かんだ

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八十歳からはスキー

2013-01-18 17:46:50 | Weblog

 無名山塾の看板を掲げたとき、三十六歳だったぼくも、この三月で六十八歳になる。サンシャインシティ文化センターで、「中高年と女性のための登山入門講座」を開講したのは、三十八歳のこと。「山のるるぶ」という講座名でスタートしたのだが、思いがけず盛況で長続きし、メンバーも増えたので、無名山塾の中に「中高年と女性のための遠足倶楽部」を創った。一番若い会員さんでも五十歳で、ぼくより一回り年上だった。それから三十年、創立当時一番若かった会員さんも、オントシ八十歳だ。

 八十歳を過ぎても元気に山を歩いていらっしゃる方も少なくない…、と言いたいところだが、少なくないというのは言葉の綾。実際には健康に恵まれて幸運な方、八十歳を過ぎても山に登れるのは、少数派というべきであろう。山が大好きでも、八十歳を過ぎて登山を続けるのは難しい。足が上がらなくなる。だからといって、登山=自然との関わりを諦めてしまってはいけない。

 自然との関わりは、人間の心身の健康にとって非常に大切な要件である。ということで、ぼくがお勧めしたいのはゲレンデスキー。なんでもない所でけつまずいたりして、バランスが悪くなっているということを思い知らされ、昨シーズンからロッククライミングを再開、ゲレンデスキーもやり始めた。

 先日スキー場の宿舎で、初めてスキー雑誌を手にした。パラパラページをめくっていたら、「スキーは落下を楽しむスポーツ」という言葉が、目に飛び込んできて、我が意を得たりという思いをした。最近、忘れっぽいので、その場でメモ。登山は重力に逆らうスポーツだから、足が上がらなくなったら楽しむことは難しい。しかし、スキーは重力に体を預けるスポーツなのだから、足が上がらなくなったって楽しめる、八十歳からはスキー、という次第だ。

 スキーに行くためには、電車に乗る・バスに乗る。これがいい。ゲレンデに出れば、否応なく自然の空気を吸える。シャカリキに滑る必要はない。ファミリーゲレンデを3、4回滑ればそれで充分。コーヒーブレイク、いやビールブレイクでもオーケー。宿に戻ったら、温泉にザッブーン。心身の健康、間違いなし。

「八十歳からはスキー」、なんていう勇ましいタイトルをつけてしまったが、そのために、思い立ったが吉日、きょうからスキーを始めよう、というのが本論の結論である。

「えっ、スキーなんてとんでもない。ころんで骨折でもしたら大変なことになります」と、手の平を横に振る方がいらっしゃる。ぼくもつい最近までは、そう思っていた。

 しかし、実際に始めてみると、正しく滑っている限りはそうそうころぶものではないし、ころんで骨折するものでもない。やってみたいけど、お尻の重い方、2月19日(火)~21日(木)に計画しているスキー教室で、ぼくと一緒に滑ってみませんか。


岩崎登山新聞 http://www.iwasaki-motoo.com/home.html
無 名 山 塾 http://www.sanjc.com/