JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)

なんの役にも立たない事を只管シコシコと

「仁義なき戦い 広島死闘篇」

2012-03-04 | 映画(DVD)
「生誕70年 川谷拓三映画祭 3000回殺された男の美学」

「仁義なき戦い 広島死闘篇」1973年 東映 監督:深作欣二

昭和27年、傷害事件で刑務所入りとなった山中正治。その出所後、飲み屋で行きあった大友連合会会長・大友長次の実子・大友勝利らの愚連隊に集団リンチを受けているところを、その飲み屋の女主人で村岡組組長・村岡常夫の姪・靖子に助けられる。それが縁となり、山中は村岡組に出入りすることとなる。次第に山中と靖子は惹かれあうが、その事実を知った村岡は激昴。そのほとぼりを冷ますために、山中はいったん九州へと逃れる。たまたま山中は、その地で殺しの依頼を請け負い、見事に成し遂げると、それが次第に評判となり、遂には村岡に許され、盃を受けることとなる。一方、広島では、競輪場の警備を村岡組が独占したことから、面白くない大友勝利は村岡組にちょっかいを出し、抗争への火種となる。平和解決を望む大友長次は、村岡組の圧力に屈し、実子・勝利を破門とする。だが、勝利は後見人として、時森勘一の支援を受け博徒・大友組を結成する。これにより村岡組と大友組の激烈な抗争が勃発することとなる。時を同じく呉では、広能昌三は、山守組組長・山守義雄との盃を水にし、ささやかな一家を構えることを許される。そして、時森が村岡組から命を狙われ、山守のもとへ逃げ込んでくる。村岡にも義理のある山守は、広能に時森の保護を頼んでくる。こうして広島での村岡組と大友組の抗争は、呉の山守と広能をも巻き込んで拡大の一途を辿っていくことになる…。

シリーズの中で唯一劇場鑑賞した作品。2度目の劇場鑑賞。
これ、20年くらい前、ヤクザ映画好きのお客さんと新宿で観た。
鑑賞後に熱く語られた大友勝利(千葉真一)の名台詞ばかりがやけに印象に残ってしまって、後はおぼろげ・・・

「わしら、美味いもの食うてよ、まぶいスケ抱くために生まれてきてるんじゃないの」

その大友勝利(千葉真一)と山中正治(北大路欣也)。この2役、当初は逆のキャスティングだったらしいけど、その逆がちょっと想像がつかないほど、入れ替えが見事に嵌って強烈な印象を残しているのは確か。北大路さんが「こっちの役が是非やりた~い」って。そりゃカッコええもんね。山中正治から大友勝利に変わった千葉真一の下劣度に喝采。

久しぶりに観た本作。何故、記憶が薄れてしまってしまったのかが不思議なほどなのが、梶芽衣子さんです。
ここでの梶さんの美しさは尋常ではありません。「さそり」、「修羅雪姫」と影を持つヒロインで魅力を余すところなく発揮していた梶さんですが、事、美貌という点で申しますと、本作が群を抜いていると思われます。
梶さん自身の中だけでなく日本映画史上最高に美しいと言っちゃいたいぐらい、見惚れてしまいました。

物語は、暴力団抗争の中に咲いた靖子と正治の純愛といったところです。

「山中正治は広島やくざの典型として、現在もその名が語りつがれている。
だが、今、その墓を訪れる者はない。
こうした若者の死を積み重ねて広島やくざの抗争は、さらに激しく、拡大の一途をたどっていったのである。」
クゥ~!

2作目でいきなり脇に回ってしまった広能昌三(菅原文太)の存在感も依然健在でシリーズの主役として、しっかりとアピールしてくる。

ナレーション、BGM、キャプション、ドキュメントタッチの演出。豪華な役者陣の広島弁と、シリーズの魅力は言うまでありません。

川谷拓三の特集でした。
川谷拓三は離島の木に吊るされ、勝利らに射撃練習の的にされちゃいます。
ボロ切れのような死体となり、例によって死亡キャプションも付きません。
この人はチンピラとして息巻く場面が見せ場ですね。

銀座シネパトス

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