生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

2170 ・真の争点は「脱成長主義」の選択

2014-12-02 07:59:42 | 政治

お早うございます。
生き生き箕面通信2170(141202)をお届けします。

・真の争点は、「脱成長主義」の選択

 安倍晋三という首相は、「アベノミクスで日本経済を成長させる。この道しかない」と、繰り返しています。本当にそうでしょうか。

 衆院総選挙が本日12月2日に公示され、14日の投開票日までわずか2週間足らずの選挙戦を通じて、次の「日本の姿」を形勢する政治体制が選び出されます。決してアベノミクスに対する信認、不信認に矮小化されるものではないはずです。

 真の争点は、「グローバル化 vs 反グローバル化、成長追求主義 vs 脱成長主義、市場中心主義 vs 脱至上主義、効率第一 vs 安定性といった価値の選択である」というコラムが、朝日新聞の昨日の夕刊に載っていました。佐伯啓思・京大教授(社会経済学・社会思想史)の「解散・総選挙 真に問われるのは」というタイトルのコラムです。

 佐伯教授は、アベノミクスが十分な内需を生み出せない根本原因を、「日本の人口減少・高齢化社会の到来とグローバル化こそにあった」と指摘。人口の減少と高齢化は、市場を縮小させる。グローバル化は、新興国との競争圧力によって賃金を低下させ、これもまた需要を低下させる。「これでは、いくら異次元の量的緩和を行っても内需拡大にはつながりにくい。それどころか、余剰資金は金融市場で再びバブルを引き起こしかねないのである」と、アベノミクスの間違いを暴いています。

 では、どうすればいいのか。「あえてグローバル競争と成長主義から距離をおき、安定しt地域や国土を確保してゆく、という方向である」と、「その次の社会」を模索することを提唱しています。

 問題は、そうした方向を示す政党が、与野党通じて明確でないことです。しかし、その芽を見つけることはできます。生活の党の「国民の生活が第一」の方向です。国民生活を安定させようとすれば、否応なく「反アベノミクス、脱成長主義、反グローバル化」をたどらざるを得ません。

 これまでもこの箕面通信で触れてきました通り、世界最高水準の一人当たりGDPを実現している北欧の国々、ルクセンブルグやデンマーク、ノルウェー、スウェーデンなどは、必ずしも成長主義でダッシュしているわけではありません。

 浜矩子・同志社大教授も、「まだ成長主義?」と疑問を投げかけ、アベノミクスは「お年寄りにドーピングして、100㍍を9.9秒で走れ、と言うようなものです。副作用どころの話ではない」と、本日の朝日新聞(15面)で語っています。

 浜教授は「(現在貧困に陥っている)彼らがちゃんと暮らせるようにすること」とし、金持ち増税、企業の内部留保への課税などを提案しています。

 安倍という男が狂張する「この道しかない」のではなく、しあわせの黄色いハンカチがはためく「別の道」があるのです。それを選ぶのか、それが問われる選挙と言えるのではないでしょうか。

 


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3 コメント

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Unknown (とろ)
2014-12-02 13:15:15
脱成長主義ですが,
民主党の枝野さんが経産大臣の時言っていて,ぶったまげたこと覚えてますよ。ありえません。
あと何年も生きられませんって人なら,もう成長しなくてもいいんでしょうけど,今日生まれる子供もいるわけです。その子達には停滞した日本を残すと言うことでいいんですかね。それが先達としての見識ですか。ご立派です。
Unknown (みっちゃん)
2014-12-02 20:19:30
水野和夫著「資本主義の終焉と歴史の危機」を読んで、成長主義はもう無理ということがよくわかった。
今朝の文化放送のラジオ番組で 岩本沙弓さんがトリクルダウン理論はどうダメなのか説明していた。ピケティの著書によると、トリクルダウンは実際にはおきないと。岩本さんによると現在実際におきている現象は、大企業が儲けて、政権党に献金し、(大企業に有利な政策が誘導され、)大企業大資本家がますます富むという構造になっていると。社会の安定のために格差拡大を防ぐにはやはり税制で配分するしかないと。(朝食作りながら聴いていたのでちょっとうる憶えだが)
ちゃんと福祉とか教育に税金使ってもらいたい・・・。
反グローバル化はナショナリズムになるはづだが (神様)
2014-12-03 05:35:02
グローバリズムの反対はナショナリズムちゃうにょ?
サヨはナショナリズムを嫌うだよね馬鹿だから。

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