」は、翌日午前6時における値
#「累計再生数」は「万回」単位で、小数点以下2桁目を四捨五入

[週ごとの変化]
24.0万回/日 (066.1) : 07/04(月)10(日) ※ 08(金)MV公開
12.5万回/日 (153.8)20.5万回/日 (117.8) : 07/11(月)17(日) ※ 12(火)MV公開
12.3万回/日 (239.6)11.2万回/日 (196.0) : 07/18(月)24(日)
08.1万回/日 (296.2)07.3万回/日 (247.2) : 07/25(月)31(日) ※ 27(水)CD発売
07.8万回/日 (350.5)06.7万回/日 (294.3) : 08/01(月)07(日)
06.3万回/日 (394.3)07.0万回/日 (343.6) : 08/08(月)14(日) ※ 10(水)CD発売
05.0万回/日 (429.5)06.5万回/日 (389.4) : 08/15(月)21(日)
04.4万回/日 (460.3)05.7万回/日 (429.5) : 08/22(月)28(日)
04.2万回/日 (489.7)05.5万回/日 (468.1) : 08/29(月)04(日)
03.7万回/日 (515.5)04.8万回/日 (501.6) : 09/05(月)11(日)
03.1万回/日 (537.1)04.1万回/日 (530.5) : 09/12(月)18(日)
02.8万回/日 (556.9)03.8万回/日 (557.2) : 09/19(月)25(日)

[最新週の日変化]
03.3万回/日 (540.4)04.2万回/日 (534.8) : 09/19(月)
02.8万回/日 (543.2)03.8万回/日 (538.6) : 09/20(火)
02.4万回/日 (545.7)03.3万回/日 (541.9) : 09/21(水)
03.1万回/日 (548.7)04.2万回/日 (546.1) : 09/22(木)
02.2万回/日 (550.9)03.0万回/日 (549.1) : 09/23(金)
03.1万回/日 (554.0)04.3万回/日 (553.4) : 09/24(土)
02.9万回/日 (556.9)03.8万回/日 (557.2) : 09/25(日)


MV再生数の上昇スピードは、ごく初期を除いて、「裸足でSummer」が、「世界には愛しかない」を上回っていたんですが、欅坂2枚目の発売週に逆転され、その後は、現在に至るまで、常に1万枚/日以上の差を維持されながら、ずっと低い数字で推移していました。

そのため、4日間の先行公開と、初期の好調さで築いた累計再生数のリードが、徐々に食われていき、とうとう、9月26日(月)の午前1時頃、つまり日曜深夜に並ばれ、その後、じりじりと差を開けられつつあります。


乃木坂ファンとしては、寂しい限りですが、6週間以上に渡って、再生数上昇速度の縮まらない差を見続け、その結果、感じたことを率直に述べると、「世界には愛しかいない」MVには、「裸足でSummer」MVにはない、魅力が備わっているということです。

「裸足でSummer」は、鮮やかな色彩と雄大な自然の中で、齋藤飛鳥のエキゾチックな美しさが弾け、メンバーの笑顔がテンポよく流れていく傑作で、何度も観たくなる魅力に溢れていると思います。

実際、このMVが示してきた再生数の伸びには、乃木坂の歴代MVと比べて、段違いの勢いがあります。

しかし、それでも、ほぼ同時期に公開された「世界には愛しかいない」MVには敵わなかった。


最大の原因は、ダンスだと思います。

TAKAHIRO(上野隆博)氏が振り付けを担当したダンスシーンは、どれも見応えがあって、目が離せなくなる。

とくに、体育館でブルーの傘を使って踊る場面は、かっこ良さと斬新さにハッとしました。


昨年、乃木坂メンバーが出演する『すべての犬は天国へ行く』という舞台を観に行ったんですが、芝居の最後、出演者が全員出て来て、ダンスを披露する場面がある。

一番最初に、もの凄い勢いで伊藤万理華が、ステージに飛び出してきて、短いダンスを踊ったあと、片手を上に、もう片手を腰に置いた、鮮やかなポーズを取る。

これが、びっくりするくらいカッコ良くて、衝撃を受けたのを、今でも覚えています。


「サイレントマジョリティー」MVの振り付けが、TAKAHIRO氏と聞いたとき、その名前は、どこかで見たかもしれないと感じたんですが、どこだったか思い出せなかった。

しかし、先日、舞台『墓場、女子高生』を手掛けることになった彼が、コメントの中で、『すべての犬は天国へ行く』に続いて・・・、と述べているのを読んで、「おおー!、あれはTAKAHIROさんの振り付けだったのか!」と、感動しました。

鮮やかでクールなカッコ良さを演出するダンスには、目を見張る切れ味があって、ダンサーとして、振り付け師として、桁違いの才能を感じさせます。


「世界には愛しかいない」MVには、TAKAHIRO氏による、オリジナリティの高いダンスが詰め込まれていて、心を揺さぶるシーンが散りばめられている。

また、見逃せないのは、「サイレントマジョリティー」MVと比べて、明らかに、欅坂メンバーのダンスが、上手くなっていることです。

最近出演した音楽番組のパフォーマンスを観ても感じるのですが、動きのシャープさやフリの揃い方が、以前より、ワンランク上のレベルに入っていて、ダンススキルの向上がはっきりと伝わってきます。

おそらく、TAKAHIRO氏による、かなり高度なダンスナンバーを、2作続けて経験し、それらをものにするため、相当な練習を積んできたのだと思います。


一方、乃木坂は、9月19日(月祝) の『MUSIC STATION ウルトラFES 2016』で、「ぐるぐるカーテン」を踊りましたが、明らかに全体練習が不足していて、ラインダンスなどのフォーメーション変化や、フリの揃いに、気になる部分があった。

ダンスに必要な筋力やステージの経験値は、間違いなく乃木坂メンバーの方が上で、練習時間さえ十分取れば、もっともっと魅力的なパフォーマンスを披露出来た筈です。

しかし、練習時間が足りないのは、メンバーの責任ではなく、むしろ、超絶にタイトなスケジュールを縫って、練習しているのは明白なので、「命は美しい」のパフォーマンスに対してよく行ったように、個々のシーンを取り上げて、問題点を指摘する気にはなりません。


秀逸な振り付けに、向上したメンバーのスキルが合わさって、「世界には愛しかない」MVのダンスシーンは、多くの人を魅了しているのだと思います。

そして、「裸足でSummer」MVには、目を釘付けにするような、面白いフリや斬新なフォーメーションのダンスがなかったため、一歩及ばなかった。

二つのMVを眺めていると、ダンスの差が、再生数上昇速度の差に反映されたんじゃないか、そんな風に感じます。


乃木坂15枚目と欅坂2枚目の表題曲MVの再生数推移は、これから、後者が前者を徐々に引き離していくと思います。

ただ、一つ指摘したいのは、「裸足でSummer」と「世界には愛しかない」のMV再生数上昇速度は、欅坂のCD発売週を除いた、すべての週において、前の週より、数字が下がっていることです。

反転して上がることが、ほとんどない。


一方、次の表は、「サイレントマジョリティー」と「裸足でSummer」のMVに関して、(表5)と同じ時期の数字を並べたものです。

(表6) YouTubeに公開された「サイレントマジョリティー」と「裸足でSummer」のMV再生数推移の日付を揃えた比較

凡例
[週ごとの変化]
「サイマジョ」MVの1週に渡る再生数上昇速度 (週終わりの累計再生数) * 「裸足で」MVの同様なデータ : 対象とする週

# ピンク色は「サイレントマジョリティー」青色は「裸足でSummer」に関するデータ又は説明
# (表)と同じ表記法

[週ごとの変化]
08.1万回/日 (1965.3)24.0万回/日 (066.1) : 07/04(月)10(日) ※ 08(金)MV公開
09.0万回/日 (2028.5)12.5万回/日 (153.8) : 07/11(月)17(日)
15.7万回/日 (2138.5)12.3万回/日 (239.6) : 07/18(月)24(日) ※ 18(月)うたの夏まつり
11.1万回/日 (2216.0)08.1万回/日 (296.2) : 07/25(月)31(日) ※ MV公開20週目
10.3万回/日 (2288.1)07.8万回/日 (350.5) : 08/01(月)07(日)
10.2万回/日 (2359.6)06.3万回/日 (394.3) : 08/08(月)14(日)
09.4万回/日 (2425.6)05.0万回/日 (429.5) : 08/15(月)21(日)
09.6万回/日 (2493.1)04.4万回/日 (460.3) : 08/22(月)28(日)
11.0万回/日 (2570.2)04.2万回/日 (489.7) : 08/29(月)04(日)
09.5万回/日 (2636.5)03.7万回/日 (515.5) : 09/05(月)11(日) ※ MV公開10週目
08.5万回/日 (2696.1)03.1万回/日 (537.1) : 09/12(月)18(日)
07.9万回/日 (2751.7)02.8万回/日 (556.9) : 09/19(月)25(日)


一目瞭然ですが、「サイレントマジョリティー」MVは、時間の経過とともに、ひたすら下がり続けるのではなく、7月18日(月)〜24日(日)や8月29日(月)〜9月4日(日)のように、ときどき、大きく跳ね上がっています。

7月18日(月)〜24日(日)の週における、前週からの急激な上昇は、月曜夜に『FNSうたの夏まつり』で、視聴者投票によって「サイレントマジョリティー」が選ばれ、「48&46ドリームチーム」が、それをパフォーマンスしたことが原因だと考えられます。

「サイレントマジョリティー」は、注目度が高まるような出来事が起こると、敏感に反応して、数字が跳ね上がることを、何度も繰り返している。


音楽番組での披露など、楽曲プロモーションがあると、必ずと言っていいほど、再生数が勢い良く伸び、そのため、いつまで経っても、なかなか上昇スピードが衰えず、累計が上がり続けていく。

新曲キャンペーンを打てば、その度合いに応じて、ちゃんと再生数の積み上げ速度がアップする。

そういう性質を持った楽曲のことを、ヒット曲と呼ぶのかもしれません。

プロモーションによって、注目度を高めても、曲やMVが魅力的でなければ、それに見合ったレスポンスはないのだと思います。


「サイレントマジョリティー」MVは、ドラマをほとんど入れない、非常にダンス比率の高い作品です。

また、乃木坂で唯一、再生数が1千万回を越えた「制服のマネキン」MVも、ダンス中心、というより、ダンスオンリー(笑)。

これらの例から、再生数を伸ばす上で、ダンスが重要な因子であることが分かります。

人気のあるMVがすべてダンス系ではないと思うけど、アイドルにとって、ダンススキルを磨くことは、大いに意味のあることだと言えるんじゃないでしょうか。


乃木坂の運営は、音楽番組であれ、MV撮影であれ、本番に入る前に、参加メンバー全員で、ダンスを練習する時間を、しっかり作ってあげて欲しい。

そういった時間の積み重ねが、乃木坂というグループのダンス力を向上させ、念願のヒットに近づくんじゃないかと。

欅坂は、最近、音楽番組に出演する度に、ダンスが上手くなっている印象があって、MVだけでなく、ステージパフォーマンスにおいても、乃木坂は追い越されつつある気がします。

「裸足でSummer」のMV再生数は、なぜ「世界には愛しかない」に抜かれたのか。

乃木坂がヒットに辿り着く、貴重なヒントが、そこにあるかもしれません。


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