とーびょうヲヂさんの好きなマンガたち

元うつ病&現パーキンソン病(笑)のヲヂさんの好きなマンガと闘病(豆苗ではない)記録を徒然に書き綴ってます

めとろガール/入江紀子

2010年01月24日 19時39分37秒 | マンガ現在完了
麻雀誌に掲載されていたマンガで、
初めは読み切り、
その後短期連載、
そして連載、となったようです。

物語は、主人公のOL 山瀬絵里 が麻雀が好きで
仕事をやめて雀荘に勤め出すという始まりです。
麻雀が好き好きでやめられないというコンセプトで描かれていて、
おそらくは編集側からの要請だったのでしょうが、
それは非常に単純明快であり、
麻雀好きに限らず何かが好きで打ち込んでいる人には
とても受け入れやすいコンセプトです。

そして連載になると、
大人の世界や裏社会の臭いが漂い、
しがらみの中で生きていくことを自覚しながら、
自分が好きなことに対してどう向き合うか、
好きなことを仕事にする難しさを
どう考えるかを語りかけてきます。

入江紀子の画面は
少女マンガ風(正確にはレディースコミック風)なのですが、
きりっとした表情が非常に勝負事の場面に合っているだけではなく、
秘められた重いテーマに取っ付きやすくしてくれていて、
何度読んでも読み返すたびに訴えるものがあります。

表面的なテーマだけで語られると
レディースコミック風の麻雀マンガとしかみなされないのがもったいない
人生観を語りかけてくるマンガです。


○めとろガール(全2巻)/入江紀子/
☆お勧め年代:人生にちょっと悩んでいる20~30代(くらい)向け

NHK朝ドラの倉科カナ

2010年01月23日 19時01分12秒 | 雑談
なかなか今回の朝ドラは見応えがあるので、早出で見れない日は録画してしまう。
倉科カナちゃんが可愛いですね。

ネットで知ったんだけど、
倉科カナはオーディション5回目で受かったそうで、そうすると4回落ちたのか?

NHK INFORMATIONを見ると、ここ5回くらいの朝ドラのタイトルと出演者が載っていた。

  つばさ    多部未華子     21年3月30日~21年9月26日 
  だんだん   三倉茉奈&三倉佳奈 20年9月29日~21年3月28日
  瞳      榮倉奈々      20年3月31日~20年9月27日
  ちりとてちん 貫地谷しほり    19年10月1日~20年3月29日
  どんど晴れ  比嘉愛未      19年4月2日~19年9月29日

三倉茉奈&三倉佳奈は初めからキャスティングが決まっていただろうから、
そうするとその他の4人に負けたと言うことか。

貫地谷しほりは別格とはいえ、他のに負けるか?
脚本のイメージと合ってるかどうかが審査の対象というのが建前だろうけど、
どちらかというとネームバリューで負けていたというところだろう。

でも、あらためて見ると、東京放送局が制作したドラマの出来が悪いな。
「純情きらり」で大ヒットしたから、そのノリで有名な役者をつぎ込むことで視聴率を稼ごうとしているのが見え見え。
もう少し丁寧な作りをしてくれればいいんだけど。

とは、書いたが、
今朝の朝ドラの来週の予告編を見ると、
だんだんおきまりのパターンになりつつあるように感じた。
世界を目指す、とかいいながら、その志が完全に消えてなくなって、NHKお得意の「幸せな家庭を持つ」というパターンになりつつあるような。
視聴率は、たぶん伸び悩んでいるのだろうけど、視聴率を取るために方針を変更するようなことはしないでもらいたいね。

あ、それは「つばさ」でもそうか。
 玉砕したけど。。。

柔道部物語/小林まこと

2010年01月10日 19時26分54秒 | マンガ現在完了
イチローや長谷川穂積といった
現実のスポーツ選手の努力のドキュメントが迎合される一方で、
熱血マンガや根性物語というのは敬遠されるようになりました。
このマンガが連載されていた当時は、
ラブコメや軽いギャグマンガが人気を集めており、
それ以前に人気があった
劇画調の熱血マンガやドギツイギャグマンガや風刺漫画は廃れていました。
そんな中であえて描かれたこのマンガは
本当に汗臭い根性マンガでした。

主人公の三五十五(三五が姓、十五が名)は、
柔道を全く知らない文科系の新入生でしたが、
うっかり柔道場に足を踏み入れてしまい、
セッキョーと呼ばれる新入生へのシゴキを受け、
持ち前の負けん気だけで柔道を続ける決意をしたのでした。

体格としてはそれほど恵まれていないにもかかわらず、
指導者との波長もよくあったためか次第に力をつけていき、
背負い投げの名手へと成長します。
当時の柔道界には昭和の三四郎と呼ばれる古賀稔彦がおり、
その背負い投げがモチーフになっていたことは容易に想像がつきますが、
それ以上に物語のリアリティが濃く、
フィクションという印象がなく、
実在の人物のドキュメントであるかのように迫ってきます。
登場人物一人一人の感情が鮮明に描き出され、
体育会系の中でもひときわ 汗臭い&うっとおしい 世界に引き込まれていきます。

やがて三五十五は強敵を破り日本一になるわけですが、
その過程は安易な出世物語ではなく、
何度もライバルにはじき返され、
時には弱そうな相手にも負けることもあり、
人間くささが随所に描かれています。
何かの書評で、このマンガには、
柔道をやったことがある人間なら、
どんなに辛くても柔道をやめられなかった理由が描かれていることがわかる、
と書かれていた記憶があります。
柔道に限らず、
辛くてもスポーツを続ける人は、
きっとこのマンガに共感を覚えることでしょう。
という私も弱いながら柔道を一時やってました。
体を壊して辞めましたが、
このマンガを同時代に読んでいたなら、
続けることはできなくても柔道にかかわり続けたことでしょう。

○柔道部物語(全11巻)/小林まこと/講談社ヤングマガジンコミックス
☆お勧め世代:スポーツをやっている全ての人&やったことのある全ての人


ニュース

2010年01月06日 16時04分03秒 | うつ病のおはなし
「うつ百万人」陰に新薬?販売高と患者数比例
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100105-00001486-yom-sci

ヘッドラインを見ると誤解してしまいそうですが、
 新薬の副作用でうつ病患者が増えたというわけではありません。

新薬(もう古いけど)SSRIが発売されてから
 製薬会社の宣伝や専門家の啓発が活発に行われたそうです。
それに影響されて、
 精神病院に通うことに抵抗感がなくなったり、
 マスコミの情報を見て自分もうつ病ではないかと思う人が増えた結果、
 診断を受ける人が増え、広義のうつ病と診断される人が増えた、ということです。

確かに、最近は、
 大新聞社でも頻繁にうつ病の記事を載せますし、
 テレビでもうつ病の話題が時々見られます。
そうした環境の中では、
 仕事に疲れた人や体調がすぐれない人たちは、
 自分もうつ病ではないかと疑うのは無理もありません。
非常に好ましくないことですが、
 本人があらかじめうつ病に関してよく勉強してから病院へ行くと
 医師に質問をされた時に
 うつ病に該当するような答えをしてしまうこともあり得ます。
本人が自分でうつ病だと思い込んでいると尚更そう答えてしまうでしょう。

そうすると、
実はうつ病ではない場合、
 (正確に言えば、SSRI処方が必要なセロトニン障害ではない場合)
 SSRIを処方されて飲み始めても、当然改善の様子は見られません。
あるいは、副作用が出てくるかもしれません。
SSRIは副作用がほとんどないとはいえ、薬なので副作用が出ないとは限りません。
 最新のSSRIが効かないとなると、
 量を増やしたり別の薬を処方してもらったりすることになるのでしょう。
やがて、どの薬も効かないと感じると、
 言いしれぬ絶望感が襲ってきます。
 もう治らないのではないかという。

私は幸いSSRIが効きましたが、
 病院で知り合った人の中には、
 処方された薬が効かなくて困っている人もいました。

この記事にも書かれていますが、
 カウンセリングや運動療法はもちろんですが、
 日常生活や家族・近隣との関係にも問題があると考えられる場合には
 転地療法なども考えていかなければなりませんね。

熱病加速装置/元町夏央

2010年01月04日 18時12分37秒 | マンガ現在形
このマンガを知ったのは朝日新聞のマンガ評でした。
元々は自分で面白いマンガを探さないと気が済まないのですが、
最近はマンガを読む時間も減ってしまったので、
たまたま読んだその記事に載っていた解説とイラストに興味を持ちました。
それでしばらく忘れていたのですが、
ある時思い出して本屋へ行って買って読みました。

読み切りを集めた短編集ですが、なかなか読みごたえがあります。
このマンガに描かれている感情をひと言で解説するのは到底無理です。
私が感じたのは、言い表せない緊迫感でした。
それは、
事件が起こるその予兆としての緊迫感ではなく、
若い世代が感じている日常のある一面に対する緊迫感です。
そしてそれは、
ある種の禁忌なのです。

若い故に感じる矛盾や大人を汚いと感じる感情、
それを感じながらも自らも大人へ向かってしまう矛盾。
そして、まだ子供の心を持つが故の淋しさ。
これらの感情は、いずれも
口には出せない、出してはいけない、
そして、自分では理解できていない感情なのです。

この作家は他にはない表現手法を確立しつつあるように感じます。
展開や絵柄に若干他のマンガ家を連想させるようなところもありますが、
今後期待できる描き手ではないでしょうか。

ただ、
少年マンガ好きの私としては、
こういう表現方法にはまることはないかもしれません。
何度も読み返すと
正直重苦しさを感じます。
物語の終わりがペシミスティックではないだけに
もう少し読後感の良さを与えてくれるようなマンガ家になってくれると
いいな、と個人的には思います。


○「熱病加速装置」/小学館
☆お勧め年代:高校生くらい(U-15)&マンガ評論家向け



「うつ病記」はやしたけはる

2010年01月03日 16時09分05秒 | うつ病のおはなし
うつ病を患いながら仕事をするというのはなかなか大変です。
またうつ病という病気はなってみないとわからない病気です。
私の場合も、まさか自分がうつ病とは思ってなかっただけに、
 どこが悪いのか全然わかりませんでした。

さらに厄介なのは、
 まわりの人々にそれがわかってもらえないということです。
心身共に非常に辛い状況で働かなければならないというのは、
 うつ病以上に大変なことです。

このマンガには、そのあたりの様子が詳しく描かれていて、
 深刻なんですが、軽いタッチで読めるようになっています。
いや、実は大変なんですよ、当事者には。

うつ病の改善は仕事を休むことなんですが、
 仕事が分担されているとなかなか休めませんし、
 場合によってはそのままリストラされる可能性もあることから
 休みたいとは言えません。
この人の場合は、お医者さんがはっきりと休むように指示し、
 しかも職場も了解してくれたので、割と快適に休めたようです。
私は休めないまま5年も掛けて通院治療してました。
 休めばもっと早く治ったかもしれないと、今なら感じます。

でも注意しなければならないのは、経済的なことです。
リストラされたらもちろん生活できなくなるのですが、
 病気休暇でも当座の生活費に困ることになります。
このマンガを読んでいると、そのあたりの切実さがひしひしと感じられます。
私のネ友は、どうしてだか、かなり長期間休んでました。
 独身だったから余裕があったのかもしれません。
病気休暇からそのままリストラされて、引きこもりになるケースもよく聞きます。
でも、まずは治療が第一と割り切らないと
 精神衛生が保てないことは事実です。

「うつ病は心の風邪である」とはよく言いますが、
「うつ病は●に至る病である」こともわきまえなければなりません。

※過敏に反応する方がいるかもしれないので、
 ●は伏せておきます。

あけおめ

2010年01月02日 16時36分14秒 | 雑談
明けましておめでとうございます。

全然更新できないわ。。。

年末が忙しくて、体調もすぐれず、

 正月休みになったら色々書くぞ!と思っていたら、

 家の仕事でいっぱいいっぱい。。。

年を取るとやりたいことだけやるわけにはいきませんね。

時間ができたらやるぞ、後からやるぞ、というのは
 結局何もできないんだとわかっていながら
 日々の暮らしに追われて失敗を繰り返してます。

今年こそは、
 まずやる!
 時間を作ってやる!
 すき間時間でやる!

これを合い言葉としたいですね。