知的財産研究室

弁護士高橋淳のブロクです。最高裁HPに掲載される最新判例等の知財に関する話題を取り上げます。

超伝導電磁エンジン審取

2011-03-31 09:06:03 | 最新知財裁判例
平成22(行ケ)10228:2部 清水 請求棄却 本件は、拒絶不服審判不成立審決に対して取消を求めるものです。 裁判所の判断は13ページ以下。 本判決は、特許法36条4項違反の点に関して、本件明細書に記載された技術的事項によっては、常伝動コイルに働く磁力が打ち消されずに残り、これを推進力として利用できることについて、当業者が理解できる程度に技術常識に基づく裏付けがなされているとはいえない、 . . . 本文を読む

月刊ネット販売著作権侵害控訴審

2011-03-31 08:45:52 | 著作権
平成22(ネ)10059: 控訴棄却 本件は、著作権侵害及び名誉・信用毀損等を理由とする不法行為に基づく損害賠償請求訴訟です。 裁判所の判決は7ページ以下。 本判決は、原告図表は編集著作物には該当せず、「カラクリ」という言葉の使用について原告の信用を毀損等するものではないと判断しました。穏当な判断です。 . . . 本文を読む

法面の加工審取

2011-03-31 07:52:42 | 最新知財裁判例
平成22(行ケ)10244: 請求棄却 本件は、無効審判成立審決に対して取消を求めるものです。 裁判所の判断は9ページ以下。 本件発明1と引用発明1との相違点は3つありますが、争点は、相違点2についての判断(容易想到性)の誤りに限定されています。 相違点2は、アンカーおよびウインチについて、本件発明1においては2つであるのに対し、引用発明1においては3つである点です。 本判決は、具体的 . . . 本文を読む

核分裂の原理と放射線

2011-03-30 12:25:06 | 震災
核分裂反応とは、不安定核が分裂してより軽い元素を2つ以上つくる反応をいう。 ウラン235等の核分裂性の原子核が中性子を吸収すると、一定の割合で、He核より大きな核を一つ以上放出して軽い核になる。これが核分裂であり、崩壊過程ともいう。崩壊過程は発熱反応である。 この際に、中性子が放出され、これが次の核分裂の原因となり、連鎖反応が起こる。 発熱反応と連鎖反応により、大量の熱の生成が可能となる。 . . . 本文を読む

核分裂反応

2011-03-30 12:14:57 | 震災
原子の中心には、原子核があり、原子核は陽子と中性子からなる。 元素は、陽子の数で原子番号が決まる。たとえば、ウランは238。 陽子の数が同一でも、中性子の数が違うものがあり、これを同位体という。 核分裂反応は、水からはじきとばされた中性子(熱中性子:減速された中性子)により起こる。制御棒は中性子を吸収することにより核分裂反応を抑える。また、ホウ素も中性子を吸収するので、ホウ素の濃度を調整する . . . 本文を読む

ウランとプルトニウム

2011-03-30 12:09:24 | 震災
原子炉の燃料には、ウラン235とプルトニウム239がある。 ウラン燃料には、ウラン238とウラン235が含まれている。 プルトニウム239は、非核分裂性のウラン238が中性子を吸収することにより生成する。 ウラン燃料の燃焼後の燃料(使用済み燃料)には、プルトニウム239が含まれており、これをあたらに燃料として利用する。 . . . 本文を読む

高圧縮フィルタートウーベル審取

2011-03-30 09:42:59 | 最新知財裁判例
平成22(行ケ)10214: 請求棄却 本件は、無効審判不成立審決について取消を求めるものです。 裁判所の判断は20ページ以下。 本判決は、サポート要件に関して、本件訂正発明1にいう「外圧に対して少なくとも0.01barの負圧がベールにかかっている」との規定について、ベールの形状を負圧によって制御するとの技術的思想を表現したものであり、ベールの形状を制御するために利用する負圧について一義的 . . . 本文を読む

通勤中の被災

2011-03-30 09:18:54 | 震災
労災保険の保険給付は、業務災害ばかりでなく通勤災害に関しても補償されることになっています。ここに通勤災害とは、「労働者の通勤による負傷、疫病、傷害又は死亡」のことをいい(労災7①二)、「通勤」とは、「就業に関し①住居と就業場所との間の往復、②就業場所から他の就業場所への移動、③①の往復に先行または後続する住居間の移動を、合理的な経路および方法により行うこと」をいいます(労災7②)。また、「就 . . . 本文を読む

震災と労災

2011-03-30 09:17:09 | 震災
1 震災と業務災害 労災補償・保険における業務災害とは、「労働者の業務上の負傷、疫病、傷害又は死亡」をいいます(労災7)。「業務上」といえるためには、「業務起因性」および「業務遂行性」の双方が必要とされます。具体的には「労働者が事業主の支配ないし管理下にある中で『労働者が労働契約に基づき事業主の支配化にあること』に伴う危険が現実化したものと経験則上認められること」をいいます。 この点、地 . . . 本文を読む

震災と時間外労働・休日出勤

2011-03-30 09:14:02 | 震災
1 時間外労働、休日出勤 災害その他避けることのできない事由によって臨時の必要がある場合には、その必要な限度において時間外労働ないし休日出勤を命じることができます(労基33)。ただし、行政官庁(労働基準監督署)の事前許可ないし事後承認が必要です。もっとも、単なる業務の繁忙その他経営上の必要性をを理由とする命令は認められません。許容されるのは、急病、ボイラーの破裂その他、人命または公益を保護 . . . 本文を読む

無水石膏焼成システム審取

2011-03-30 07:27:47 | 最新知財裁判例
平成22(行ケ)10234号: 請求認容 本件は、無効審判不成立審決に対する取消を求めるものです。 裁判所の判断は38ページ以下 本判決は、まず、石膏廃材のような石膏製品の二水石膏を加熱脱水することで半水石膏や無水石膏を再製できることは周知技術であるとした上、石膏を加熱して無水石膏を得る技術が開示されている甲1発明において、加熱する石膏として石膏廃材を用いることは容易に想到できることである . . . 本文を読む

震災と給与の支払い

2011-03-29 21:49:33 | 震災
  1 賃金―毎月1回以上一定期日払の原則 賃金は毎月1回以上一定の期日を定めて支払わなければなりません(労基法24条2項)。そして、同規定に違反した場合、30万円以下の罰金に処せられます(労基法120条)。しかし、法は不可能を強いるわけではありませんから、震災が原因であり社会通念上なすべき最善の努力をした場合には期待可能性がないものとして不処罰となります。また、地震災害により残念な . . . 本文を読む

震災と内定取消し

2011-03-29 19:20:29 | 震災
採用内定により労働契約が成立しますが、これは、始期付かつ解約権留保付となります。つまり、採用内定通知書または誓約書に記載されている採用内定取消事由が生じた場合は解約できるのです。したがって、採用内定を取消しできるか否かは、留保解約権の行使の適法性の問題となります。 この点、最高裁判所は、留保解約権の行使が適法なのは「解約権留保の趣旨、目的に照らして客観的に合理的と認められ社会通念上相 . . . 本文を読む

震災で欠勤する場合の対応

2011-03-29 19:13:21 | 震災
まず、震災が原因で欠勤する場合の解雇が可能でしょうか。  この点、雇用契約は、労働者が労働を提供し使用者がその報酬(賃金)を与えることをその主たる内容とします(民623)。 震災が原因で労働者が欠勤する場合、労働者は前記労働提供義務を履行しないこと(履行不能)を意味しますが、震災は不可抗力ですから、労働者が労働契約上の債務不履行責任を負うことはありません。したがって、労働者が欠勤したとし . . . 本文を読む

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