「今日一日」

昨日はすでに過去のもの、明日は誰も手にできぬ未知のもの。今日を生きるしか術はなし。今日一日をどう生きる。

「セーフ」

2014-07-25 15:27:49 | こころの旅
2014.7.25(金)

先日 検査した
肝炎と
大腸がんの
検査結果を
聞きに
かかりつけ医を
訪ねた。

まな板の上の鯉
とはいえ

些か
緊張は
ぬぐえない。

名前を
呼ばれた。

すぐに

こちらの
緊張とは
関係なく

無造作に

「B型 C型 肝炎とも
大腸がんも
問題は ありません」

と 告げられる。

不意打ちを 喰らったようで

喜びも
安心感も

湧いてこない。

家に 帰って
しげしげと
検査結果を
見直して 見る。

「いずれも
マイナス」と
記されて いる。

やっと

じわっと
喜びが

体を 包む。

自身に 向かって

「セーフ」と

両手を 広げて 見る。

kazu



安心感が

涼しい顔

2014-07-25 14:45:30 | こころの旅
2014.7.25(金)

「うだる」ような 暑さとは
こんな日を 言うのか。

玄関ドアを 開けた とたん
「むっ」とした 熱気が
体に 纏わりつく。

今朝 5時過ぎに
義母を 訪ねた。

辺りは
すでに 蝉しぐれが
「しゃ-しゃ-しゃ-」と
けたたましい。

ドアを 開け 
リビングに 入ると
何とも 言えない
生暖かい 空気が
充満している。

懸かっている はずの
冷房が かかっていない。

空調を見る限り
口は 開いている。

なぜ?

よく見ると
元栓を 抜いてある。

どうして あんなところに
手が届く!

「もう」と
怒りが こみ上げる。



その 業に
気が失せてしまう。

こんな 知恵が
あったのか。

これからが
夏本番というのに。

どうしたものか
思案に くれる。

「お義母さん 死んじゃうよ」
「わたし 知らんよ」

当の 本人は
涼しい顔である。

kazu




自分に優しく

2014-07-16 11:42:14 | こころの旅
2014.7.16(水)

そう言えば
市の 健康づくり課から
届いた 書類が
気になっていた。

封も開けずに
そのまま
書類棚に
仕舞っていた。

今日は 月一回の
定期受診日である。

恐る恐る
封を 切ってみた。

60歳を
迎えた方への
ご案内です

記されている。

肝炎検査
大腸検査の
無料券が 同封されている。

これまで
怖くて
がん検診なるものや
人間ドックなるものから
目を避けてきた。

もう60歳。
これまで 酷使してきた体。
遅きに資した感があるが
もう労わってあげることも
大切か。

そんな 思いが
ふと 過った。

受付で 無料券を渡し
必要な 手続きをした。

帰りに
大腸がん検査のための
キットを 渡された。

少し
自分に 優しく
なって見ようかと思う。

kazu

水を得た魚

2014-07-15 20:17:06 | こころの旅
2014.7.15(火)

娘が
休暇を利用して
義母をつれて
天空の郷へ 帰って行った。

郷を 離れて
1年。

なれない
街での 生活に
見る見る
年老いて

頭の中が
まとまりが
つかなくなってきた。

思えば
気ままに
自由に
過ごしていた。

起きたいときに起き
食べたい時に食べ
出かけたいときに
出かける。

まいにち
ひと山 越えて
畑に 行くのを
日課としていた。

時には
おにぎり 持参
と言うことも
あった。

唯一の
楽しみと
していた。

その生活が
一変した。

せめてもの
救いに なれば
と 思い
小さな畑を
用意した。

その畑に
今年も
夏野菜が 所狭しと
実った。

ただ
昨年と
違うことが
あるとすれば

熟れていない
トマトを
メロンを

大きくなっていない
なすを
きゅうりを

「できたよ」

当たり前のように
持ち帰って
来ることだ。

「ふうっ」と
ため息が 出るが
怒るわけには
いかない。

さきほど
娘から 連絡が
あった。

「おばあちゃん ルンルンよ」。

その はしゃぎようが
目に浮かぶようだ。

「水を得た 魚だね」

細君と 顔を 見合わせ
苦笑いだ。

引っ越してきたのが
良かったのか
悪かったのか。

こころが
痛む。

kazu

身の丈を知る

2014-07-07 18:28:38 | こころの旅
2014.7.7(月)

曇天の中
その 旅は
始まった。

修行の道場
土佐に 入ること
二度目

28番 大日寺
29番 国分寺
30番 善楽寺
31番 竹林寺
32番 禅師峰寺

の 五ケ寺を
詣った。

アクシデントは
禅師峰寺で 起こった。

奇岩で覆われた 山肌
そこに立つ 不動明王の 
勇ましさ。
思わず 息をのむ。

階段を あがると
うっそうとした
樹齢を 重ねた
大木が 迎える。

その 幽玄な 雰囲気に
修行僧の 耐え難い
苦行の 日々を 思う。

その
一つ一つを
脳裏だけでなく
写真に との 思いが・・・。

足元を
掬われた。

転んだ 勢いで
手にしていた カメラを
地面に ぶつけて 終った。

レンズが 曲がって
シャターが 押せない。

実は
この日のために
ほんの数日前
買い換えた ばかりである。

そばにいた 老婦人が

「若いのに」

と 一笑に 付す。

はずかしいやら
なさけないやら
もったいないやら。

一体 なにゆえ?
その お蔭は?
と 問うと


「身の丈を 知りなさい」



大師の 声。

ごもっとも
である。

あげているつもりが
つもりで 終わっている。 

kazu