備前の古社を訪ねる(備前国内神名帳の研究)

備前の由緒ある神社を巡礼する

コラム220.備前国の磐座拾遺(その12・瀬戸の竜王)

2009-10-24 23:00:36 | Weblog
瀬戸の竜王(せとのりゅうおう)。
場所:岡山市東区瀬戸町瀬戸。赤磐市南方及び立川との境界付近の「下山」(132m)の山頂にある。古社「松尾神社」(瀬戸町瀬戸)の西側にある墓地の一番のところ(鉄塔付近)から、山道を約15分登る。夏草が伸びているところもあるが、道ははっきりしており、迷うことはない。墓地及び「松尾神社」付近に駐車場あり。
瀬戸町宗堂にあった妙泉寺の住持、雲哲院日鏡上人は生年不明だが、日蓮宗不受不施派に属し、日奥上人の弟子であり、正保元年(1644年)に不受不施派に対する弾圧にあって亡くなった。生前は、雨乞いの法力があったといい、この竜王の磐座で降雨を祈ったという。
この伝説が事実かどうかは不明だが、古代からの磐座であったことは確実で、この(八大)竜王の石碑のある「下山」山頂付近には3つの古墳(竜王1~3号墳)があり、鉄刀2口が出土している。また、竜王の石碑の周囲から弥生式土器も発見されているという。立石は、その名の通り、人工的に立てられたものらしく、竜王の石碑の台座である岩こそ、本来の磐座だったのだろうとも思われる。
古社「松尾神社」が「下山」の南麓にあるのも、この磐座と関連があるのかもしれない。


写真上:「竜王社」内部


写真中:立石(左)と、その前に立てられた竜王の石碑(右)


写真下:立石の後ろにも多数の岩がある。

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1 コメント

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Unknown (しょうた)
2022-10-10 14:01:13
昔はこんなに綺麗だったのですね。今では中は荒れ、周りは草ときが伸び放題に鳴ってます、

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