かんだ

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日本国中、山だらけ

2015-10-20 16:10:14 | Weblog

 山国日本である。百名山もいいし、二百名山もいいし、三百名山もいい。県別最高峰もいいし、三千メートル峰もいい。テーマをどーんと掲げて追いかけるのは悪いことではないが、前後左右やってることがみんな同じで、いささかつまらない感じがする。

 昔、本多勝一さんが朝日ジャーナルに連載していたコラムで日本百名山を取り上げ、他人の選んだ山を追いかけて登るなんてオリジナリティがないと酷評されていた。ぼくはそれを読んで、「最後の壱座はあなたが選ぶ、日本百壱名山登山教室」を立ち上げた。百ではなく百壱としてオリジナリティをアピールしてみたのである。いまから思うと若気のいたり、笑ってごまかすしかないのだが、全力疾走していたのだから、まっいいかと自分で自分を許している。

 古稀を迎えて少し落ち着いたのか、世界中にたった一人しかいない自分なんだから、自分のオリジナリティを小手先でごまかすのではなく、胸を張って“俺の山登り”という山登りをしたい。横山厚夫さんのご本に「山の発見」という言葉があって、そうだそうだと共感しているのだが、山は他人から教えられるものではなく、自分で発見しなければいけない。自分で発見した山ならば、自信をもってオリジナリティある山登りができるはずだ。

 ぼくの本棚に山と渓谷社から出版された分県ガイドが、北は北海道から南は沖縄まで47冊並んでいる。気の向くままに一冊引っ張り出して、パラパラとめくると知らない山が多いことに、びっくりさせられる。ここに新しい山の発見がある。

 いつだったか、『千葉県の山』を引っ張り出した。若い頃はバリバリの山ヤだったので、ハイキングコースには目もくれなかった。それが自分も周囲も時間を追って歩けなくなってくる。『千葉県の山』に、以前は目もくれなかった「スイセンロード周遊」の項を発見した。行って来ました、悠々山歩きを堪能してきた。『養老渓谷・粟又の滝』発見、富山や伊予ヶ岳は有名だからずっと前に「山の遠足」でも取り上げて歩いているが、近くにある御殿山は知らなかったので登りに行ったらいい山だった。

『千葉県の山』の中に新しい山を次々に発見して登ってみたが、次々といっても千葉に出かけるのは年に二、三回なので登ってない山が沢山ある。身近な千葉でもそれくらいだから、日本全国となると数え切れない未発見の山があることになる。

『新・ハイキング』誌も参考になる。最新の11月号では松浦隆康氏の「地域研究・浅間尾根」が面白い。尾根は東西に走っているので、南面と北面から片っ端から登っていらっしゃる。「日本国中山だらけ」で、オリジナリティある登山をするには事欠かないということなのだろう。よく知られてるいる山で、登っていない山も沢山あった。守門岳、浅草岳、袈裟丸山、錫杖岳、ウーン、死ぬまでに登り切れそうもないな。

岩崎登山新聞 http://www.iwasaki-motoo.com/home.html

無 名 山 塾 http://www.sanjc.com/