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映画でシミュレーションしておけば何処かで役立つはず

永遠の0

2013年12月22日 20時21分56秒 | 映画 あ行
評価:★★★★☆【4,5点】


映画のラストで冒頭の葬儀シーンの重さを知ることに。

―この空に願う、未来――壮大な愛の物語。―



司法試験に落ちて進路に迷う青年、佐伯健太郎。
ある日、今の祖父とは血のつながりがなく、
血縁上の祖父が別にいることを知る。
その実の祖父の名は、宮部久蔵。
太平洋戦争で零戦パイロットとして戦い、
終戦直前に特攻出撃により戦死していた。
そこで宮部について調べ始めてみると、
かつての戦友はみな口を揃えて宮部を臆病者と非難した。
天才的な操縦技術を持ちながら、
生きて還ることに執着した腰抜けだと言うのだった。
にもかかわらず、なぜ宮部は特攻に志願したのか。
やがて、ついに宮部の最期を知る人物に辿り着く健太郎だが…。
<allcinema>



原作本は未読。
巷の評価も映画として原作を損なってはいないらしい。
なら、もう原作は読まなくてもいいってことだな(そこかい!)

血縁の本当の祖父宮部久蔵がどんな人物だったのか。
見る者はそこの一点に集中するわけですが
当初、嘗ての戦友は口々に臆病者、腰抜けと言う。
だが、調べて行く内に非常にレベルの高いところで
宮部は物事を判断する。
そして何より、家族への愛情は人一倍強い男であった。

「生きて帰りたい」「死んではいけない」
「生きるために努力をしろ」
これは兵士の中ではタブーとされた言葉。
しかし宮部は己の信念のもと小隊の部下にもこれを言うのだ。

ひとりの男として上官に逆らってまでも
自分の信じた道を貫く姿に徐々に彼の偉大さを知る。

小隊長宮部久蔵は零戦パイロットの精霊中の精霊。
つまり凄腕パイロットと誰もが認める。
劇中も他の小隊長・景浦(新井浩文)に喧嘩を売られ
空中で模擬戦をするが、そのトリッキーな飛行は
景浦にとって嘗て経験したことのないすごいレベルのものだった。

ドラマも謎が解明されていくうちに
宮部の偉大な人間像が少しずつ明かされていく。
そして日本海軍の勇姿、零戦が惜しげもなく披露され
ミリタリー好きには邦画のレベルもここまで来たかと
感心しまくりでした。

ただ、難を言うなら零戦が海上に墜落するときの
打ち上げられる水しぶきが若干CG丸出しってことくらいかな。

よく出来た邦画を見させてもらいました。


【今週のツッコミ】
・ここのところ秀作が続いているので、このあとの作品選びに
 若干の不安が残ってしまう^^;

・久蔵という名は剣客が多いのだろうか。
 『七人の侍』にも己の鍛錬のみに凝り固まった男として
 七人の侍の中でもいちばんの剣豪だったからね。
 もしやモデルにした?原作未読なのでよく知りません^^;
 

・凄腕パイロットといえば、嘗てのF1ドライバーである
 アラン・プロストを真っ先に思い出すワタシ。
 そういや、来年2月公開の『ラッシュ』のニキ・ラウダも
 こっち系統になるんですかね^^

・橋爪さんのところでウルッときて、田中泯さんで
 涙が止まらなくなった^^

・オールラストの特攻映像にアドレナリン全開だった。
 大国アメリカ巨大空母の船員が焦りまくるシーンが
 唯一の救いに感じたのだった。
-------------------------------------------------------
監督:山崎貴
脚本:山崎貴/林民夫
撮影:柴崎幸三
音楽:佐藤直紀
主題歌:サザンオールスターズ「蛍」

出演:岡田准一/三浦春馬/井上真央/濱田岳/新井浩文/染谷将太/
    吹石一恵/田中泯/風吹ジュン/橋爪功/夏八木勲


『永遠の0』




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12 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
☆良作でしたね~☆ (TiM3)
2013-12-24 02:26:43
泣ける迄ではなかったですが、巧妙で素晴らしい脚本でした(=^_^=)
返信する
TiM3さんへ (ituka)
2013-12-24 22:58:20
こんばんは。
脚本はよかったですよね!
こういう映画で涙腺を刺激されるのは、人伝に聞く自分への愛情の深さを知ったときでしょうか。

以前、綾瀬さんの映画『おっぱいバレー』で、とあるシーンで号泣しちゃいましたから^^;
返信する
Unknown (mariyon)
2014-01-03 17:03:31
>零戦が惜しげもなく披露され
ミリタリー好きには邦画のレベルもここまで来たかと
感心しまくりでした。

そうなんです!CGや模型の出来がよかったですよね。
だから、ぐいっと中に入り込むことができた。
(邦画のCGで急速に冷めていった映画多数。)
SP以来、みょうに身体を作っている岡田君ですが
今回ぴったりな配役だったのではと思いました。

でも、実は、泣けなかったんです。
いろいろ考えちゃって・・・。


返信する
mariyonさんへ (ituka)
2014-01-03 20:44:03
こんばんは。

つい先日、録画しておいた『零戦燃ゆ』という東宝映画を観ましたが
真珠湾港攻撃やミッドウェイ海戦などの戦闘シーンすべてミニチュア撮影ということで
これはこれで、非常に面白かったんですが、さすがにオモチャ感覚丸出しで近年のVFXと比較するまでもなかったです。

ミニチュアオタクには喉から手が出るほどの特撮だったと思います(笑)

今回、この映画CG含め日本のVFXも世界レベルになったこと嬉しかったですし
ドラマも現代、過去のどちらも心揺さぶられましたよ。
ここ最近の岡田くんの活躍は突出してますよね!

>でも、実は、泣けなかったんです。
>いろいろ考えちゃって・・・。

ワタシも海上自衛官の息子がいるせいか、あの時代だったらと考えてしまいました^^
返信する
Unknown (Nakaji)
2014-01-06 12:55:25
こんにちは。

>橋爪さんのところでウルッときて、田中泯さんで
 涙が止まらなくなった^^

同じくです。。。
いやーーー涙がとまりませんでした。
返信する
謹賀新年 (オリーブリー)
2014-01-06 15:52:46
今年もどうぞ宜しくお願いします。

フリーパス2本目は泣きをチョイス(笑)
何度も決壊寸前でした。
タイトルで終るラストシーンも忘れられません。
真面目に生きます^^
返信する
泣けました (笛吹働爺)
2014-01-06 18:57:47
叔父が南方で戦死、もう一人は特攻崩れ、親父はシベリア帰り、なので他人事ではなく泣けました。
若いころは健太郎の友人達みたいに太平洋戦争には関心が無かったが、隣国と火花散る時代になると考えざるを得ない。そして犠牲になった先輩たちの命を無駄にしないように生きなければならない、と思う。
返信する
Nakaji (ituka)
2014-01-06 23:49:52
こんばんは。
橋爪さんがボソッと言う「末期ガンで余命以上に生きたのは貴方がたにこの話~するためだったと今思いましたぁ」
こんなこと言われ、さぞ嬉しかったことでしょう。

にしても、最後にみんなで窓の方に振り返ったところ
視線が一致してたところが、ある意味すごいです(笑)
返信する
オリーブリーさんへ (ituka)
2014-01-07 00:10:49
こんばんは。
こちらこそ今年もよろしくお願いしますね。

2本目は泣きチョイスでしたか(笑)

「松乃を助けたのは誰だったんだろう~、、、」
夏八木さんが遠くを見ながら言う台詞を聞いて
それは近いうちに孫の健太郎が司法試験に受かった時に
なに気にそういう話が出てくると信じています^^

>真面目に生きます^^

真面目はひとの心を打つということを改めて思い知らされました。
でも、クソ真面目となると話は変わりそうですね^^
返信する
笛吹働爺さんへ (ituka)
2014-01-07 00:20:10
こんばんは。
親族にそういう経験者がいるだけで作品の見方が全然違いますよね。
そうなんですよ。
ここ最近、隣国の身勝手な行動にはほんとうにいいかげんにしろよ!と言いたいです。
北が静かになったと思ったら次から次へと。。。^^;
返信する

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