幸慶美智子Blog♪

あんちゃんの気まぐれ日記

自己防衛機制について

2014-05-28 12:58:24 | 日記

メンタルヘルス~心の中の仕組みより

ご紹介します。

 

出展~http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n153474

 

「防衛規制」とは、人の心の中で無意識的に起きる「自分の心を守る為の働き」です。

無意識の内の働きな為に、自覚出来る事では無く、自己コントロールの利く事でもありません。

防衛機制は、2つの方向に向かって機能します。

 

1つは、外的現実と対人関係に対する適応規制であり、もう1つは、フロイトの提唱する心的装置のエスに発する本能的衝動を防衛する時です。広義においては、自我と超自我が本能的衝動をコントロールする、全ての操作の事を指します。

 

ここからは、「防衛規制」のメカニズムと、それらと人の心と行動に関して、事実と個人的意見を、順に述べていきたいと思います。

 

 

[防衛規制]

 

●抑圧:「実現困難な欲求や、苦痛な体験などが無意識の内に心に封じ込め、忘れようとする事」

 「抑圧」は最も基本的な防衛規制とされ、意識より深い心の深部にまで押し込められてしまいます。特に、心的外傷体験、性的欲求などの倫理的に禁止された欲求が抑圧されていると考えられています。基本的には思い出せなくなる事が多く、その代表例としては、赤ちゃんの頃の記憶などがあります。

 

●投影:「自分自身の中にある、受け入れ難い不快な感情を、自分以外の他者が持っていると認知する事」

 例えば、自分が憎んでいる相手を「憎んでいる」とは自覚出来ずに、相手が自分を憎んでおり、攻撃してくるのではないかと恐れる、などが挙げられます。

(例:人を見下す習性のある人間が、相手に対して「上から目線でものを言うな」と言う)

  

●同一視:「自分に無い名声や権威に自分を近づける事によって自分を高めようとする事。又は、他者の状況などを自分のことの様に思う事」

 「同一視」は他人から他人へ伝染します。

(例:低学歴にコンプレックスのある親が、子供に高学歴を望み、自分のコンプレックスを解消しようとする)

 

 

●摂取:「投影と逆で、他者の中にある感情や観念、価値観などを自分のものの様に感じたり、受け入れたりする事」

 特に、他者の好ましい部分を取り入れる事が多いです。発達過程においては、道徳心や良心の形成に役立ちますが、度が過ぎると主体性の無さに繋がったり、他人の業績を自分のことと思い込んで満足する(自我拡大)、自他のつきにくい人間となります。

(例1:親のしつけをよく守り、素行の良い子に育つ)

(例2:自分の親が有名人である事で、自分自身を誇りに思う)

 

●合理化:「満たされなかった欲求に対して、理論化して考える事により、自分を納得させる事」

 悪く言うと、物事を自分の都合の良い様に捉え、理屈で通しす事により、自分を満足させる事とも言えます。

(例:イソップ童話『すっぱい葡萄』より。狐は木になる葡萄を取ろうとするが、上の葡萄が届かない為、「届かない位置にある葡萄は、すっぱい葡萄」だと口実を付ける)

 

●反動形成:「受け入れ難い衝動・観念が抑圧され、無意識的なものとなり、意識や行動レベルでは正反対のものに置き換わる事」

 本心と裏腹なことを言ったり、その思いと正反対の行動を取ります。憎んでいるのに愛していると思い込んだり、愛他主義の背後には利己心があったりと、性格として固定される事も多いです。

(例:父親への憎悪を抑圧した息子が意識的には父親に過大な愛情を抱くようにし、父親のために過度に献身的に尽くす)

 

●分離:「思考と感情、又は感情と行動が切り離されている事」

 観念とそれに伴う感情とを分離する事を指します。つまり、観念は意識において保持し、感情は抑圧する事です。

 可笑しな行為だと自分では気付いていても、その行為が止められない、ある種の強迫行為と関わっていると考えられています。

(例1:恐ろしい体験談を淡々と話す)

(例2:愛する人が死んだが、なぜかあまり悲しくない)

 

●退行:「耐え難い事態に直面した時、現在の自分より幼い時期の発達段階に戻る事」

 以前の未熟な段階の低次な行動をしたり、未分化な思想や表現様式となる機能です。

不安な時に、他人の話を鵜呑みにし易くなるのも退行の一種ですが、これは「摂取」をよく用いる発達段階(およそ幼児期~青年期)に戻った事が原因で起きる現象です。

又、幼児期に戻るケースの退行を、フロイトは「赤ちゃん返り」と言いました。

(例1:弟や妹が産まれると、母親の気を引く為に、年に似合わず赤ん坊の様に振舞う)

(例2:老化の不安から、化粧品のセールスをする人間の話す言葉を信じ込み、多額のお金を注いで商品を買う)

 

●昇華:「反社会的な欲求や感情を、社会に受け入れられる価値ある行動へと置き換える事」

 「昇華」は正に「成功した防衛機制」と言えるでしょう。

(例1:喧嘩をして他人を殴ってばかりだった人が、ボクシングで名声を得る)

(例2:性的欲求の強い人が、裸の異性のイラストを描いて芸術活動をする)

(例3:会社勤めをしている人が、仕事のストレスをボランティア活動により解消する)

 

●打ち消し:「罪悪感や恥の感情を呼び起こす行為をした後で、それを打ち消すような類似の、又はそれとは逆の行動を取る事」

 分離と共に用いられる事が多いと言われています。

又、この防衛機制は、「言い訳」や「誤魔化し」とも捉えられます。

(例1:ある人の欠点を述べた後、最後に「でも私は、あの人は嫌いじゃないです」とフォローする)

(例2:女性の胸元に目が行ってしまった男性が、慌てて違うものを見て目線を誤魔化す)

 

●置き換え:「欲求を本来のものとは別の対象に置き換える事」

 時折、「八つ当たり行動」や「他人を蔑む行為」へと繋がる事があります。

(例:上司に対する不満を、部下に当たることで解消する)

 

●補償:「コンプレックス(劣等感)を、他の方向で補う事」

 補償とは、自分の不得意な面を、他の面で補おうとする行為を指します。

この補償行為は、あるコンプレックスを解消せず、補う為に行われる為、失敗や挫折に繋がったり、余計にコンプレックスが募る結果になる可能性の高い行為です。

(例:運動が駄目だから、得意な勉強に打ち込む)

 

●自虐:「相手に向けている感情を、自分自身に向き変える事」

 自虐は「自己への向き変え」とも言います。

典型例としては、本当は相手が悪いと思っている人が、それを意識できずに自分自身を責め、抑うつ的になる事などが挙げられます。

(例1:約束を破られた人が、無理な約束を突きつけた自分が悪いと思い込む)

(例2:夫からDVを受けている妻が、自分が妻としての役目を果たしていないのがいけないのだ、と思い込み、夫に抵抗せずに自分で自分を責める)

 

●逆転:「感情や欲望を反対のものに変化させる事」

 逆転とは、本来の感情や欲望とは相反するものへと変える事を指します。

(例1:愛情を憎しみに変える)

(例2:サディズム(加虐性欲)傾向をマゾヒズム(被虐性欲)に変える)

 

以上が、成功した、つまり心の中のみで表される「防衛機制」です。

 

これらの働きによって、プラスとマイナスのどちらの結果として心の外へと表れるのかは、断定する事は難しいでしょう。

 けれども、「防衛機制」は、個人の心を守り、反社会的な言動をする事を抑制する働きかけです。如何なる反応であれ、この働きにより、人間の衝動的な言動・欲情を抑えているからこそ、人間は「道徳心」「良心」「倫理的思考」を保持する事が出来ます。

 

 

もしも、この様な「心ので起きる無意識的コントロール」が存在しないとし、本能に従って言動が左右されるなら、世の中には「道徳意識」「倫理的思考」というものは、ほぼ存在しない事になるでしょう。

いじめ、暴力、虐待、性犯罪、窃盗、殺人・・・etc.

あらゆる犯罪が毎日当たり前の様に起きるのかもしれません。

 

 

それ故、とても重要な仕組みなのです。

 

只、これら防衛機制が働いたからといえ、フラストレーションや葛藤が、完全に抑えられるのではありません。

抑えられなかった部分は、心の中に残ります。

そして、「無意識→意識」へと変化し、人はそれをストレスとして自覚します。

 

イライラ、恐怖心、劣等感、罪悪感、憎しみ・・・etc.様々な苦しい思いが、心の中で疼きます。

 

 

 

 

心のストロークの一部が理解できると、

ご自身の感情のコントロールも出来て来るのではないでしょうか

ご参考にどうぞ

 


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