JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)

なんの役にも立たない事を只管シコシコと

「孫悟空 前後篇」

2011-02-08 | 映画(DVD)
「元祖マルチ・タレント 徳川夢声のほろよひ映画人生」

「孫悟空 前後篇」1940年 東宝 監督:山本嘉次郎

東宝初期のドル箱だった山本=エノケンのコンビによるオペレッタ喜劇大作。日劇ダンシングチームのレビューとエノケンの絶妙なかけ合い、円谷英二の特撮も特筆される。夢声は大鰐の精の役だが封切り時は大幅にカットされたと怒っている。

エノケンの芸は現在、多くの映画出演で確認できますが、映画のエノケンはたいして面白くなく、絶頂期の舞台には到底及ばないと聞いた事があるので割り引いて鑑賞。
現代でエノケンの魅力を味わうならやはりCDによる歌。良いんですよね~。

ミュージカル仕立ての孫悟空。エノケンも歌ってくれますが、本作の歌は猪八戒。「御覧なさい」と歌う岸井明が良いです。

アノネのオッサン・高勢実乗が奇怪団珍妙大王で登場。
私にとって伝説の人。母親が良く話題にしていたのですが、いったいどんなオッサンなんだろうと想像するのみ。実際に映像でたっぷり見るのは初めて。
何なんですか、この怪人ぶり。
有名なフレーズ「アノネ、オーッサン」の「オーッサン」は自分を指している物だと思っていましたがそうばかりでなく、相手を指しての「オーッサン」なのでしょうか。小柄で猿顔のエノケンを「オーッサン」と呼んでいるようにも聞こえます。謎の怪人ぶりにすっかり魅了された変身合戦。

後篇に入ると、もろディズニー映画のパクり。著作権無視の時代ですから、中国もビックリ。ディズニー映画の中にエノケン一座が登場したような不思議な世界観が面白い。

SF的表現も時代を考えると先端に行ってますが、これは先ごろ観た「メトロポリス」の影響もあるのでしょう。

あの子役は中村メイ子でありましたか。こまっしゃくれています。でも子役の頃から不美人。

お伽の姫様が高峰秀子、キャワユイ。犬の姿が笑える。

徳川夢声の出番、確かに少なし。

この映画、製作年1940年。戦争が始まる前年に作られた事を思うと凄いですね。
日本の娯楽映画も捨てたもんじゃありません。

今回の特集では、他に孫悟空(1959)西遊記(1952)と上映されるのでコンプリを狙いましたが孫悟空(1959)をスケジュールの関係で断念。ついでに西遊記も諦めました。
のり平の孫悟空、見たかったですね。いつか会える日がありますでしょうか・・・

オールナイトで西遊記特集なんていかがでしょう。もちろんドリフターズの「飛べ!孫悟空」も1話入れてね。香取君のは、はずしてもOK。

ラピュタ阿佐ヶ谷

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