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映画でシミュレーションしておけば何処かで役立つはず

ヘイトフル・エイト

2016年02月27日 19時52分59秒 | 映画 は行
評価:★★★★【4点】



序盤から伏線が散りばめられ最後に回収する手腕は見事!



南北戦争後のワイオミング。
雪の中を走る1台の駅馬車。乗っているのは
賞金稼ぎのジョン・ルースと手錠をはめられた
賞金首の女デイジー・ドメルグ。
そこへ、馬が倒れて立ち往生していた元騎兵隊の賞金稼ぎ
マーキス・ウォーレンが、
お尋ね者3人の死体と共に乗り込んでくる。
共にレッドロックを目指す一行は猛吹雪を避け、
道中にあるミニーの紳士洋品店に立ち寄ることに。
そしてその途中でもう一人、
レッドロックの新任保安官だというクリス・マニックスを拾う。
ようやく辿り着いたミニーの店にミニーの姿はなく、
見知らぬメキシコ人のボブが店番をしていた。
そんな店には他に、絞首刑執行人のオズワルド・モブレー、
カウボーイのジョー・ゲージ、
南軍の元将軍サンディ・スミザーズという3人の先客がいた。
一見、まるで無関係な8人は、ひょんな成り行きから、
この店で一晩を一緒に過ごすハメになるのだったが…。
<allcinema>



主人公を演じるサミュエル・L・ジャクソンの颯爽とした姿と
眼力鋭い洞察力は『ジャンゴ 繋がれざる者』の時の執事まんま(笑)

話は見知らぬ8人の織りなす心理ミステリー。
会話劇を中心とした映像が全体の9割を占めているにも関わらず
まったく飽きさせないのは監督の書いた脚本と画面構図、
それに間の取り方の上手さではないかと思う(なにをえらそうに)

銃撃戦なんて必要最小限あれば、それで十分面白い作品が作れると
この映画でタランティーノが証明してくれました。

登場人物すべて味がある中で異彩を放っていたのが
8人の中の紅一点、ジェニファー・ジェイソン・リーだった。
彼女のキャラがすごくいいので映画全体が底上げされた印象だ。

それから今回の目玉は、何といっても音楽担当に
あのマカロニ・ウエスタンから世界の巨匠として君臨する
エンニオ・モリコーネ氏が参加しているところである。

先回の『ジャンゴ』ではタランティーノに肘鉄を食らわせたというか
エセ・マカロニ・ウエスタン作りのふざけたアメリカ人とでも
思っていたのかは知らないが殆どバカにしていた記事などあったし
その後、粘り強い交渉を重ねてきた結果、遂にこういう形に!

とにかく、彼の参加がワタシの中では一大事件であった(笑)


【今週のツッコミ】
・ちなみに、今の若い世代のいうエンニオ・モリコーネは
 『アンタッチャブル』や『ニュー・シネマ・パラダイス』辺りで
 彼の名曲を聴くことになりファンになったとは思うけど
 彼の凄さはマカロニ・ウエスタンのセルジオ・レオーネ作品から
 ずば抜けた感性を持つ音楽家だったということ。
 
・モリコーネ楽団のコンサートのなかで最も盛り上がるのが
 俗にいうセルジオ・レオーネ組曲なんですよね。
 『続・夕陽のガンマン』『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』
 『夕陽のギャングたち』ときて
 『黄金のエクスタシー(続・夕陽のガンマン)』の女性ソプラノが
 ものすごく綺麗で、これらは神の曲と言ってもいいくらい(笑)
 その女性ソプラノもスザンナ・リガッチしか認めたくない。

Ennio.Morricone.Concerto.Arena di Verona.Live.2002


・そういえば女性ソプラノの代用品してテルミンという楽器があること
 今回のレビューで初めて知った(おい)

・さて、期待値マックスだった今回のモリコーネ・オリジナルはというと
 彼のこれまでの功績からするとチョイと物足らなかったかな^^;
------------------------------------------------------------
監督:クエンティン・タランティーノ
脚本:クエンティン・タランティーノ
音楽:エンニオ・モリコーネ

出演:サミュエル・L・ジャクソン/カート・ラッセル/ジェニファー・ジェイソン・リー/
    ウォルトン・ゴギンズ/デミアン・ビチル/ティム・ロス/マイケル・マドセン/
    ブルース・ダーン/ゾーイ・ベル/チャニング・テイタム/
 

『ヘイトフル・エイト』

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8 コメント

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炸裂 (オリーブリー)
2016-02-28 11:42:27
グロ中心でしたねー。
女ギャングの扱われ方がいくらなんでも気の毒で、色んなもん顏にぶっかけられて笑うしかなかったです。
将軍の息子とマーキスのくだり、あれ本当なのかな~?
殺す前の長話はタラちゃん流だけど、ああいうのがね、ちょっとクドかったかな。
オリーブリーさんへ (ituka)
2016-02-28 17:57:36
長話しのせいで上映時間の30分はカットできますよね。
終盤の撃ち合いになってからの展開の速いこと(笑)

>将軍の息子とマーキスのくだり、あれ本当なのかな~?

もはやどのことを言ってるのか分からないワタシです^^;
密室の話はまるでポーカーゲームのノリでしたし
信じてた手紙の件もあっさり暴露とかしてましたしね(笑)
こんにちは〜 (とらねこ)
2016-03-05 15:47:10
私も、ジェニファー・ジェイソン・リーの底知れぬ感じが、だんだん気になるようになっちゃうんですよね。
彼女の演技が素晴らしかったな〜。
こういう演技が出来るのが本当の女優だよなあ〜、なんて思いながら見てました
とらねこさんへ (ituka)
2016-03-05 18:57:54
彼女の左目の黒アザは駅馬車内でカート・ラッセルにぶん殴られ
それで付いたとイメージできるのが面白いですよね(笑)
ミニーの装飾店での自己紹介で挙手して足を開いて舌を出す
もうこのしぐさで彼女に首ったけでした(爆)
彼女の映画は過去を遡ると『ルームメイト』くらいしか記憶がないです。
オスカーにノミネートされたし、これを機に出演作が増えるといいですね。
モリコーネ (ami)
2016-03-12 22:54:26
タラちゃんの作品は「流血ばかり多くて嫌い」と仰っていた御大ですが
オスカーもとれたことですし、きっと今は仲良しさんでしょうね(笑)

ジェニファー・ジェイソン・リーが首吊りのマネして
舌をぺろっと出す仕草は最高にキュートでしたね。
同じく私もあそこでやられました(笑)
amiさんへ (ituka)
2016-03-12 23:54:39
まあ、御大ったらそんなことを言ってたんですね(笑)
でも、まったくその通りだから仕方がない。
セルジオ・レオーネすら出来なかったオスカー像ゲットに
今はタラちゃんに感謝の気持ちで、次回作には是非とも御大の続投を熱望します^^

あれって首吊りの真似してたんですね。
amiさんよく見てましたねー^^
フィギュアの嫌いなワタシでも彼女の一連動作の目覚まし時計が欲しいです(爆)
Unknown (ここなつ)
2016-03-23 12:56:28
こんにちは。
モリコーネ氏も無事受賞しましたし、言う事無しですね。
作品は粗っぽいけれど、長さを感じさせないのは凄いと思いました。
なんかねー、あのジェニファー・ジェイソン・リーは、紅一点というよりも、性別ゴロツキ、という感じに私は取れました。
ここなつさんへ (ituka)
2016-03-23 21:31:26
>性別ゴロツキ

馬車の中で鼻を肘打ち強打され銃で頭殴られ血が滴り落ちても
ニヤリと笑うアレは何でしょうね?(笑)
流れ出る鼻血をセクシーに舐めてましたが、その前のお鼻チーンでドン引きしてたのでプラマイゼロですかね~^^;
何はともあれ、この映画は彼女が主人公ってことでワタシは落ち着きましたよ。

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