グレートノーザン鉄道

アメリカのグレートノーザン鉄道の実物(歴史、資料等)と鉄道模型(HO:レイアウト、車両)に関するプログです。

「Wood's Book」翻訳:第3章 カスケードを越えて (その12)

2005年07月29日 | Wood's Book翻訳
 開通式は、36局のラジオ局を通じてNBCにより中継された。全国的に有名なアナウンサーのGraham McNameeの司会で、式典は、Herbert Hoover大統領のスピーチ、マダムErnestine Schumann-Heinkの歌、Ralph Budd社長によるトンネルのJames J. Hillへの献呈、と続いた。新聞記者や高官たちは、新しい2両の電気機関車に引かれた特別列車でトンネルを通過するのを待っていた。機関車が東ポータルに入ってすぐ式典のために止まったとき、外の冷たい空気からトンネル内の暖かい空気に急激に変わったため、凝縮が起こり、2両目の機関車のトランスがショートした。1両目の機関車だけでは、列車を動かすことができず、20分の予定の旅は35分に延びた。西ポータルのアナウンサーは、言葉が尽きてバンドミュージックで間を繋いだ。3両目の電気機関車が列車を押してトンネルを通過し、ついに意気揚々と列車は西ポータルの紙のカバーを抜けて現れ、人々をほっとさせた。
 新トンネルにより、最高高度は2,881フィートに下がり、合計1,940度のカーブを不要なものとした。また、カスケードトンネル駅とベルン間の線路、シーニックとタイの間の2.2%勾配、そして40,000フィートに及ぶスノーシェッド、マーチンクリークに架かる2つの大きな鉄橋、いくつもの小さな橋梁を不要のものとした。

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