ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2017.8.15 ママだって疲れます!

2017-08-15 21:37:13 | 日記
 いつかもご紹介した毎日新聞のコラム、香山リカさんの「ココロの万華鏡」の最新号を読んで本当にそうだ、と思った。
 以下転載させて頂く。

※   ※  ※(転載開始)

香山リカのココロの万華鏡
うちのママは疲れない? /東京 (毎日新聞2017年8月15日 地方版)

 子どもたちや学生にとっては、夏休みほど楽しいものはないだろう。子どもは宿題、学生はアルバイトや就職活動などもあるかもしれないが、普段の授業から解放されるだけでうれしいものだ。スポーツや海水浴といった特別な予定があれば、楽しさはさらに増す。
 しかし、夏休みは誰にとっても楽しいというわけではない。診察室には「夏休みが憂鬱」と訴える女性もやって来る。母親たちの「夏休みストレス」はけっこう深刻なのだ。
 まず、子どもが家にいると三食を用意しなければならない。「それはまだいいのですが」とある女性が話してくれた。「今週は夫も1週間、休みなんです。家でゆっくり読書をしたいと言って、ずっと自室にこもっています。それはよいのですが、お昼ごろになると“ご飯は何?”と出てきて……」
 子どもだけなら冷や麦などで簡単にすませられるが、夫は「普段はランチの時間も十分に取れないので、夏休みくらいゆっくり食事を楽しみたい」と希望しており、手の込んだものを用意しなければならないそうだ。女性は「気持ちは分かるけど作る側の身にもなって」と言いたい気持ちをぐっとのみ込んでいる、と話していた。
 こういう時、どうしてその夫は「いつもは牛丼をかき込むだけだから、夏休みくらいキミとランチに行きたいな」と妻に声をかけないのだろうか。「用意してよ」ではなくて「一緒に出かけよう」と言えば、女性は夏休みを夫とともに楽しむことだってできるはずだ。あるいは、夏休みの夫と子どもで「今日はぼくたちが昼ごはんの用意をするから、ママは休んでいて」と言えれば、母親の「夏休みストレス」はさらに軽くなるだろう。
 診察室で女性とくに母親たちの声を聴いていると、「もしかして夫や子どもたちは“うちのママは何があっても疲れたり弱ったりしない”“家族のためなら何でもしてくれる”と思っているのではないだろうか」と感じることがある。たしかに私も、子どもの頃には「母親はスーパーマン」と思っていたかもしれない。しかし、それは大きな間違いだ。
 できれば、母親にも夏休みをあげよう。そこまではできないと言うなら、せめて「夏休みストレス」で女性たちがヘトヘトにならないよう、男性たちに気づかいをお願いしたい。「今日はぼくがやるよ」「一緒に行こうよ」。その言葉を忘れずに、家族で楽しい夏の思い出を作ってもらいたいものだ。(精神科医)

(転載終了)※   ※   ※

 お母さんたちは、夏休み期間は本当に大変だろうと思う。普段は家人を送り出せば一人の時間になるのに、その時間を失うわけだ。その状況で掃除も洗濯もいつもどおり、いやいつも以上ある。子ども達の食事のケアだけならまだしも、それに夫が加わるとなると・・・。しかもこのコラムに出てくるような夫だったら、具合が悪くなるのもさもありなん、である。

 産休以外ずっと働いてきたワーキングマザーの端くれの私も、夏休みのような長期の休みは憂鬱だった。思えば保育園に通っていた頃は天国だった。いつもと同じようにお昼の心配はしなくてよい。息子が生まれて以降、なんとなく夫のお弁当作りも免除されてしまったので、お互いいつもどおりお昼は外食、であった。

 けれど、息子が小学生になって少し楽になるのかと思ったら、これがとんでもなかった。夏休み等長期のお休み、短縮授業となればお弁当作りは必須である。小学校3年生までは学童クラブという受け入れ場所があったけれど、夏の盛りでもお弁当は冷蔵庫に入れてもらえるわけもなく(クラブ員全員のお弁当を入れたら学童クラブの冷蔵庫は満杯で何も使えなくなってしまうし、おそらく入りきらなかったのだろう。)、保冷剤で四方をグルグルまいて(保冷剤の重さの方がお弁当より重かったように記憶している)、毎日ハラハラしながら息子と一緒に出かけたものだ。寄り道をしてどこかに置き忘れるのではないか、炎天下に置きっぱなしにして腐らせてしまうのではないか、などなど。

 学童クラブを卒所してからは、一人で家にいる時には朝作ったお弁当を冷蔵庫に入れておけた。けれど、塾に通うようになってからの夏休み等には、お昼の心配は終わらなかった。

 結婚以来ずっと共働きを続けていて、(結婚のときの約束だった)早く帰った方が夕飯を作る、作った人は片付けなくてよいというルールが効いていたので、わが夫はこのコラムのような、ある意味(男性として)恵まれた境遇のご主人ではなかったし、もともと食べることが好きだったので、休みとなれば自分で見よう見まねで作ったりしてくれた。

 今では、私が動かないのを見て、クックパッドで検索したかと思えばさっさとプリントアウトして何か新しい料理も作ってくれる。のろけるわけではないけれど、かなり当たりの夫だと思う。まあ、私が再発して体調不良が多くなって以来、俄然その料理能力がアップしたということもある。

 声を大にしていいたいけれど、ママは不死身なんかでは、ない。放っておいてもママは自分のことが一番後回しになる。ちょっとくらいの不調は気合でなんとかするけれど、ママが本格的に病気になったらやっぱり家族はいきなり困窮する。だからこそ、うちのママはメンテなどしなくても丈夫で長持ちするなんていう安易な考えは捨てて、細く長く大切にしてあげないと、と言いたい。
 私のようにポンコツになってしまうと、本当にフォローする相方は大変だ、と思いつつ。

 さて息子が帰省して数日が過ぎた。上げ膳据え膳、朝は起こしてもらえる、汚れ物は自動的に綺麗になり、お風呂もちゃーんと沸いているという極楽生活をバックボーンに、朝は(私たちが出かけたら)二度寝、夕方から出かければ午前様、まさに絵に描いたような青春そのものの日々を満喫している息子。受け入れ側としては大分疲れる。心身ともにストレスが溜まってきた。小言を言われるにつけ、実家の長居は無用とでも思っているだろう。

 何はともあれ我が家も明日から夏休み、である。
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