「若妻痴漢遊戯 それでも２人は。」

「R18 LOVE CINEMA SHOWCASE VOL.8　その男、城定(JOJO)につき。―――」

「若妻痴漢遊戯　それでも２人は。」2005年　エンゲル　監督：城定秀夫

「コメディ演出を得意とする城定秀夫の初期フィルモグラフィーには、ダークな欲望に取り憑かれた荒ぶる一時期があった。その余韻のなかにある本作も、若い人妻の衝動と超自然的なハプニングを描いて、忘れがたい印象を残す。ヒロイン西野翔の浮遊感に寄り添うかのような、飯岡聖英による撮影のすばらしさも見逃せない。」

結婚して、一年ちょっと。夫はやさしく、翻訳のアルバイトも順調。 でも何か満たされない日々を送る妻、麻理子（西野翔）。 しかし、電車で痴漢に遭ったことで、何かが麻理子の中で変わっていく。 痴漢してきた男・川島の強引さに惹かれていき、夫のいない家で情事を重ねる麻理子。 一方、夫の春樹はリストラされたことを妻には言えず、風俗通い。 すれ違っていく二人のココロとカラダ・・・

今回の特集上映中ロビーには城定監督による各作品の撮影エピソードが貼ってあった。
それによるとこれも2日間の早撮り。車内の痴漢シーンはゲリラ撮影。ここまででも充分なんだけど、走る電車にカメラを載せたハイエースを並走させて、外から窓越しに痴漢シーンを狙うというカットにも挑戦。時間の無い中、1発勝負に全てを賭け、失敗したらこのシーンを諦めると臨んだ撮影。なんと、役者が反対側の窓で痴漢遊戯で失敗。前言撤回で2度目のチャレンジで撮り上げたという涙もののこだわりシーンだ。

そんなの読んだためか、そのシーンがとてもとてもよろしいんです。

それにしても、リストラされブラブラしている夫を持ちながら、白昼、痴漢を連れ込み情事するなんて、何と大胆。見ているこっちがハラハラもの。
その西日差すアパートのシーン、西野翔という美形だけどエロさに？の若妻をこれだけエロく撮るあたりは流石「押入れ」の監督。

本作の吉岡睦雄さんは、リストラの夫役。イメクラの痴漢プレイで本番を強要してイメクラ嬢に裸のまま連行される後姿が良いです。
イメクラ面接に来ていた妻と遭遇しちゃいます。

これまたタルイタカヨシの音楽が良いです。
河原のサックス、下手糞なオクラホマ・ミキサーも癒されます。

そして円盤と宇宙人・・・

ポレポレ東中野