大いなる勘違い ~ 早稲田MBA奮闘記

早稲田大学ビジネススクール(WBS)での入学から卒業までの記録 + その後

実践全社戦略最終回

2010年07月22日 | 早稲田MBA(授業)

昨日は一橋大学の菅野先生の実践全社戦略の授業の最終回でした。

こう言う inspire される授業が、終わってしまうのは寂しい限りです。

会社の一社員として、日々仕事をしていると、視野がどうしても事業単位、部門単位になってしまい、全社戦略的な視点が欠けてしまう。
そのことによる弊害、そして会社とはどうあるべきかを考えさせられる授業でした。

会社は誰のものか?

よく聴くフレーズですが、この議論を様々な業界の方々と真剣にできたのが、この授業の最大の収穫でした。

授業終了後は懇親会、菅野先生の本音が少し伺えて良かったです。

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twitter: kenmurak


ITマーケティングが面白い

2010年05月30日 | 早稲田MBA(授業)
WBSの「ITマーケティング」の授業が面白い。

授業をリードするのは、電通の子会社のディーツーコミュニケーション代表取締役社長の藤田明久氏。

授業スタイルは、ゲスト講師による前半のセッションと、藤田先生による後半の講義という形式。
毎週月曜日に19時から3時間の授業だ。(毎回3時間を優にオーバーし、23時近くになることが殆ど。)

ゲスト講師は、エンゲージメントマーケティングの第一人者、博報堂の川名周氏など、マーケティング界の多彩なゲストが呼ばれ、深い議論が交わされる。

授業は、「ITマーケティング」と言うタイトルが付いているが、必ずしもITに特化している訳ではない、ちょうど二週前に取り上げたテーマの「ニューロマーケティング」では、脳科学を取り入れた最先端のマーケティング手法を学んだ。

本授業は、ITを使って如何にマーケティングをするかではなく、インターネットの登場で人と人がこれまでにない形で繋がり合い、恐ろしいくらいのスピードで情報が波及する時代に、マーケティングがどうあるべきかを問う授業である。

UCCのツイッターマーケティングによる大炎上事件(注1)は記憶に新しい。
ネット時代のマーケティングは、その抜群の伝搬力により、企業にとってはもの凄いチャンスである一方、大きなリスクも抱えている。

そもそもマーケティングとは何なのか?
ネット時代に企業はどうマーケティングを展開すれば良いのか?
毎週、そんなことを考えさせてくれる授業である。


◇ 藤田明久先生のブログ

(注1)
徳力基彦氏のブログ『UCCのTwitterマーケティング炎上事例に見る、マスマーケティングとソーシャルメディアマーケティングの境界線』

CNET Japan 『必要なのは、担当者の人間力 - UCC上島珈琲がTwitterのPR活動で得た教訓』
http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000056023,20408317,00.htm


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ニューロマーケティング

2010年05月24日 | 早稲田MBA(授業)
今日は久しぶりの休暇だったので、午前中から映画に行った。

何を見たか!?・・・「TRICK」です。

さすが堤幸彦監督、笑わせるところはちゃんと笑わせてくれます。
山田奈緒子X上田次郎のコンビも健在。こう言う緩い感じの映画、嫌いじゃないです。

映画で登場した上田次郎の本「IQ200」はAmazonで売ってませんでした。
ちなみに、「どんと来い超常現象」シリーズと「なぜベストを尽くさないのか」はちゃんと売ってるんですよ。
知ってました? ご興味のある人はこちら

帰宅後は、明日提出のITマーケティングの宿題に取り掛かり。

今回のテーマは「ニューロマーケティング」

ニューロマーケティングは、脳科学を応用した最先端のマーケティング手法です。
いまやマーケティングもサイエンスの時代です。
ビジネスと科学が融合する、なんだかワクワクしますね。

講義メモから簡単に、いまなぜニューロマーケティングなのか?

起きている現象

① アンメットニーズ(Unmet)の消滅
「ニーズ」から「ウォンツ(欲望)」へ →さらにもっと「あいまいな対象」へ

② 進歩史観的市場観の終焉
「右肩上がり」の終焉 ⇒ 「定常化時代」へ
「新しいものがより優れている」とは限らない時代へ
「近代合理主義」の終焉
・合理的選択から情緒的選択
・客観の重視から主観の重視

結果として、「不連続な未来」の発見が求められており、その為には人の見えている現象だけでなく、目に見えない現象を探る必要がある。

ニューロマーケティングは、その見えない現象を探る為の方法論の1つです。

興味のある方は、以下の本がお勧めです。
『買い物する脳 ― 驚くべきニューロマーケティングの世界』
マーティン・リンストローム (著), 千葉 敏生 (訳)



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本日より本格的に授業開始

2010年04月10日 | 早稲田MBA(授業)
今日の6限の経営情報システム研究を皮切りに、本格的に今学期の授業が始まります。
今年は、修士論文という一大イベントが待ってますから、研究に軸足を置きながら進めて行かないといけません。
とは言いつつ、興味深い授業が満載で、なかなか捨てきれず。集中講義なんかも入れちゃったり・・・

リーダーに最も必要な能力は、「捨てる力」なり。

週3の講義と、週3の修論研究日、これで行きます。

(月)  ITマーケティング / デジタル時代の技術戦略と顧客戦略
(火) 修論研究
(水) リーダーシップ論 / 実践全社戦略
(木) 経営戦略演習(修論研究)
(金) 修論研究
(土) 経営戦略研究(修論研究) / 経営情報システム研究

(春期集中講義) マネジメントゲーム
(夏期集中講義) 知的財産マネジメント


新学期授業開始「マネジメントゲーム」

2010年04月05日 | 早稲田MBA(授業)
春期集中講義「マネジメント・ゲーム I」

創業から5年間会社を経営する経営シミュレーション・プログラムを使ったゲーム形式の授業だ。
もともとMBA全日制の必須科目だったが、今年からMBA夜間主も受講できるようになった。

と言うことで、面白そうなので迷わず受講。

プログラムは製造業を想定して作られており、資本金5000万円からスタートし、まずは工場の建設と人材採用から始まる。
実際の会社と同じように、資金繰りを回しながら、販売計画を立て、生産・在庫管理をし、研究開発など更なる投資をしていく。
資金ショートし倒産したらその時点でゲームオーバー。

新入生と2年生の混合チームで全部で6チーム。

ゲーム開始早々、1チームだけ素晴らしいスタートダッシュで一気に業績を拡大し、最初慎重だった他5チームは完全に置いてけぼりを食った形となった。
使える資金調達手法を完全に理解し、序盤の積極投資。本当にお見事と言った感じだった。

で、置いてけぼりの僕らは、資金調達の仕方を誤り、序盤から資金繰りに窮した。
そこで出した結論が、研究開発を捨て、生産管理をきっちり行い、徹底したローコストオペレーション。そして、生命線は販売力&マーケティング力。
徹底的に市場や他社分析を行い、需要予測をし、安く作って上手に売る。・・・どこかの会社のようだ。

ただ、このマーケティング・販売戦略が功を奏し、3年目あたりから業績が急激に伸び、最後の方は面白いように戦略通りに進んだ。
最終的にスタートダッシュしたチームに売り上げシェアで、あと一歩及ばなかった。

この授業は本当に多くのことを学ばせてくれた。
また、WBSの新一年生と交流できたのも大きい。

それにしても、今年の1年生は素晴らしい。

財務の知識もあり、マーケティングもよく知っている。
さすが、年々厳しくなる入試を突破してきただけある。
すくなくとも、僕の1年目と比べたら、何倍も上だ。

・・・そして、皆積極的で熱い!

これから、彼らを通じて僕自身が教わることが、たくさんありそうで、
この新しいヒューマンネットワークに、今はとてもワクワクしている。





テレビ事業戦略

2010年01月11日 | 早稲田MBA(授業)
テレビ事業戦略を考える。

内田和成先生の競争戦略研究のグループ課題。
ソニー・シャープ・パナソニックの3チームに分かれて、今後の事業戦略を考察・立案する。

私はパナソニック・チームだ。

1ヶ月近くの間、パナソニックのテレビ事業について調査し・議論した。
随分テレビ事業の置かれている状況について詳しくなった。
そして、パナソニックがなぜプラズマを持ち続けるのか、その理由が僅かながら見えてきた気がする。
ソニーにもシャープにもない、パナソニックのプラズマテレビ戦略は、ある意味理にかなっている。

世界のテレビ市場は10年前と大きく様変わりしている。
高画質大画面市場はサムスンやLGなどの韓国勢が台頭し、低価格市場はVIZIOが急激にシェアを伸ばしている。
日本の大手メーカーは見るも無惨な薄利の消耗戦に巻き込まれ、各社の業績の足を引っ張っている。

大手メーカーの中で、唯一プラズマを捨てなかったのがパナソニックだ。
各社がプラズマテレビ事業から撤退する中、パナソニックだけが強気の大規模投資を続け、つい先月も尼崎の第5工場が稼働を始めている。
前述の通り、薄型テレビ事業は各社消耗戦のレッドオーシャンにある。
一方、プラズマが主体とする50インチ以上の超大型テレビはどうだろうか。
ここにパナソニックがプラズマに拘る本当の思惑が隠れているのではと思う。

液晶で成功したシャープ、薄型テレビの出遅れをブランド力と斬新さで巻き返すソニー、そしてプラズマに賭けるパナソニック、お互いのプライドがしのぎを削るこの業界。
3D, LED, 有機EL ..... 次々と新しい技術が生まれ、日々勢力図が入れ替わる。
熱い戦いは今後も続く。

競争戦略研究の授業は、内田和成先生の以下の本をベースに行われている。
近年、様々な業界における企業間競争が、ITなどの外部環境の変化によりがらりと変わり、これまで競争相手とは見なしていなかった異業種プレーヤーとも戦わなくてはならなくなっている。そう言った競争環境の変化に対して企業はどう対処し、どう戦っていかなければならないのか、新時代の競争戦略を分かりやすく解説している。




修士論文研究計画進捗発表

2009年11月08日 | 早稲田MBA(授業)
修士論文の研究計画の進捗発表が終わった。

テーマは、“オープンイノベーション”のSpin-in/Spin-outのメカニズムを掘り下げていく研究
色々突っ込まれるつつ、事例探しが最大の問題であるとの指摘を受けた。
ま、これからじっくり探してみよう。
先生から、これを読んだ方がと紹介された本がヒッペルの「民主化するイノベーションの時代」。
早速、Amazonで購入・・・読み切れてない本がたまる中、また新しい本棚コレクションが加わった。


『民主化するイノベーションの時代』エリック・フォン・ヒッペル (ファーストプレス)



春学期終了

2009年08月12日 | 早稲田MBA(授業)
ようやくです。

本日最終レポートを提出し、やっとMBA 1セメスター終わりました。

この2日間は、半徹夜。

4月の時点ではどうなることやらと、危惧してましたが、どうにかこうにか、ここまで辿り着けました。

WBSの同級生の皆様、お疲れさまでした。
束の間の夏休み、思いっきりリフレッシュしましょう〓

1週間の時間割

2009年04月10日 | 早稲田MBA(授業)
時間割 ・・・ この単語が学生らしくていい。

ようやく時間割が決まった。
取りたい授業はいくつもあるものの、少ない時間を効率よく、有効かつ有意義に過ごすために、色々捏ね繰り回した結果、下の図のようになった。

良く見ると、「競争」や「戦略」と言った単語が目立つ。
弱肉強食の世の中で、いかに“サバイバル”して行くか、いまの自分のマインドが映し出されているようだ。



青・・・必修科目  ピンク・・・基礎科目  黄色・・・選択科目


Day 3 / WBSで学ぶ意義

2009年04月09日 | 早稲田MBA(授業)
3日目で疲れはピーク。

内田和成先生の「戦略とリーダーシップ」
毎回ゲストスピーカーが来て、ディスカッションする授業だ。

この日取り上げた題材は、旅行予約サイトの「じゃらん.net」。昨年、それまで首位だった「楽天トラベル」を抜いて、予約宿泊者数でトップになった。先行優位性の高いネットビジネスにおいて、後発で成功した数少ない例である。

同社の戦略は、セグメンテーションやポジショニングと言ったところが明確に出来ており、非常に学ぶことが多かった。後発がどう成功するか、一つの解を示しているようだった。

この授業を取ってみて、初めてWBSで学ぶ意義を感じた。
他でなくWBSを選んだことが、ようやく正解だったと思える気がした。


Day 2 / 思考のプロセス

2009年04月08日 | 早稲田MBA(授業)
2日目の授業が終了、初日の穏やかな授業とは違い、かなりテンポの速い授業であっと言う間に終了。
そして気が付けば時計はもう22:45、予定(22:05終了)より40分もオーバーだ。
それにしても、皆の頭の回転の速さに、ただただ唖然。

2日間を終えて、この生活が続くのかと思うと、ゾッとしている。
少しは覚悟していたつもりだが、こりゃ予想以上に大変だ。

ボストンコンサルティンググループ出身で今は一橋ICS等で教えている菅野寛先生の授業は面白かった。

「データ分析を積み上げて考えるのではなく、まずは“仮説”を立てて、そして検証して行く、その方が結論・決断に至るまでのスピードが断然早い。前者のアプローチに比べれば10倍の差がある。」

なるほど、どうしても日本人は「前者のアプローチ」に陥りがちになる。
こう言ったことは、心掛けが必要だ。


Day 1 / 科目選択のジレンマ

2009年04月07日 | 早稲田MBA(授業)
昨日から授業が始まった。

初日は「マーケティング I」・・・マーケティングの基礎的な部分を体系的に解説する授業だ。
授業は概ね講義形式で坦々と進むので、やや物足りない感じがした。

■ 履修科目とスケジュール

やはり1週間のスケジュールはタイトである。
一週間びっちり予定が詰まっており、この中で予習・復習の時間を取るのは非常に困難だ。

ざっとシラバスを眺めて、「取りたい授業」と言うのはいっぱいあるが、当然あれもこれもと言うわけには行かない。

ただでさえ日々時間が限られている中、その貴重な時間をどこにどの程度振り分けてるか、「取るもの/捨てるもの」を明確にしていかなければならない。

さて、私は何を目指すのか?・・・そして何を取り、何を捨てればよいか。
この命題に立ち返り、「クリティカル・シンキング」のアプローチで、MBA1年目のカリキュラムをもう少しじっくり考えてみようと思う。

履修届けの締め切りは今週の木曜日だ。