【タイ山岳民族の村に暮らす】

チェンマイ南西200キロ。オムコイの地でカレン族の嫁と綴る“泣き笑い異文化体験記”

【僕らの夏休みい!】

2016年10月08日 | オムコイ便り

 ネジレンボー・ブリッジの冒険渡橋を終えて、対岸の棚田の畦道に入り込んだ。

「わあ、稲が近いなあ」と恵さん。

「僕らの夏休みい!」

 そう叫んだのは、美緒さんだ。





 みんな若いから、きっと田んぼに入り込むこと自体が初体験なのだろう。

 そう言えば朝、「今日は世界遺産に案内しますよ」と声をかけたとき、美緒さんと恵さん。「え、あるんですか!?」と真顔でリアクションしてくれたものだ。

   *

 その「勝手に世界遺産 第二弾」の作業小屋でひと休み。

「わあ、気持ちいい」

 恵さん、すぐさま割り竹の床に寝転がった。



 美緒さんと卓弥さんは、小屋の端っこに座って向こうに広がる棚田に見入っている。

 誠さんは立ち上がって、村では珍しい茅葺きの屋根の作りなどをしげしげと眺めている。



 小屋の隅に、使い古しの木造りのカウベルがぶら下がっていた。

 手に取ってみると、手作りならではの優しい響きだ。

 眺めているうちに、首のない手長人形のように見えてきた。

 股のあたりが、妙にセクシーである。


 
 もしかして、この小屋の主、憧れの誰かをモデルにしてこれを彫ったのかなあ。

 バカなことを思いつつ、ふと顔をあげれば、誰もがそれぞれの想いの中に入り込んでいるようだ。

「このまま寝てしまいたいなあ」

 誰かが、そんなことを呟いた。
    *

 しばらくして小屋を出ようとすると、「あ、痛い」

 美緒さん、蟻にお尻を咬まれたらしい。

「わあい、それも僕らの夏休みい!」

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2 コメント

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僕らの夏休みい! (p-tak)
2016-10-08 12:15:53
「ぼ、ぼ、ぼくらは少年探偵団、勇気.....」: 60年前の「ぼく&近所の悪ガキ」を思い出させられました。

*鍵「」のところに反応していただけるのは管理人さまだけか?????
さあて? (クンター)
2016-10-09 12:22:27
p-takさん

 若い私には何のことやら・・・(笑)

 

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