Joe's Labo

城繁幸公式。
というか避難所。移行か?
なんか使いづらいな・・・

週刊エコノミスト 12/21号

2010-12-15 19:30:52 | work
エコノミスト 2010年 12/21号 [雑誌]
クリエーター情報なし
毎日新聞社


特集「日本再生の処方箋」に労働市場の規制緩和について寄稿。

振り返れば、リーマンショックは日本にとってもターニングポイントだったように思う。

学生の就職人気企業ランキングはバブルの頃と変わり映えせず、
(というか最近までJALがトップ10常連だった)
バブルの頃すら減らなかった財政赤字は不況の今もやっぱり増えているし、社会保障の
世代間格差は鳩山さんのバラマキでさらに拡大し、70代と20歳未満でついに一億の大台にのった。
少子高齢化も抜本的なメスは容れられぬまま、団塊ジュニアはピークアウトしつつある。
米国の住宅バブルという宴が終わって明らかとなったのは、こういうなんともお寒い現実だ。

一方で、企業の人事戦略には激しい動きがある。たとえば新卒採用がそうだ。
これまではなんだかんだ言いつつも、どこかで日本に期待している向きがあって、採用の現場を
見ていても「なんとかして予定数は採りたい」と言う熱意のようなものが感じられた。
年功序列組織を維持するためには、絶対に若い血が一定数は必要だからだ。
だから赤字でも採用活動に予算はたくさんついたし、最後は妥協して数を優先するなんてことも
珍しくなかった。
でも、今はそういった熱意も妥協もあまり感じられない。
むしろ、合否の水準が明確に引かれていて、白か黒かの二者択一だという空気がある。

要するに、企業が日本を見限ったのだろう。
過去最低の新卒内定率や海外採用強化、英語公用語化といった動きは、すべて同じ流れの一端
だと思われる。

この動きは別のアングルからも見て取れる。
解決策は、規制緩和によって企業の投資意欲を刺激する以外にない。
たとえば解雇のコストを下げれば、単純に企業は雇用を増やすだろうし、将来的な業績低下を
予想して既存人件費を抑制しているのなら、短期では賃上げの余地もある(結果的に内部留保も減る)。

そういうプロセスをすっ飛ばして「国内に投資しないなら内部留保に課税するぞ」と脅しをかける
なんていうのはバカの骨頂で、企業の海外移転を加速させるだけだろう。
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祝・新卒バブルの崩壊

2010-06-14 13:27:51 | 経済一般
文藝春秋7月号、パナソニック大坪社長の「わが打倒サムスンの秘策」がなかなか
興味深い内容なので一読をおススメする。
特に興味深かったのが、同社の新卒採用方針について触れた部分。
来年度新卒採用1390人のうち海外採用1100名というのは既報だったが、290人の国内枠
というのは日本人枠というわけではないらしい。

日本国内での新卒採用は290人に厳選し、なおかつ国籍を問わず
海外から留学している人たちを積極的に採用します。


このことは、現在の就職氷河期が一過性のものではなく、もはや永続的なものだという
ことを示している。リーマンショックと共に円安バブルも崩壊し、それまで辛うじて
維持できていた日本型雇用が詰んでしまったので、とりあえず入口から切り替えますね
ということだ。景気回復しても国内の雇用は大きくは増えないだろう。

もっとも、これは日本人として喜ぶべきことだ。なぜって?
「自国企業がより優秀でグローバルな人材を採ります」と言ってくれているわけだから、
とっても合理的な経営判断だと言わざるを得ない。
「私たちはどうなるんです?」と不安に思う人もいるだろうが、答えは一つしかない。
中国や韓国の若者たちに負けないように一生懸命努力する、ただこれだけだ。

企業と個人の両方が努力すれば、その国は力強く成長するだろう。
後者が変われなければ、前者は国を捨てて出ていくだろう。

「雇用を守れ」と左派が泣きわめいても「日本人を雇え」と保守がぶいぶい言っても、
あるいは左右が共闘しても、この流れは変えられない。
政府が出来るのは、規制を緩和してそれぞれが全力で頑張れるような環境をお膳立てする
ことだけだ。

法人税引き下げを明言している菅政権には、もうひと踏ん張りして雇用コストの引き下げも
お願いしたい。
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