ヒジュラ暦1427年シャアバーン(8月)12日 ヤウム・スラーサーィ(火曜日) |
トルコの国際コンテストはもう間に合わんのではないか? と思いつつも、とりあえず昨年の課題にチャレンジしてみた。
細かいことは7月9日の日記に書いたが、私がエントリーできる可能性があるのはナスヒー体部門だけである。
技術的にはもっと難しい書体があるが、手間がかかるという点では、課題が39行に及ぶナスヒー体部門が一番だと思う。B型には辛い。
コンテストのルールで、「カラムの先の幅は1ミリ以下」となっているので、7月はカラム作りに悪戦苦闘した。
先生から頂いたアドバイスに、自分なりの工夫を加えながら試行錯誤。
まずは、弓道の矢の柄を使って作成。先端の幅を0.7ミリまで削り、直径0.2ミリほどの穴をあけてみた(写真の一番上)。
お! 結構イケる。書き味も悪くない。と、思っていたらあっという間に先端が墨でふやけて使えなくなった。乾かしてはヤスリをかけて使用。すぐに形がくずれるので削り直しもしょっちゅう。う~ん、埒があかない。
ということで今度はまったく違ったカラムを作成。先生に基本的な形を作っていただき、貴重なアドバイスもいただいた。先生にしてみれば大したことではないのかもしれないが、なんだかとても重要な秘密を伝授されたような気分。
まだ工夫の余地はあるが(問題は材料が手に入らない)、今のところこれがベスト。しかし、このカラムが完成する頃に、仕事の都合でアラビア書道の練習がストップしてしまった。
そしてようやく本日、本格的にこのカラムの登場となった。
しかし、このカラムをもってしても、1行くらい書くと書き味が鈍る。墨壺も通常と違うものを2種類作り、使い分けながら書いてゆくが、ヤスリや千枚通しなどで手入れをしながら3行がやっとだった。
ただ書いたというだけで、うまいとか下手とかいう以前のレベルだ。
ナスヒー体部門に参加する人はどんなカラムを使って、どれくらいの手間と時間をかけて作品を作っているのだろう?
さらさらっと流れるように書いているのだろうか、それとも1文字1文字相当な時間をかけて書いているのだろうか?
ちょっとだけ書いてみたら、ますますコンテストが遠のいたような気がした。
「時間と手間をかけたわりには大したものが書けていない」というのが現状なんですけどね(^^;)ゞ
私も作品展の作品を書かなきゃ。結構焦っています。