ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2015.10.16 ロボットの時代はすぐ身近に!

2015-10-16 20:49:24 | 日記
 毎日新聞のネット記事が目に留まった。以下、転載させて頂く。

 ※  ※  ※(転載開始)

九大病院:抗がん剤、全自動でロボットが調製(毎日新聞2015年10月16日12時22分(最終更新10月16日13時02分)

 九州大病院(福岡市東区)は15日、腕が2本あるヒト型ロボットで調製した抗がん剤の臨床投与を始めたと発表した。抗がん剤は、がん細胞だけでなく正常な細胞にも影響する。揮発性の高い薬を薬剤師が吸い込むと危険性があり、ゴーグルやマスク、手袋などを装着している。ロボットの利用により、医療従事者の安全性が確保されるという。
 九大病院によると、安川電機(北九州市八幡西区)などと協力し、人間と同じような関節が7個ずつある腕2本をつけ、スムーズな調製を可能にした。
 調製後は輸血用の袋に入れて患者に投与する。他にもロボットを利用している病院はあるが、九大病院のロボットは(1)調製した抗がん剤を袋に入れる(2)袋の外側に付着した抗がん剤を洗浄する(3)袋のキャップをロボットが締める−−のが特徴で、フルオート化は世界で初めて。
 先月から投与を始めた。九大病院薬剤部の渡辺裕之副部長は「半年から1年後に本格運用し、1日200件の調製のうち半数をロボットが担うようにしたい」と話した。【馬原浩】

(転載終了)※   ※   ※

 8年近くにわたり抗がん剤治療を続けている身としては、看護師さんや薬剤師さんたち医療従事者の方々にとって、抗がん剤投与は本当に大変な仕事だと実感している。
 マスクをし、ゴーグルをかけ、ビニール手袋を嵌め、身体がすっぽり隠れるエプロンを着て点滴パックを扱っていても、被爆が皆無ということはないのだろうな、と常々心配に思っていた。
 特に妊娠出産前の女性にとっては、とてもリスキーなことだろうな、と申し訳なく感じていた。

 抗がん剤は、私たちがん患者だからこそ投与できる薬だ。健康な人に投与したら奏功どころかほんの数回で死に至るとも聞いたことがある。
 その仕事をロボットに任せることが出来るなら、こちらとしても安心だ。今までずっと看護師さんや薬剤師さんたちに対して、えもいわれぬ負い目を感じていたのだから。
 前立腺がんの手術ロボット・ダヴィンチもしかり。21世紀になって早15年。子どもの頃には夢だとばかり思っていたロボットの時代は、ごくごく身近になってきている。
 そんな風景をこの目で見ることが出来てなんとも嬉しいことだ。もちろん人間の手にかなわない部分も多々あるのだろうけれど、ロボットが出来ることはロボットに任せられる、そんな時代は実はすぐそこにやってきているのだ、と明るい気持ちになった。

 ようやく金曜日。今週は4日間勤務だったにも関わらず、出足からのドタバタで本当に長かった。この3週間、土日もろくに休めていない。ハードな1ヶ月になるだろうと自分なりに覚悟はしていたものの、情けないけれど早くも青息吐息な私である。

 昨夜の母からの電話によれば、今日から食事提供が再開され、退院許可が出た模様。とはいえ、今日は雨降りで11月中旬並みという寒さだし、明日土曜日も雨の予報。今度こそ逆戻りなどということがないように、ここは大事をとって日曜日に退院してもらう算段である。本人はすっかり明日には退院するつもりでいたようで、そのことを伝えるといきなり声がトーンダウンしていたけれど・・・。
 帰りたいと直談判してきた父はといえば、あの後なんとか変わりなく過ごしている模様だ。せめてあと半月は頑張ってもらわなくては。

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3 コメント

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おからだお大事に! (とみきち)
2015-10-17 01:45:01
こんばんは。

ご両親についてのさまざまなお世話による
身体的なお疲れと、ご心配等々によるご心労と
重なってしまいますね。本当にお疲れさまです。

老いや病気は、残念ながら排除、駆除(笑)することは
できませんから、いかに受け入れていくか、難しいこと
ですよね。

病気はまだ全快とはいかずとも、快方に向かうという
ステージがありますが、老いだけは後戻りがないので、
支える側は、体力、気力の温が肝要だなと感じています。

こちらが精一杯のケアをしても、あちらには満足はないので、気力、体力を100%使い切らぬように、どうぞ上手に
温存してくださいね。

特に年を取ると、今日のことは今日のこと、明日になれば
今日とはまったく無関係にまた「今日のこと」になるようで、
今日もまた「精一杯」を求めてきます。

私はこのごろ、目に見えるケアよりも、毎日の安心を届ける、というところに留意しています。

今日の具体的なケアは不十分であっても気にしない。
「大丈夫、大丈夫。今日はちょっとつらいかもしれないけど、
私がついているんだから、絶対に大丈夫」と思ってもらう
という感じです。

親は、若返ることもなければ、今日満足したからといって、
明日その分で幸せを感じてくれるわけでもないのですよね。

何よりも、お世話をされるロッキングチェアさんとご主人様の
気力、体力が十分であることがいちばん大事なこと。
どうぞくれぐれもご無理をなさらず、やわらかい気持ちで
お過ごしくださいね。

心から声援をお送りします。


コメントされた「とみきち様」にお礼を! (ペコ)
2015-10-17 10:51:17
ロッキングチェアーさんのコメント欄をお借りしてしまいゴメンナサイね<(_ _)>
「とみきち様」のコメントを読んでいて、「やはりソ~なんだ」と教えて頂きお礼を言いたくてコメント欄をお借りしてしまいました。

私は普段地域の年配者(80~90歳)5名とのお付き合いをしていますが、連絡などをしに其々の自宅へ伺い、ニコニコ顔で約束をしても、約束の当日は誰もいなくてガックリ・・
ビックリ仰天でエ~~と目がクルクル・・

でも明くる日に会うと、何も気にせず、忘れちゃったぁとニコニコ顏・・・
5名共に表現の違いは多少あっても同じなのですね。

年齢を重ねると、今日と明日は繋がっているようで
繋がっていない事を、
ロッキングチェアーさんのコメント欄で学ぶことが出来ました。 有難う御座いました。<(_ _)>

ロッキングチェアーさん 私にも両親での経験がありますが、介護中に色々な面で「モウ~」と怒りたくても
怒れない・・・自分の心との葛藤がありましたので、
ロッキングチェアーさんのお気持ちは手に取るように分かります。
普段から頑張っているので、頑張ってとは言えませんが、出来にくい事ですが、出来るだけ御自分の体を、
いたわってあげて下さいね。

お父さん・お母さんと3人が一番良い着地が出来る事を願い祈っていますネ。
ありがとうございます (ロッキングチェア)
2015-10-17 22:28:49
とみきちさん、こんばんは。

 温かいお言葉、どうもありがとうございます。
 とみきちさんのようにずっとご両親を介護されていることを思えば、私なぞこんなことで顎を出していて恥ずかしい限りです。
 おっしゃるとおり、受け入れるしかないのですけれど、心穏やかにそれをしていくのはやはり大変なことだと思います。生きて、老いて、病を得、亡くなっていく・・・生を受けたら誰にもやってくることですものね。
 そして、老いは後戻りが出来ない、そのことについても痛いほど実感しています。確かに今回、母の病気は快方に向かうのでしょうけれど、母が若返ることはありませんから。
 支える方も私のようにポンコツだとなんだかなあ、ですね。けれど、支えることも出来ずに人生を閉じなければならなかったのではなく、こうして少しでも支える時間が与えられたわけですから、神様に感謝しなければならないと頭では解っているのですけれど。
 気力だけでは難しいですね。体力の温存がとても大事です。飛ばし過ぎるととても持ちませんね。今回、精一杯やってもうダメだ、のところまではやらない、少し手前で抑えると決めていたのですけれど、なかなかその加減も難しいですね。
 とみきちさんがおっしゃるとおり“年を取る”って今日は今日、明日も今日・・・そういうことなのだな、と改めて思います。
 毎日の安心を届ける、ですね。大丈夫、大丈夫、私がついているんだから、そう自信をもって言えたら何より素晴らしいです。
 実際に多重介護をされているとみきちさんならではの、気づきに満ちた素晴らしいコメントをありがとうございます。いつもとても勉強させて頂いています。声援を頂き、ありがとうございます。頑張りすぎずに乗り切っていきたいと思います。


ペコさん、こんばんは。

 とみきちさんのコメント、素晴らしいですよね。とみきちさんがお友達でいてくださって、良かったなあ~としみじみ思っています。
 ペコさんも地域の年配の方たちとのお付き合いがあるのですね。今日と明日は繋がっていない・・・凄い発見ですよね。
 ペコさんもご両親の介護を経験されたのですね。本当に、誰にも怒れないし、自分で納めるしかないですものね。
 頑張りすぎずになんとか乗り切っていきたいと思います。
 一番良い着地を願って頂き、どうもありがとうございます。

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