〇社 高田馬場駅発行 590円区間ゆき 片道乗車券

前々回エントリーで「〇社」高田馬場駅で発行された180円区間ゆきの片道乗車券をご紹介いたしました。
ここで、
> 乗換改札口では双方での精算事務の煩雑さの解消と、発券する際の手数を減らすためと思われますが、
> 大人専用券が用いられており・・・
とご紹介いたしましたが、ちょっと高額な券になりますと、小児専用券は設備されているものの、大人・小児用券で設備されている口座もありましたので、ご紹介いたしたいと思います。


   

1985(昭和60)年12月に「〇社」高田馬場駅で発行された590円区間ゆきの片道乗車券です。桃色こくてつ地紋のB型金額式大人・小児用券で、東京印刷場で調製されたものです。
590円区間の小児運賃は290円になりますが、同窓口には小児専用の290円券も設備されており、小児用として発売する際には小児専用券が使用されておりました。
なぜ、この口座が小児専用券が設備されているのにもかかわらず、大人・小児用券として設備されているのか、窓口が空いていた時に窓口氏にお尋ねしたところ、高額券は当然山手線内着のような少額券と比較すれば発売枚数が少ないわけですが、小児用として発売するとなると殊更発売枚数が少なくなるために、小児専用券は請求枚数が100枚単位と少なくなっており、万一欠札になってしまった場合でも、大人・小児用券の断片を切断することで対応できるから、とのことでした。

納得の理由ではありますが、もう少し高額になりますと地図式券になるため、また大人専用券が設備されるという皮肉なことになっていました。

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JR西日本 〇社 福井駅発行 福井から100kmまでの自由席特急券

1987(昭和62)年9月にJR西日本北陸本線の「〇社」福井駅で発行された、100kmまでの自由席特急券です。


   

まだ国鉄が民営化されて間もないころのもので、桃色こくてつ過渡期地紋のA型大人・小児用券で、大阪印刷場で調製されたものです。

当時の福井駅は地上駅になっており、隣接する京福電鉄(現・えちぜん鉄道)とは改札内で繋がっており、乗換通路のところに中間改札があり、乗車券や自由席特急券などが発売されていました。
この窓口は国鉄時代から京福電鉄が運営しておりましたので、発行駅名の頭に社線窓口であることを示す「〇社」の符号が付けられていました。

本日(2024年3月16日)、北陸新幹線が敦賀駅まで開業し、福井駅はご紹介の券が発売された頃とは全く違う駅のように整備されており、面影はありません。

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〇社 高田馬場駅発行 180円区間ゆき 片道乗車券

1984(昭和59)年6月に、西武線との乗換改札口にあります「〇社」窓口で発行された、同駅から180円区間ゆきの片道乗車券です。


   

桃色こくてつ地紋のB型金額式大人専用券で、東京印刷場で調製されたものです。

当時、国鉄では、私鉄との乗換改札口にはたいてい社線の精算所を兼ねた国鉄の出札窓口が置かれていて、その運用は私鉄側に委ねられているパターンが多く存在しました。
東京山手線内でも、西武鉄道に委託されていた高田馬場駅の他、新宿駅(小田急電鉄)、目黒駅(東京急行電鉄)、品川駅(京浜急行電鉄)、浜松町駅(東京モノレール)、日暮里駅(京成電鉄)、西日暮里駅(営団地下鉄)、市ヶ谷駅(営団地下鉄)などが挙げられます。山手線の外になりますと、馬喰町駅、国分寺駅、横浜駅、藤沢駅などが挙げられるかと思います。(全国的にはまだありますが…)
これらの駅では発売できる区間に制限があって、長距離券を扱っているところはなく、100kmまでの近距離きっぷに限られていたような気がします。そのため、長距離の乗車券を求める旅客に対しては、近距離乗車券を発売して目的地で精算するか、一旦改札外に出て国鉄の窓口に行くかの案内がなされていました。

ご紹介の券のように、乗換改札口では双方での精算事務の煩雑さの解消と、発券する際の手数を減らすためと思われますが、大人専用券が用いられており、東京印刷場で一度に大量に印刷する際に用いられた集中印刷方式が廃止された後も設備され続けていました。

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JR西日本宮島フェリー 宮島駅発行 普通入場券

2010(平成22)年3月に、JR西日本宮島フェリーの宮島駅で発行された、普通入場券です。

 
   

青色JRW地紋の指定共通券紙が使用された、POS端末券になります。
同社のPOS端末はJR西日本時代のものが継承されており、この端末で普通入場券の発売をしています。

宮島駅は宮島フェリーターミナル内にある同社の宮島側の桟橋で、自社航路の乗船券の他、規則上ではJR旅客鉄道会社線各社への連絡乗車券の発売をすることができることになっておりますが、実際のところ、POS端末が連絡運輸の社線駅発の乗車券に対応できていないことから 連絡乗車券を発券することができない関係で、JR宮島口駅から100km以内の券売機で購入出来る区間以外は基本的には扱っていないようです。
そのため、同駅で発売できるPOS端末券は、普通入場券のみということになります。

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荻窪駅発行 普通入場券 ~その4

前回エントリーまで、中央本線荻窪駅のマルス端末で発行された普通入場券を御紹介いたしましたが、同駅には印刷発行機も設備されていましたので、縦型様式の券も発行されていましたので御紹介いたしたいと思います。


   

1985(昭和60)年12月に荻窪駅の印刷発行機で発行された普通入場券です。
若草色国鉄発券機用特殊地紋券紙の券で、図示いたしませんが、裏面の磁気情報は無く、白色になっていました。

この券は本屋にある窓口で発売されたもので、ここには2窓ありましたが、向かって左側のみどりの窓口でない窓口に設備されていたものです。
本屋の窓口が2窓あったものの、印刷発行機が設備されていました左側の窓口では指定券類の発売ができなかったため、右側のみどりの窓口はいつも人が並んでおり、長距離乗車券と自由席特急券等だけを購入する場合には、左側の窓口に並んだ方が早く購入できたことが多かったように記憶しています。

その後、いつの間にか印刷発行機は同駅から撤去され、2窓ともマルス端末になり、どちらの窓口でも指定券類を購入することができるようになりました。

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荻窪駅発行 普通入場券 ~その3

前回エントリーで、国鉄最終日に中央線荻窪駅で発行された,マルス端末で発行された普通入場券を御紹介いたしました。
マルス端末で発行される券は、現在では改ざん防止のために独特な書体の数字が使用されていますが、登場したばかりの頃は、現在のものと字体が異なっておりました。


   

1984(昭和59)年3月に荻窪駅のマルス端末で発行された普通入場券です。
若草色国鉄発券機用特殊地紋券紙のマルス券で、図示いたしませんが、磁気情報の無い時代のものです。

この券は本屋にある窓口で発売されたもので、ここには2窓ありましたが、向かって右側のみどりの窓口設備されていたものです。たしか、同駅で従来の連帳型券紙が使用されていたN型端末から301型端末に変更された当日に購入したものです。


   

再掲いたしますが、券面のレイアウトはさほど変更されていませんが、数字の字体が大きく更新されており、初期の様式はかなり雰囲気が異なっていました。

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荻窪駅発行 普通入場券 ~その2

前回エントリーで、中央本線荻窪駅の国鉄最終日に発行された普通入場券を御紹介いたしましたが、当日はマルス券による普通入場券も購入しておりましたので御紹介いたしましょう。


   

国鉄最終日である、1987(昭和62)年3月に、中央本線荻窪駅で発行された普通入場券です。
若草色国鉄発券機用特殊地紋券紙のマルス券で、図示いたしませんが、磁気情報の無い時代のものです。

この券は本屋にある窓口で発売されたもので、ここには2窓ありましたが、向かって右側がみどりの窓口になっており、左側の窓口は印刷発行機のみの窓口になっていました。

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荻窪駅発行 普通入場券 ~その1

前回エントリーで、JR東日本の中央本線荻窪駅で発行された普通入場券を御紹介いたしました。
同駅では、国鉄最終日にも普通入場券を購入しておりましたので御紹介いたしましょう。


   

国鉄最終日である1987(昭和62)年3月に発行された、荻窪駅の普通入場券です。
白色無地紋のB型大人・小児用券で、東京印刷場で調製されたものです。

当時の同駅は、地下になっている本屋の、みどりの窓口のあったあたりに窓口が2窓あり、橋上駅舎になっている西口の、今はハンバーガーショップになっているあたりに窓口が1窓ありました。西口の窓口は◯B窓口となっており、長距離乗車券や急行券類・指定券類などの発売はありませんでしたが、入場券と連絡乗車券を硬券で発売しており、近隣では硬券の宝庫のような存在でした。
しかし、JR化後の平成初頭に窓口が閉鎖され、硬券の発売が無くなってしまっています。

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JR東日本 荻窪駅発行 普通入場券

2024(令和6)年2月に、JR東日本中央本線の荻窪駅で発行された普通入場券です。


   

青色JRE指定共通券紙が使用された端末券になります。

同駅ではこの券が発売された2024年2月29日を以て、みどりの窓口が営業を終了し、翌3月1日からは話せる指定券券売機が導入されることになっています。

同駅のみどりの窓口が無くなることで、杉並区内にある、高円寺・阿佐ヶ谷・荻窪・西荻窪の各駅すべての駅において、みどりの窓口がなくなってしまったことになります。

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土佐電気鉄道 野市駅発行 東京都区内ゆき 片道連絡乗車券

1963(昭和38)年8月に土佐電気鉄道(現・とさでん交通)安芸線の野市駅で発行された、東京都区内ゆきの片道連絡乗車券です。


   

灰色RTCてつどうじょうしゃけん地紋のA型一般式大人・小児用券で、シンコー印刷で調製されたものではないかと思われます。
経由欄を見ますと「多・高・宇・陽・東海経由」とかなり略されていますが、「多」は多度津駅、「高」は高松駅、「宇」は宇野駅もしくは宇野線、「陽」は山陽本線、「東海」は東海道本線を示しており、乗車経路は、野市~(土佐電気鉄道安芸線)~後免町(後免)駅~(土讃線)~多度津~(予讃線)~高松~(宇高航路)~宇野~(宇野線)~岡山~(山陽本線)~神戸~(東海道本線)~東京という経路になります。

この券が発行された野市駅は土佐電気鉄道がかつて運営していた安芸線の駅でしたが、同線は国鉄新路線である阿佐線の計画線と並行していたことから、用地の転用を理由として1974(昭和49)年3月末の営業を以て全線廃止されてしまっています。
しかし、国鉄は阿佐線を開通させることはなく、土佐くろしお鉄道が後免駅~奈半利駅間の建設を引き継ぎ、ごめん・なはり線として開業しています。
同線は安芸線時代の路盤を利用した関係でほぼ同じルートを辿っており、安芸線の野市駅があった付近にはごめん・なはり線のいち駅があります。

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