会津地方中心部の桜は見頃を過ぎてしまいましたが、会津は広いのでこれから見頃を迎える桜の名所もまだまだたくさんあります。
ただ、これから月末にかけては僕も忙しくなるのでお花見のために遠出するのは難しいかも知れません。
そこで、皆さんにはせめて「会津五桜」だけでも知っていただきたいと思います。
すでにご紹介した「杉の糸桜」も含まれています。
一昨年は同一年度内で会津五桜の全てを完全制覇する偉業(?)を成し遂げました\(^▽^)/
その時に撮影した写真も掲載しておきます。
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杉の糸桜(すぎのいとざくら)
河沼郡会津坂下町(かわぬまぐんあいづばんげまち)
会津坂下町杉集落の薬王寺境内にあり、天正年間(1573~1592)に植えられたというシダレザクラ(エドヒガン)の変種です。
見頃は4月中旬~下旬です。
同じ境内にある桜(ヤクオウジヤエ)と六地蔵は会津坂下町出身の世界的な版画家である故斎藤清画伯の作品にも描かれています。
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石部桜(いしべざくら)
会津若松市一箕町(あいづわかまつしいっきまち)
会津若松市飯盛山北の滝沢本陣付近の田んぼの真ん中にあり、地に伏した基幹から8本の幹が出ている奇妙な樹形の桜です。
樹齢600年の老木で、芦名家の重臣石部治郎大輔の屋敷の庭にあったといわれることからこの名が付けられました。
太い幹は空洞になっていて、見事な花を付けます。
見頃は4月中旬~下旬です。
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虎の尾桜(とらのおざくら)
大沼郡会津美里町(おおぬまぐんあいづみさとまち)
会津美里町雀林の法用寺境内にあり、大同3年(808)に植えたと伝えられています。
花は淡紅色でおしべの変化した雄弁が花の中央から出ていることからその名が付けられました。
ぱらぱらした八重で珍しいです。
見頃は4月下旬です。
昨日(20日)現在で五分咲きだそうです。
同じ境内には県指定の重要文化財である三重塔が建てられていますが、雪国では大変珍しいそうです。
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薄墨桜(うすずみざくら)
大沼郡会津美里町
会津美里町伊佐須美神社(いさすみじんじゃ)境内にあり、樹齢は不詳ですが神社創建以来の御神木です。
花は八重で、白、紅、うこんなどを含む暗い色感からこの名が付けられました。
見頃は4月下旬です。
伊佐須美神社では毎年4月29日に「花祝祭(太々神楽)」が催され、薄墨桜の花びらを入れてついた餅が氏子たちに配られます。
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大鹿桜(おおしかざくら)
耶麻郡猪苗代町(やまぐんいなわしろまち)
猪苗代町の磐椅神社(いわはしじんじゃ)境内にあり、別名「翁桜」と呼ばれています。
天暦年間(947~957)に京都からの勅使が植えたものだそうです。
花の中央に雄弁の変化した2,3の葉が出ています。
初めは白蝋色ですが、次第に褪紅色(薄い紅色)に変わります。
花の色が鹿の毛色に似ているのでこの名が付けられました。
花弁が70余枚にもなる珍しい大樹です。
見頃は5月上旬です。
この神社には御神木になっている大きな杉の木があり、この木の天辺に宿り木した桜の木は「縁結びの桜」と呼ばれています。
ただし、杉の木があまりにも高過ぎる上に枝葉が邪魔をしているので、真下から見上げても桜の木を直接見ることは難しいようです。