「堕靡泥の星 美少女狩り」

鈴木則文監督唯一の日活ロマンポルノ作品。

「堕靡泥の星 美少女狩り」1979年　日活　監督：鈴木則文

莫大な財産を継いだ青年が、少女を地下室で飼い、サディズムに酔う姿を描く佐藤まさあきの同名の劇画の映画化。
温泉みみずや徳川セックスとは対極を成すピカレスクSMモノ。脚本が大和屋竺という所が曲者。
強姦魔の血を引くダーティー・ヒーロー達也（土門峻）

当時はかなり過激に感じたでしょう。今だと並。随所に光るものを感じつつも、今一。
犯されながらも感じてしまう母親、飛鳥涼子がとても良い。
彼女の自害のシーン、構図がとても素晴らしい。則文監督にこういう事を求めてもいいわけだ。

小川亜佐美はここでもとても見えない女子高生。
自分の「青年の主張」を見せられながら強制自慰。

八城夏子はとても見えないアイドル歌手。
付き人（朝霧友香）との立場逆転プレイ。達也の「君のほうが綺麗だよ」発言に観客も納得。いやいや八城夏子も新宿での公衆ストリップが見事。

作品が今一と思われる原因は、「ニュースター」とクレジットされている波乃ひろみの演技。
達也を「お兄ぃちゃま」と呼ぶその科白の酷い事にイラつく。

ところがところが、一転、鎖で拘束されSMシーンからベッド・シーンに行くと十二分のエロさ。演技が不自由なだけに反動でエロさが倍加したのか？

美人なお嬢様で迫力の肢体。ニュースターの誕生！・・・でもその後消えてしまった模様・・・

　　

他に岡本麗も出てます。

トラック野郎の映画は見たことないので菅原文太の出演に関してはあまり感慨なし。

悪魔と神の戦いにまで持っていく。この原作の暗黒漫画ってどんなものなのか。ちょっと気になる。

シネロマン池袋