お盆の修理を頼まれました。
ふちが何箇所か欠けています。
このままにしておくと、痛みが広がっていきます。
虫歯をそのままにしているのと同じです。
漆と、水を合わせたとの粉を混ぜてパテを作り、欠けた部分を埋めていきます。
木地呂漆を塗って、仕上がりです。
依頼された方にお渡ししましたら、
「こんなにきれいだったっけ!?使うのがもったいくらい、きれいになったね。」
と、びっくりされていました。
工芸技能は、ただ修理をするだけでなく、漆の美しさも蘇らせます。
学校生活・日常生活で、発達障害の悩みがあっても、
工芸の分野の教育では、発達障害は気にならなくなります。
本来、教育とは受験勉強のためだけではなく、
各人の特性を伸ばし、心豊かな人生を過ごすためのものです。
1つの人間像だけを目指すのではなく、
多様な生き方をしている人がいるのが当たり前、という意識教育も必要な気がします。