赤羽じゅんこの三日坊主日記

絵本と童話の本棚
日々のあれこれと、読んだ本のことなど書いていきます。

『ネバーランド』15号 特集岩崎京子

2017-05-29 08:40:07 | その他
児文協、贈呈式、総会などが終わりました。大勢の方とお会いできて、楽しいひとときでした。
総会では、共謀罪反対の声明もだしました。児文協ホームページを見てください。

そんな盛りだくさんの仲、わたしは、N先生が『カレー男がやってきた!』がおもしろいっていってくれて、うれしかった。これでよかったんだって、思えました。

さて、
そんないろんな縁の中、『ネバーランド』という児童文学総合誌を送ってもらいました。
以前、この雑誌を見たことがありますが、いろいろ新しくなって、復活したようです。そのあたりの事情はわたしは知らないのですが、今度、聞いてみたいと思っています。



この『ネバーランド』貴重なのは、岩崎京子さんのインタビューがのっていること。96才で、今だ現役作家であり、文章の若々しいこと! 驚きました。岩崎さんの短いインタビューから、はっとしたり、わっとしたり、いろいろ目からうろこがおちたような気持ちになり、改めて岩崎さんの魅力に気がついたのです。

中でも興味深かったのは、元編集者・原健太郎さんのエッセイ。くもん出版の原氏とは落語好きということでお話したこともあり、岩崎先生と仲が良いとも聞いていました。このエッセイを読むと、作家と編集者のすごい絆を感じます。原さんがどんなに岩崎先生を慕っていたか、また、岩崎先生もそれにこたえるように楽しみつつも、身を削るようにして書いてきたか。そして生まれた名作。
ああ、なんてすばらしい! わたしにもっと腕があったら、これを小説にしたいって思ったくらいです。

岩崎先生は文庫や同人誌の仲間をとても大切にしています。えらぶるところのみじんもない、謙虚で誠実なお人柄にひかれて、多くの人が先生を尊敬し、大事にしてこられたんだなっと感じました。

創作する上でも、「子どもにおもねない」作品を書くとか、今でも自作を構想しているとか、メモしておきたい言葉がいっぱいでした。

作家が亡くなってから、特集号がくまれることがよくありますが、ご存命にうちに特集がくまれるのも、ご本人の目にふれるのでいいなって思いました。もちろん、岩崎先生はまだまだお元気で活躍されると思っていますが。