台風18号が微妙な形でそれた翌日、庭掃除を思いたち、外に出て驚いた。門の近く勝手口のそこここ、そして梅の木の根方に彼岸花が角を出している。毎年この花の唐突さには驚かされる。お彼岸も間近、日々茎を伸ばし、それぞれ深紅や黄色、白の蕊を天に向けて華やかに掲げる。
季節の移ろいに敏感な営みには、ある種の敬意を覚える。彼岸過ぎまで、庭の彼方此方を鮮やかに彩り楽しませてくれる。そうこうしているうちに、得も言われぬ芳香に嗅覚をくすぐられる。金木犀が主張を始めたのだ。秋が整いつつあるなあ!
鹿屋市 門倉キヨ子 2017/10/31 毎日新聞鹿児島版掲載
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