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「正」の成り立ち

2015年11月02日 | ことば遊び
「正」は、 「一」と「止」が合わさった字形に見えるが、古代文字のとおり「□」と「止」を合体させている。
 「□」は耳口の「口」ではなく、神への祈りの祝詞をいれる器「サイ」でもなく、古代文字の「□」は城壁で囲われた都市を意味する。「止」は足なので、城(□)に向かって軍隊が進軍する意味の文字を「正」といった。
 その「正」がもっぱら「ただしい」の意味に使われだしたので、さらに「彳(ぎょうにんべん)」を加えて「征」(せい)という字を作った。
 「彳」は十字路の左半分を表す字形で道を行くことで、今では「征服」など、敵を倒す意味の字には「征」を使う。さらに「征」には征服した土地の民から「税金を取り立てる」という意味もある。

 また「政」という字も「止」の関連文字。「正」は進軍して敵を征服すること。
旁(つくり)の「攵(ぼく)」は元の形が「攴(ぼく)」。「攴」は「ト」と「又(また)」を合わせた字形。「ト」は木の枝のこと、「又」は手のことなので「攴」は手で木の枝を持って、相手をたたくこと。
 つまり「政」とは征服した土地の人たちを木の枝でたたいて、税金を取り立てることが第一の意味で、それをつかさどる役目の長官を「正」といった。今でも警察官や検察官の長を「警視正」「検事正」というのは、そのなごり。

 進軍する意味の「止」の関連文字がもう1つある。それが「武」。「武」は「戈(ほこ)」と「止」を合わせた字形。戈を持って進軍すること。


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4 コメント

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「正」の成り立ち (らいちゃん)
2015-11-02 06:08:05
「正」の成り立ちは随分と複雑ですね。
しかし、城(□)に向かって軍隊が進軍する意味の文字からと言うことが分かると、「正」の関連文字である「征」や「政」、「武」等は、何となく分かるような気がします。

>植物に、人間の血液型の反応が出るなんて、はじめて知りました。このことを応用すると、本物の血液型を増産できるかもわかりません。そうなると、手術などで不足しがちな血液補充に朗報です。
そうなるといいですね。
細胞は山中教授のご努力によって再生できるようになりました。
細胞のもととなる血液が再生できるようになれば、人類にとって画期的ですね。
そうすると人造人間ができるかも知れません。
少子化対策にもなりそうです。
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お早うございます (延岡の山歩人K)
2015-11-02 06:46:19
漢字の成り立ち
改めて 拝見するたびに 驚くことばかりです
正と言う字を正しく認識してませんでした
正に 目からウロコでした(^^)/ 。
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(らいちゃん)  へ (iina)
2015-11-02 08:40:35
ペギー葉山さんが歌いたくなかった「南国土佐を後にして」は、いまや国民的な歌といってもいいと思います。
なんど聴いても、飽きることのない名歌です。
  
戦がらみの漢字が、たくさんあるものです。その昔は、城(□)を攻めることが「正」しかったことになります。

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(延岡の山歩人K) さん へ (iina)
2015-11-02 09:06:48
韓国岳から望んだ新燃岳の先に高千穂のラストの写真は、先日の「空から日本を見てみよう」で飛んだ逆から見たもので絶景です。
反対方面は、韓国岳の頂から火口淵越しに、 六観音御池と白紫池が見え、360度の眺望を実感できました。
名札があると見間違えずにケッコウでした。 お手数でした。 

     高千穂を 神の目線で 飛びまわる / iina川柳

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