ベルト・バックル修理 革漉き・裁断 伊東金属製作所

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グッチ修理

2017-09-12 10:44:05 | グッチ修理

岩手県のお客様からのご依頼で、グッチのベルト修理です。
バックルのベルトと連結している部分の不具合です。


リベット状のものが打ち込んであったようです。
バックルよりもベルト側の部品のほうが穴径が小さいので、ここに打ち込んで留まっていたと思います。


まずは真鍮線を削って太さを合わせます。
両側の部品が無いので2本作ります。
長さが微妙に違ってもここは打ち込まれる部分なので影響ないです。
重要なのは形状と太さです。
実物に差し込みながらきつく入りそうなくらいに仕上げます。
表面を平滑に仕上げないのも一つの工夫なんです。
このほうが喰い付きが良く、抜けにくくなります。


真鍮材なので色が黄銅色です。
見た目に違和感が残るので、露出する部分だけニッケルメッキしてシルバー色にしました。
出来るだけ修理した感じが残らないように仕上げたいと心がけています。
でも機械で量産するような部品を手作りで1組だけ作るのですから、手も掛かりますし、限界はあります。
こんな部品、普通に発注したら最小ロットが万とか十万とか、そういう単位になります。


抜け落ちないように、中に接着性のある樹脂を詰めてあります。
普通の接着剤では無理です。
密閉された空間なので、いつまでたっても固まりません。
直してもまた抜け落ちてしまっては修理になりませんので、手をかけても実用性第一で処置してます。



上下こんな感じです。
手作りにしてはきれいに直ってると思いますよ。
こんなところ、持ち主でない限り凝視しませんから、気付かないでしょうね。
後はバックルを軽く磨いたら出荷です。


修理受付は、メールかLINEで、画像送付の上、お申込みいただくようお願いしています。
修理依頼のお電話での問い合わせは、状態が確認できないので見積もり出来ません。
画像送付の無いまま実物を送って来られたもので修理できないものは、そのまま着払いで返品となります。
また、突然、持込でいらっしゃっられても、直せない、作れないものもありますので、必ず事前に画像を送ってからいらしてください。

おかげ様で毎月かなりの数の修理依頼をいただいております。
連日多忙のため、持込の場合は完全予約制とさせていただいております。
他のお客様の修理を途中で中断したくないのです。
ご理解、ご協力よろしくお願いします。



伊東金属製作所
info@itokinzoku.co.jp
東京都足立区足立2-34-2
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