余韻とモヤモヤと

11月になった。
きっと、次気づいた時は年末か新年だろう。4ヶ月ぶりに会った人に、次に来るのは3月という事で、「よいお年を」と言われた。
結構長い間、よいお年を過ごさなくてはならない。

10月は舞台を3本観る。
久しぶりに面白い！としばらく余韻に浸るものを観た。

大人のラブストーリーと言うと安っぽいが、とにかく駄目男が、自分の業を美しくまとめようとしてことごとく失敗し、逆に周りから見放されて一人ぼっちになる。
しかし、ただ一人見捨てずに想い続けた女性のお陰で救われる話。

ありがちな話ではある。しかし、興味深いのは、あまりもの駄目っぷりのせいで、見放していった周囲の人間も、どこか憎みきれずに細い糸で繋がっている様。
このバランスは大人ならではだと思う。
くっついた・離れたというような、単純な心の揺らぎではない部分に共感するのかも知れない。

別の舞台の事も少し。
それは、今でもスッキリしないで戸惑っている。
豪華な出演者で目を惹くものだったし、内容も悪くないと思うんだけど・・・。
主人公がないがしろというか、主人公らしくないというか・・・。
何人もの人間にスポットライトが当たるというのはよくあるし、それでいい。でも、その中でも中心が必要で、そこからの視点で周りが流動するのも大切だと思う。
そこが薄いと、シーン毎がブツ切りになっている気がして、フワフワした気分になり、誰にも感情移入できない。
結果、ずっと「？」がつきまとう。難解な話ではないだけに、余計に気持ちが乖離してしまいそうだった。集中力が確実になくなり、夕飯の事考えてしまった。

これは私の修行不足なのか・・・。ならばまだまだ努力しなくては。