JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)

なんの役にも立たない事を只管シコシコと

「アニマル・キングダム」

2012-07-18 | 映画(DVD)
「アニマル・キングダム」2010年 豪 監督:デヴィッド・ミショッド

メルンボルンで母と二人暮らしの17歳の少年ジョシュア。ある日、母親が薬物の過剰摂取で死んだことから、長い間付き合いがなかった祖母ジャニーンの家に引き取られる。ジャニーンの家には、3人の息子たちがいた。一見、家族思いで明るい人物たちだが、全員が強盗や麻薬の密売などの犯罪に手を染めており、警察にマークされている状態だった。当初は関係なかったジョシュアも、やがてその犯罪に巻き込まれていく。

17歳の少年がアニマル・キングダム(野獣の王国)に1人放り出されて、さて・・・。と言う話なんだけど。ライオンのモニュメントなど使っている犯罪一家はアニマル(けだもの)の中でもかなり小物。むしろ虫けらみたいな感じ。
まぁ、大物の悪人一家よりも個人的には、そのダメっぷりは好ましいわけだけれども。
一家の習性として、兎に角、悪い事はすべて人のいせいにする。とか、素敵な信条。悪事は、それこそ行き当たりばったり。
猜疑心により、どんどん悪を重ね人まで殺す。ずいぶん小心者。
加担させたものの、ジョシアはまだ子供だからと言って、彼が元で悪事露見しないか、ひやひやしてます。

仲間の隣人が日常の中で警察に射殺されちゃうんだけど、え?何で。
凶悪な事態でもないのに・・・?、という腑に落ちない部分が気になってしまう。
まぁ、ここの警察連中もかなり腐敗しているようではあります。
ヤクをやってる、あまり使えない弁護士の脇に唐突にしゃしゃり出てきた女弁護士は、あんんた誰だっけ?とか・・・
脚本や編集が今一、練れてないんじゃ・・・。
こっちの頭が練れてないのかな。眠った気はしないが。

ジョシアはなんかボーとしていて感情が現れず何考えているか解らない(だから猜疑心を生む?)
それはいきなり、母親が薬で死んでる横で、なすすべなく、リモコンいじりながらテレビを見続けているという描写からも知れる。けれど、このジェームズ・フレッシュヴィルという若手はなかなか良い演技。味があります。



殺された恋人の家のトイレで号泣する場面があるのですが、見終わってみて、この場面が物語、彼の心情の大きな転機だった事を気づく。

ラストの結末はそれまでのモヤモヤ感を一掃するほど、ある種の痛快感がありましたな。

この年、トイ・ストーリー3をベスト1に選んだタランティーノが3位に挙げたクライム・サスペンスという売り文句。
悪くはないけど、そこまで褒めるほどでは・・・

でも、デヴィッド・ミショッド監督、今後、少し気になるなぁ。

早稲田松竹

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