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白山に登る 中編~嵐の始まり

2009-08-20 21:31:25 | お山歩き
「大倉山避難小屋まで来たら、着いたも同然!」などと思ってたけど、ここから意外に遠かった・・・。


そしてここまで来ると雪渓も近くに見られるようになる。


(写真左)ガイド本にも載ってるカンクラ雪渓。
(写真右)痩せ尾根を歩く。 それでも登山道は整備されているので比較的歩きやすいです。


ガスも出てきて山頂は見えなくなり、気温も下がってきてます。


(写真左)いよいよ室堂近くまで来た! がしかしガスは濃くなる一方でなんだか不安・・・。
(写真右)この日の最高標高地点(だったと思う)。


(写真左)更にガスは濃くなり太陽は消え、近くまで来ているはずの室堂がまだ見えない。
(写真右)ようやっと、それが見えた! ここまで休憩含みの約5時間、距離にして6.9キロ、これで一安心。
しかし、そこで落とし穴が・・・いや勉強不足が露呈する。
まわりはもうガスで視界が悪くなってきているので、ウロウロすることなくビジターセンターへ入り「テン場はどこなのだろう?」と思って周辺地図を見たのだけどそれらしい案内もない。
「おかしいな・・・」と思って受付で聞いてみると「テン場は南竜ヶ馬場ですけど」と言われ私達は口あんぐり・・・。
てっきり室堂にテン場があると信じて疑わなかった私達は一気に焦る。 (←バカです)
「日没まで後1時間半ほどあまり、マップによると南竜テン場まで1時間と少し、これは急がねば・・・」ということになり、その場で¥350のポカリスエットを1本買って再出発。
この時点で、もうイヤになった・・・暗雲立ち込める・・・

そしてここで明日の最新の天気情報を入手 「午後からは雨風ともに強く雷雨になる可能性もある」 こりゃまずい・・・。

道中、大きな雪渓などもあったけど写真を撮ることもなくひたすら先を急ぐ。
で、なんとか日没前にテン場到着。
即、テント設営、飯の準備に取り掛かる。
そして、この時ガスは更に濃くなり、時折晴れるものの雲の中にいるような感じにまでなってくる。
ヤな感じ。


(写真左)オービット活躍! 小型ですが使えます!
(写真右)晩飯は2つのコンロを多用し調理します。 調理といってもいつもの如く、私は大したことしません・・・。


(写真左)今晩のメニューはここまで来ても“男のこだわりタイカレー”!!
少ない食材と道具で上手いこと作ってくれる友人に感謝です!!
(写真右)完成!
ビイル片手にコッヘル2杯ガツガツ食って、デザートのオレンジまで食う。


(写真左)しっかし、ガスが濃くなってきて落ち着きません。 テント横で写真を撮ってもこの有様。
(写真右)そしてポツリポツリと雨が落ちてきたので、早々食事の後片付けをしてそれぞれのテントへと潜り込みます。
この時20時半過ぎ、まだ写真を撮ってる余裕があります。

しかし、ここからが大変。
テントに入って暫く、時間は早いが本も持ってきてないしすることないので寝ることにして一時間半程うつらうつらしたのだが、雨が強くなったり弱くなったりを繰り返し、それに伴って風も強くなって来てテントに雨が打ち付ける音はうるさく、風の音も凄くなり寝てられなくなって来た。

「こ、これは、すごいことになって来た・・・まだ酷くなるのか?おさまるのか?・・・大丈夫だろうか?」
「荒れるのって明日の昼からじゃないの?もうちょっと我慢してえな・・・」そんなお願いしたい気分になって来た。

雨はフライにバチバチ打ち付け、風はゴーゴーいうている。
たまに風が弱くなったと思っても、稜線を上ってくるのか下ってくるのか遠くからヒュ―ッという音が聞こえると、ドバーッとテントに風が襲いかかる。
そんなこと考えてなかった私はテントのペグは左右の前室の2箇所しか打っておらず、風によってテントが歪む歪む。
ペグと張り綱の重要性を知る。
テント内に居てると左壁に寄って寝ているのに風で右壁が迫って体に引っ付くほどになって来た。
更にフライの隙間より雨が吹き込む。
シュラフと荷物が出来るだけ濡れないように移動させてみる。

こうなると、もう恐怖である。

「なんか、ヤバイ気がする、、、大丈夫かオレ達、、、」
隣にいる今回テントを新規で導入した友人と大声でやり取りしたりする。
と言うか、大声を出さないと会話が成り立たないぐらいの風。
そんな風に怯えながら眠ることも出来ずにいてた24時過ぎ、遂に2本しかないペグの1本が飛ぶ。
1本でもそれは大変、風上のペグだけにテントはさらにひしゃげる。

恐怖クライマックス。 (素人比)

「ヤバイ、このまま放置はマズ過ぎる!」
慌てて外に出て修正を試みるがペグがどこに飛んでいったか分からない、仕方なくとりあえず周辺にあった大きい石をフライの前室に乗っけて応急処置、これで朝まで耐えるしかない。
「って、朝までこの調子か?まだ24時だぞ・・・」

気が遠くなる。

その際友人のテントもペグの点検をすると、もう抜けるのも時間の問題という感じだった。
「小屋に避難したいが、時間も時間だしこの状況での避難撤収はしない方が賢明・・・」などいろいろ考える。
その後もまだ風は強くなり、突風が来る前の遠くから聞こえる音に敏感になる。
その突風が来るたんびに壁は迫る。
「ひしゃげるにも程がある、ポール破断せんやろか?」
それからは突風吹くたんびにテント内より風上の2面の壁を手で押さえるという行為に出る。
もう、じっと耐えて見てるだけというわけにはイカンぐらいだった。

そんなことを深夜2時頃まで延々続ける。
当然一睡も出来ない。

それから風雨は4時ごろまで一段落。
この間、暫し眠る 
つづく。
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14 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (YAYA)
2009-08-20 22:08:30
なんかすごい体験されましたね。
私も一度、暴風テント経験しましたが、そのときは大きな石を何個もテントの中に放り込んで耐えてました。
返信する
Unknown (ロラおとこ)
2009-08-21 10:17:43
緊張でしっこちびりそうになりながら
読んでます!
アニキおもろい(ごめん、、、)!
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Unknown (トラいあん)
2009-08-21 12:00:43
凄い事になってますね!
ますます続きが楽しみです。

しかしいつものご友人はすごいですね!
いつもきちんと食事を作られてますもんね。
シェフご同伴なんてうらやましいですよ。^^
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Unknown (どらやき)
2009-08-21 13:13:17
こわ~。
その場の恐怖と撤収すべきかどうかの葛藤がヒシヒシと伝わってきて、なんだかドキドキします
まあこうやってブログが更新されてるので、ご無事なんだとは思いますが・・。
でもこれが移動中じゃなくて良かったですね。
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Unknown (DANGER)
2009-08-21 16:13:10
むっちゃ寒かったんじゃないですか!?
テント飛ばなくてよかったですね。
あの気温で濡れたら最悪ですものね。
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Unknown (さかじい)
2009-08-21 19:37:34
アニキ、その怖さめっちゃわかります。
それでも平気で寝るやつもいてて、めっちゃ腹立ちます(笑)
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Unknown (LiLiSuke)
2009-08-21 20:47:20
臨場感伝わってきました。
山歩きのテントは、命あずけますから、絶対にいいもの、丈夫なものが必要ですね。
山の道具は、安物買いの銭ではなく、命失いです。
わたしは暴風雨で、テントごと1m(恐怖感で距離感倍増?)ほど横移動したことがあります。
つづきが楽しみです。
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YAYAさん (PEANA2)
2009-08-21 21:54:20
そりゃ~も~出来ることならこんな体験したくありません!
どれだけ時間が長かったことか(笑)

暴風吹く中のテントは必要以上に怖く感じるものですね。
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ローラーアニキ (PEANA2)
2009-08-21 21:57:12
アニキ、笑ってもらえましたか?
出来るだけ思い出しながら書いてみました。

夜は長かった~(笑)
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トラいあんさん (PEANA2)
2009-08-21 22:01:37
ピークは朝まで、その後は早々に敗退です(涙)
よって続きは大したことありません・・・。
でも続き読んだってください。

いつもの友人と行くと、食事が楽しみになります!
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