田舎者ですが(^◇^)

会津の四季やローカルな話題、日常の出来事などを不定期ながら少しずつ綴っていきます。

復元「慧日寺金堂」

2008-04-27 14:47:14 | 歴史探訪

我が福島県の耶麻郡磐梯町(やまぐんばんだいまち)には、有名な「史跡慧日寺(えにちじ)跡」があります。
慧日寺は1200年前の平安時代に高僧「徳一(とくいつ)」によって開かれ、会津の仏教文化の中心地とされてきました。
この慧日寺跡で「金堂」の復元工事が行われていましたが、このほど完成し、25日(金)から一般公開されています。
金堂は、幅約20m、奥行き約12mの寄棟造で、平安時代初期の建物を、発掘調査や文献をもとに3年の歳月をかけて復元したものです。
金堂は、寺ではなく博物館として登録されるため、内部には仏像などはありません。
今現在は空っぽの状態ですが、磐梯町ではこれから展示物を充実させてここで催しなどを開くことも検討していくとのことでした。
史跡慧日寺跡には慧日寺金堂の他に「磐梯山慧日寺資料館」、「慧日寺本堂・山門」、「厩嶽山(うまやさん)馬頭観音」、「中心伽藍整備地区」、「乗丹坊(じょうたんぼう)供養塔」、「不動院龍宝寺不動堂」、「仁王門」、「薬師堂」「徳一廟」、「今与供養塔」「伝高幡寺跡」、「磐梯神社」、「木ざし桜(種蒔き桜)」、「龍ヶ沢湧水」「戒壇跡」などがあり、資料館見学と史跡散策の所要時間は合わせて1時間半位です。
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☆復元金堂のみどころ☆
●屋根
発掘調査では瓦が出土されていないことから植物質の材料で葺かれていたことが分かり、積雪山間地の気候風土を考慮して厚めの杉板を用いた「とち葺」で復元しました。
●組物
寺院の中心の建物は荘厳さを見せるため通常軒を大きく出しますが、ここでは冬期の積雪荷重を考慮して軒桁が柱の真上に載る「平三斗」と呼ぶ組物を採用し、軒の出を押さえました。
●天井
当時高さ約4.8mあったという薬師三尊像を想定して、天井板を貼らず屋根裏が直接見える「化粧屋根裏天井」という構造を採っています。
骨組みの赤と化粧裏板の白のコントラストが美しいです。
●柱
身舎柱39㎝、側柱36㎝、総計36本の柱は樹齢200年を超す四国のヒノキを調達しました。
●床板
発掘調査により建物の基礎である基壇が南側に緩く傾斜していることが判明し、これによって床は土間ではなく床板を貼って水平を保ったということが分かりました。
床板は厚さ6㎜のヒノキです。
●須弥壇(しゅみだん)
幅7.5m奥行き2.5mにも及ぶ大型の須弥壇を設置し、会津塗りの伝統工芸士が黒漆塗り仕上げを施しました。

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コメント (8)
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