JR直営の印刷場名は国鉄時代の印刷場名を使用します。
10年以上前に御紹介した券も再度御紹介しようかと思います。
古紙蒐集雑記帖
東中野の補充連続乗車券
今や補充連続乗車券と言えば「坂北」と言うくらい珍しくなってしまった補充連続乗車券ですが、かつては至るところで見ることができました。
今回御紹介するのは、中央線東中野駅に設備されていた補充連続乗車券(=補連)です。
東中野は新宿駅から2駅目という都心部にある、快速線は通過する駅です。ですから、中央線の高尾以西へ行く場合、各駅停車と快速を乗り継いで立川や八王子まで行ってから列車に乗るより、一旦新宿を経由して始発列車に乗る需要が多かったのではないかと思われます。(当時は新宿発の普通列車も走っていたと記憶します。)
この券は実際に使うために購入したのですが、当初から狩場沢まで乗るつもりはなく、なんとなく補連で購入してみようと思って作ってもらいました。まだ国鉄からJRに変わって5ヶ月くらいしか経っていない頃のもので、国鉄地紋のJR東日本券です。
いまとなっては時効ですが、乗車経路欄への記入が省略されており、あまり模範的な発行方とは言えない券です
話は逸れますが、東中野には曲者の新宿往復券も設備されておりました。
本来の使い方は単なる新宿への往復用ですが、本当かどうかはよく判りませんが、新宿を経由して高尾以西へ行く乗客へ、連続乗車券の代わりとして発行されていたという話を聞いたことがあります。
これが設備されていた本当の理由はわかりませんが、都心部の駅に設備されていた近距離の往復券は、蒐集家の間では有名な新橋⇔有楽町間往復券など、発行例はあまり多くなかったのではないかと思います。
この券も新橋にあるホテル(第一ホテル)に宿泊する観光客が有楽町へ遊びに行くために設備されていたと聞きますが、それも本当の理由かどうかはわかりません。往きに乗ってみると有楽町は意外に近いため、帰りは電車に乗らないで歩かれてしまうのを防止する意図があったかもしれません。
この記事は広てつ様のブログ「広てつの走り書き」11月15日エントリーの「連続乗車券」にトラックバックさせていただきました。
« MVで連続乗... | 広島電鉄の券... » |
新宿から甲府方面への特別企画乗車券などの補完、山手線内発のつなぎなど、いろいろ考えれますね。
国鉄末期の頃の交通趣味誌に掲載されたのを見て買いに行った記憶があります。
地方から出てこられた方が東京見物がてら山手線一周する用に供するために設備され、以前は山手線内各駅に設備されていたが機械化により硬券設備廃止が進んで国鉄末期の頃は新橋駅だけになっていた・・・という趣旨の記述を何かの書籍で見た記憶がありますね。
何分にも携帯画像だけでblog作成しており、こちらからリンクできないのは残念ですが、リンクしていただくのは一向にかまいませんので今後ともよろしくお願いします。
JR発足直後は、まだ硬券や補充券で対応していた23区内の駅窓口が案外残っていましたが、あの頃回っていればいろいろ見つかったんでしょうね。
JR発足当時は、結構個性的な券もありましたが、このころは忙しくてあまり蒐集活動ができませんでした。今になっては悔やまれます。