知的財産研究室

弁護士高橋淳のブロクです。最高裁HPに掲載される最新判例等の知財に関する話題を取り上げます。

特許法104条の4に関する政令案検討

2011-10-30 08:01:48 | 特許法改正
  1 政令案の内容 改正法第104条の4第1号及び第2号において,「当該特許を無効にすべき旨の審決」及び「当該特許権の存続期間の延長登録を無効にすべき旨の審決」(以下「無効審決」)の確定を,再審の訴えでは主張できない(以下「主張制限」)ものとしている。これに対し,同条第3号の「当該特許の願書に添付した明細書,特許請求の範囲又は図面の訂正をすべき旨の審決」(以下「訂正審決」)は,「政 . . . 本文を読む

コリオリ審取

2011-10-25 08:12:26 | 最新知財裁判例
平成22(行ケ)10405: 請求認容 本件は、拒絶査定不服審判不成立審決に対する取消を求めるものです。 裁判所の判断は15頁以下。 裁判所は、審決における引用発明2の認定に誤りがあり、容易想到性の判断にも誤りがあると判断しました。 引用文献2(特開平5-248913)を詳細に検討する必要がありますが、判決文からは、発明の認定を緻密に行おうとする姿勢が見えます。 . . . 本文を読む

トラッド商標審取

2011-10-20 04:48:05 | 最新知財裁判例
平成23(行ケ)10137: 請求棄却 本件は、商標無効審判成立審決に対して取消を求めるものです。 裁判所の判断は12頁以下。 裁判所は、引用商標は、本願商標の出願時及び登録審決時のいずれにおいても周知性を欠いているとして原告の主張を排斥しました。 穏当な判断です。 . . . 本文を読む

バイオレット不競法事件

2011-10-19 21:05:18 | 最新知財裁判例
平成20(ワ)35836: 本件は、従前取締役兼営業部長であった会社の顧客名簿に基づく営業活動が労働契約違反・不正競争防止法違反となるか否かが争点となった事件です。 裁判所の判断は23頁以下。 裁判所は、就業規則・秘密保持契約書の規定等を根拠として労働契約違反は肯定したものの、顧客情報の営業秘密管理性を否定し、不正競争防止法違反に基づく請求は棄却しました。 本判決は、就業規則・秘密保持契約 . . . 本文を読む

冷暖房機審取

2011-10-18 20:01:03 | 最新知財裁判例
平成23(行ケ)10010: 請求棄却 本件は、無効審判不成立審決に対して取消を求めるものです。 裁判所の判断は19頁以下。 裁判所は、周知技術についての職権証拠調べの結果を通知しなかったという審理手続の違法を肯定しながら、当事者に意見を述べる機会を与えても結論に影響がないと判断し、取消事由に該当しないとしました。 職権証拠調べの対象が周知技術であり、有効性判断のロジックに影響を与えない . . . 本文を読む

なんでもござる不正競争防止法事件

2011-10-17 13:39:18 | 最新知財裁判例
平成22(行ケ)10350: 請求認容 本件は、周知表示使用と形態模倣を理由とする差止め及び損害賠償請求事件です。 認容額が1億円超であることが目を引きます。 裁判所は、周知表示使用に関しては、商品形態が機能実現のための構成に由来するものであるとして、「周知表示」性を否定する一方、形態模倣は肯定しました。形態模倣に関しては、形態選択には無数の選択肢があることから、「商品の機能を確保するため . . . 本文を読む

麦芽発酵酸飲料

2011-10-16 13:16:09 | 最新知財裁判例
平成22(行ケ)10350: 請求認容 本件は、無効審判不成立審決に対する取消を求めるものです。」 裁判所の判断は25頁以下。 裁判所は、新規性と進歩性判断に関して判断の遺漏を認めて審決を取り消しました。 その理由は、原告(審判請求人)の主張に対し、審判体が追加主張と認定したのに対し、裁判所は当初から主張されていたと認定したことによります。 事実認定の困難さを示すとともに、今後の無効審 . . . 本文を読む

カミューレ挿入装置

2011-10-15 19:48:50 | 最新知財裁判例
平成22(行ケ)10377: 請求棄却 本件は、無効審判不成立審決に対して取消を求めるものです。 裁判所の判断は14頁以下。 裁判所は、先願発明の認定に関し、特許請求の範囲の記載のみではなく、明細書における開示事項全体から判断すべき等として、原告の主張を排斥しました。 特許文献から発明を認定する場合に参考になると思われます。 . . . 本文を読む

液晶表示特許審取

2011-10-15 11:35:34 | 最新知財裁判例
平成22(行ケ)10235: 請求認容 本件は、拒絶査定不服審判請求不成立審決に対して取消を求めるものです。 争点は進歩性の有無。裁判所の判断は18頁以下。 結論は妥当に思われますが、ロジックを追うことが困難です。 裁判所は、21ページにおいて、補正発明と引用発明との関係について、「補正発明は、前記1の本願明細書記載のとおり、相違点1、2に係る引用発明の構成を従来技術として認識し、そこに . . . 本文を読む

ファイスブック

Intellecual property/知的財産

Facebookページも宣伝

応援有難うございます。


にほんブログ村

ブログ開設以来、順調にアクセス数が伸びており、嬉しく思っております。

これも皆様方のおかげです。

「にほんブログ村」に登録しましたので、当ブログを応援してれいただける方は、下記クリックしていただけると嬉しいです。

にほんブログ村 本ブログへ