このブログでの今年最後の写真として、上記のケンコークローズアップシステムでマエムキダマシの成虫を撮ってみました。
もとのレンズが53mmなのでワーキングティスタンスが長めなのはいいですが、被写界深度が浅いのでピント合わせは苦労します。
画質はまぁまぁと言ったところで、あまり倍率を上げすぎない方がシャープな写真が撮れるレンズのようです。
この虫がユニークなところは、このブログで何度か書きましたが「体の前後」を擬態している点です。
写真の右側がこの虫のお尻側なのですが、翅に黒い目玉模様があり、おまけに脚のような筋模様まであって、体の前後を偽っているのです。
虫の捕食者はたいてい頭を狙ってきますから、襲いかかる的が思ったのとは反対方向に、ピョンと跳ねて逃げるわけです。
体長5mm程度の小さな虫で、ヤツデなど常緑の葉裏に止まっていて、なぜか冬によく見かけます。
この時期の天敵はシジュウカラなどの野鳥だと思うのですが、彼らは眼が良いのでこの擬態は効果的かも知れません。
ということでぼくはこの虫を「マエムキダマシ」と勝手に命名したのですが(笑)正式な和名は「クロスジホソサジヨコバイ」と言って非常に覚えにくいのです。
これに限らず虫の名前は覚えにくいものが多くて、ぼくは辟易してるのですが、そのアンチテーゼとしてこういう名前を付けたわけです。
覚えにくい名前というのは「記号の羅列」であって、覚え方のコツを掴んだ専門家以外の、一般の人には取っつきにくいものです。
こんな和名ばかりでは、世間の興味を虫に向けさせることは難しいのです。
だからぼくは記号ではなく「イメージ」に即した名前を付けるべきだと思っているわけです。
つまり、ジャック・ラカンの概念の応用で考えると、<象徴界>の名前は覚えにくく、<想像界>の名前は覚えやすく親しみやすいのです。
ともかく、名前については「日本命名協会」の発足も視野に入れて(笑)考えていきたいと思ってます。
国分寺市
E-P1
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