かわうそチリ日記

チリの山暮らしや、旅日記。

予想がつかない

2016-05-18 19:34:23 | 日記
学生ストライキのシーズンがやってきた。
毎年5月も半ばになると、デモ行進が始まる。そして、おととい、ついに来た、学長から授業の中止のお達しが、9:50-19:00まで。デモ行進に参加するための授業中止は、11:30-14:00なので、それがあっても日本語のクラスには影響がないのだが、昨日はついに、1日授業がなかった。
学生たちは、集まって、大学教育に関する法案や、一ヶ月前から悪化している、チリ南部海岸地域の、赤潮問題に関する反対運動について話し合うという予定だったようだ。
私は授業なしにしても、とりあえず大学に行く義務があるし、普段できないオフィスの整理でもしましょうということで、昼前に大学の門を通ろうとした。
ところが、学生のような若い人の姿はなく、おっさんたちが大学正門前に集結している。
???
不審に思ってきくと、職員組合が大学側との交渉を不服として、ストライキ及び大学占拠をしているとのこと。
???
元々授業がない日ではあったが、そんなわけで、職員組合占拠のため、大学に入れないという突然の事態、、、。普通にお願いしたら入れてくれたので、とりあえずオフィスへ行って昼ごはん食べたり、同僚に から情報を収集する。
どうも、去年の9月に交渉してした職員の待遇改善がまだ実施されていないことに怒った組合が立ち上がったらしい。

この事態はいつ収拾されるのか、、、。前に職員組合のストライキが2週間に及んだ時は色々本当に困った、、、。あの悪夢の再来か?
さらに、夕方に聞いた話では、職員組合ストライキに、学生たちも同意して参加するという、投票があるらしいと聞いた。
学生が参加したらさらに面倒なことになるのでは??
一方で授業がないのは、正直、楽だ。ラッキー!という気持ちだってある。

ところが、色んな予想や思惑をひるがえすかのように、ストライキはたった1日で集結した。学長があっさり、職員組合の要望に応じたらしい。
翌日は本当に何もなかったかのように、全てが普通通り。授業がないことを期待していた私は、無駄な期待をもったことによって、倍疲れた感じだ、、、。

この予想のつかない事態、、、、でも、もう一つ、嬉しい予想外もあった。それは、今年からはもう返ってこないとされていた、給料天引きの10%が返ってきたことだ!チリでは、正規雇用されていない労働者や、フリーで働く人たちは、健康保険も、年金も任意加入が認められていて、給料から10%天引きされても、年金などに加入していない人たちは4月に手続きをすれば毎年5月に全額返ってくるというシステムがある。それは、結構な額なので、私は毎年5月を楽しみにしていたのだが、3年位前に、そのシステムが変わって全員強制加入になるから、もう天引きされた給料は返ってこなくなるということになり、それが、いよいよ実施されるのが今年からだった。
そうはいっても、4月に手続きをすれば、いくらかは返ってくるのかなと思い、昼休みに弁当仲間のロベルトに手伝ってもらって、インターネットで手続きしていた。
今年からもう返ってこないんだよね、と私が言うと、なんと、ロベルトは、僕は手続きしたから、返ってくるよ、と言う。
私も今更手続きして返ってくることがあるのか?と聞くと、ロベルトがまあやってみようよ、というので、もし、返ってきたら、ロベルトと奥さんを食べ放題に招待するよ、と言ったら、本当だね??とニカッと笑うロベルト。
その10秒後、なんと、ワンクリックで、出た!まさかの全額返金の回答!

日本円で10万円くらい返ってくることになった!!食べ放題ご馳走するくらい、全然大したことない。
後日、別の友達と話していたら、結局、健康保険と年金の強制加入は、非正規労働者たちの猛反対にあい、まだ実行されていないらしい、、、。去年の今頃は、税務署のおじさんが、来年からお金は返ってこない、と宣言していたのにもかかわらず、だ。

協力隊員だったときを含めれば、チリでの暮らしも、もう7年。なのに、未だ予想がつかないこの国。予想することの無駄さや、「絶対」など存在しないことを思い知らされた今日この頃である。


うちのにゃんこ

2016-05-15 00:35:23 | 日記
一ヶ月くらいまえに、うちに子猫がやってきた。というのも、チュースと一緒に私の弁当友達ロベルトの誕生会に行ったとき、酔っ払った勢いか?チュースが子猫を引き取るといったらしい。
ロベルトの隣人のところに子猫が5匹生まれて引き取り先を探していたので、ロベルトは、すかさず隣人に言い、その話は決定したらしい。
で、翌週、ロベルトとお弁当を食べていたら、「そういえば、早く猫取りに来てね」と言われ、なんの話かちっともわからないでいると、「君の酔っ払いの彼との間にこの話はもう成立してるから、今更断れないよ」
チュースに速攻電話して確認するも、「ああ、猫を引き取ることになったんだったよ、忘れてた。いいよね?」とか言われて終わる。
にゃんと!これは寝耳に水である。前からネズミを取ってくれる猫を探してはいたのだが、買うなら絶対黒い雌の子猫と決めていたのに、、、。ロベルトの隣人の猫は黒くない。
気が全然進まない私をよそに、猫はやってきた。それが、こいつ。
私にとって初めてのペットだ。
名前は、にゃんこ。それは、名前じゃないだろう?と日本人には言われるが、チリ人にはマプチエ語?と聞かれる。
マプチエとはここの先住民だが、彼らの言葉に響きが似ているかららしい。

最初はふーん、てな感じでみていたけど、少しずつかわいくなってきた。

チュースのヒゲが伸びすぎてもじゃもじゃなのでそこに人の顔があるとはわからないの図?
にゃんこは、基本的に外飼いで、ねずみの侵入を防ぐというミッションがあるのだが、我々がうちにいると、ガラスとのところに立って、入れてくれーと言ってくるので入れてやる。そうするとすぐにゴロゴロ喉を鳴らし満足そうにするので、これまたかわいい。
ある日、うちの軒先にどこからか、別の白い子猫がやってきた。迷ったのか、捨てられたのか?そいつと比べると、にゃんこは美猫だ。白い猫は、灰色の模様があって、あんまりかわいくない。
にゃんこはかわいい。
黒くないけど、かわいい。というわけで
猫のいる生活がはじまった。

怒涛の来客者週間

2016-05-09 08:35:12 | 日記
2週間前の金曜日。やっと1週間の仕事が終わってうちに帰ってきてご飯食べてホッとした9時過ぎ。チュースの友達から電話がかかってきた。「今、プエルトモンからバスに乗るからよろしく」
よろしくって、、、。今からプエルトモンを出たら、ここに着くのは夜1時近い。それでも、来るというのがさすがだ。
疲れ切っていて、部屋の掃除をする気は起こらないのでそのまま寝る。
到着した音が聞こえたのが予想通り夜1時。チュースが下に降りて挨拶をして、寝る場所を指示してみんなが床につく。
翌日、我々は9時には目がさめるが、来客に気を使って、10時すぎまで上の部屋で静かにしている。気遣いのない?1時についた来客に気を使うというのも、自分で良い人過ぎるのではという気がするけど。
さて、来客とは、チュースの友達ナチョコンデと、彼女のダニー。ナチョはスペイン人の建築家で、彼の専門はエコ建築。中でも、スーパーアドベという土袋を使ってうちを立てる建築様式だ。2年前の、全チリエココムューンキャンプ?で出会ったナチョとチュースは、同じスペイン人同士意気投合して、すぐ仲良くなった。
ダニーも明るく気配りができる女性で、私にしては珍しく来客とすっかり友達になる。
彼らは土、日、月といて、火曜日に帰る予定だった。月曜日の夜、彼らとの最後の夜だったので、寿司パーティにしようとご飯を炊いていた時に到着した突然の来訪者。
それは、チュースが2月にヒッチハイク旅をしてた時に乗せてくれたフランス人家族Aで、夫婦に10歳と13歳の娘2人。さらに、彼らが旅先で知り合ったフランス人家族B、夫婦と8歳の娘。家族Aが来るのは前からチュースが話していたが、家族Bが来たのは予想外。まあ、とにかく、ナチョたちも入れて総勢9人の客に、私とチュース、カロルとクリスティンとアントニア合計14人で寿司を食べる。各自が具をとって、海苔で巻いて食べるスタイルは、誰もしらなかったらしく、さらに、畑で採れたシソの葉を巻くのは食べたことのない美味しさだ、、とフランス人もびっくり。

フランス人家族Aは、カリブ海のフランス領地の島に住んでいて、ブラジルでキャンピングカーを購入して1年の期間で旅行中。仕事に疲れ旅に出たくなったらしい。
フランス人家族Bは、マリオネットをしながら移動している。大きいバンを改造した車で、マリオネットでお金を稼いで日々を過ごしている。彼らはフランスでは土地を購入して、自然の中で暮らしていたようだが、フランス右翼大統領の政策で、ジプシーなどの移動しながら暮らす人たちを排除するという事態がおき、彼らも土地を追い出されたらしい。買った土地なのに?彼らはジプシーなの?詳しい事情はよくわからないが、とにかくもうフランスには帰りたくないらしい。

フランス人家族Aは1週間程滞在し北上したが、フランス人家族Bはすっかりこの場所が気に入ったのと、マリオネットの予定が立たず、お金がないのでうちに残留することになった、、、、、。フランス人家族Aが旅立って数日、今度到着したのは、イタリア人家族。夫婦と8歳と10歳の娘。彼らは今年の1月に南米大陸最南端のウィシュワイアを自転車で出発して三ヶ月。コロンビアまで行くらしい。イタリアでしているフェアートレードの会社を1年半休職中。

さて、どの家族も学齢期の子供と旅をしているけど、みんな両親が勉強を教えていた。子供の教育が終わるまでなんて待っていられない。親も若くてエネルギーがあるうちにハードな旅に出たいのだ。子供にとっても忘れられない経験になるだろう。

まあそれはいいんだけど、客好きのチュースは、毎日のように大量の料理を作り振る舞う。でも、毎日洗い物は溜まるし部屋は掃除しても汚れるし、食費も前より使っているような、、、。
というわけで、チュースにキレる。
客が多すぎるんだよ!!!

チュースが全く悪い訳ではないんだけど。
でも、仕事から帰っても休めない身にもなってくれよ。週末も人がいて落ち着かない身にもなってくれよ。
そんなこんな、いつも来客があるので、この度うちを拡張して客室をつくることにした。客室は、うちと屋根でつながるけど、入り口は別にする予定なので、その部屋ができれば、もう少し落ち着いた暮らしができると期待する。まあ、できるのはいつになるのかわからないけど、、、、。