まるくんの旅は青空 ~徒然なる幸福手帳~

いまは遺産OCNカフェとgooブログの合作です。

タワーズレストラン クーカーニョ COUCAGNO セルリアンタワー東急ホテル 天空のプロヴァンス料理 沖縄から愛をこめて 東京で長女の誕生祝

2018年08月05日 08時24分30秒 | Weblog
 ディアー台風18号さま
「このまま沖縄に移住しようかしら?」と思わせるくらい旅程が撃沈である。那覇―高松間は一日一便しかない。進路を東京へ向かうことに決断した。
そもそも、本来2ケ月前計画していた旅行の予定は長女に会いに『家族みんなで東京行き』だった。今、家族はトンマ親父抜きで『東京女子会』を楽しんでいる。
バチ当りな親父さんはいつも以上にしおらしく家族と東京で再会するつもりでいた・・・・・・・・・・・・。
大笑いである。那覇空港で、機内で、羽田空港で、宿泊先のホテルで、いったい何人に喋ったかわからないくらい、私の人生でもベスト10に入るくらいのギャフン持ちネタとなった(笑)。
人生はまこと不確実だ―――――。


●ピポパーーーーーーーーーーーーーーーー
「いま、東京着いたけん。渋谷に泊まるけん。ほんでなぁ、渋谷着いたとたん携帯なぜか使えんようなったけん。明日10時!!初台駅新宿方面ホーム!!で待ち合わせなっ」
「はいはい・・・・・・・・初台・・・・・・・・10時ね。じゃあね・・・・・」
雨が降りしきるなか、セルリアンタワーを抜け出して公衆電話ボックスを捜し歩いた。
たしか、ハチ公前広場にあったなと記憶があったがやっぱりあった。
そもそも、ホテルからかければいいのに、そう発想が湧かないところが私らしい、アホです。
ついさきほどまで35階のラウンジバーで【天使のような美女】と楽しく(無理やり)歓談してたのに、天使が微笑むとすぐに悪魔が囁く、この私の鉄板お約束コースなんとかしてくれ―――――。

●翌朝、台風一過で快晴。
新宿副都心、スカイツリー、東京タワー一望で、おまけに富士山まで見られてセルリアンタワーはこれまでで最高ラブリン眺望ホテルとなった。
【天使もこれまででナンバーワン】だし、もう次から東京はここにしか泊まらんぞっ。
 荷物をフロントに預ける。
昨晩、今日のランチを【天使を通して】午後1時に予約してもらっている。
9時20分にホテルをでて、渋谷、新宿、初台。
迷うことなく、我ながらスムーズに初台駅に着いた、ただいま9時50分、完璧じゃん。
一旦改札をでて再び新宿方面の切符を買い新宿方面ホーム。
ほどなくして電車はきた。でも日曜日午前の初台駅、乗降客はほとんどいない。
どうせ大量の荷物を持って行っているハニーめに違いない。
『アザラシみたいによたよた歩く影法師』を見かけたらまず間違いなく彼女だ・・・・・・・。
うん?いないな、またしても、遅刻か。
7分後に次の電車、まだいない、おいおい、ワシ、デートならすでに帰ってるよ。
そのまた6分後・・・・・・・・・・・・だ~~れも降りてきぃへん。
もうかれこれ30分待ってるんですけど。
次もおらん、の、か~~~~~~~~~~~いっ###。
あの、そろそろ玄海灘(限界なのですが)・・・・・・・・・・・・・。
あっそう。次の電車も当然いませんねっ###
イライラがメラメラに変化する瞬間。
といっても今回は場違いな東京、とっとと帰るといってもまだ飛行機まで7時間以上もあるし。家まで800キロあるし。
仕方ない。初台駅をでて、また公衆電話ボックス探しの旅や。
改札の駅員に初台発のキップで40分以上ホームにいたとは俄かに信じてもらえず、かなりすったもんだで、気分サゲサゲ・マックスポイントだ。
地上に出、甲州街道の交差点で交通整理していたおまわりさんに丁寧に場所を尋ね、オペラシティ前を通りバス停横・・・・・あったあった。
ピポパーーーーーーーーーーーーーーーー
「もしも~~~~~~~~~~~~~しっ」
「ええかげんにせえっよぉぉぉお干すztまえ伊あ%%#$☆#######」
「あ~~着いた着いた♪今、初台駅におるんやけど♪」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
11時じゃけど?

●「あと2時間しかないけど?どうすんぞ?」
「竹下通りを歩いてみたい♪高校の時、赤羽に行ってしもて30分しかおれんかったんよ」
どうやったら原宿行くのに赤羽に着けるのか、そっちのほうがよっぽど辣腕凄腕だけど、これ以上彼女とは深く関わりたくないのでスルーした。
で、神宮前駅のロッカーに荷物預けて(案の定、みのりんと合わせてバッグ4つというアラブの王様ご一行並みだ、っていうか動く難民キャンプか。たった2泊の東京旅行で)これまたお約束、竹下通り手前で早くもはぐれたまま、またワシヒトリ公衆電話探しの旅だ。
この間、ワシ、歩きたくとも見たいとも思わない竹下通り3往復汗だくなんですけど。
女装した2mもあろうかというオッチャン二人組みと10回以上も肌すれ違って気分サゲサゲ↓ゲス以上なんですけど。
先ほどの神宮前駅ロッカー横にようやく見つけた公衆電話(ネタ変えれば、この旅は公衆電話探し災難旅ともいえるなっ#)。
ピポパーーーーーーーーーーーーーーーー
「トウチャン、いま竹下通りの入り口吉野家の前におんじゃけど」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

●気を何べんでも何べんでも何べんでもとりなおして副都心線で渋谷へ。
なんか、「ただいま~~」って言いたい気分のセルリアンタワー、ただいまっ♪
本日のランチは朝食をいただいた「ベルビスト」の真向かいにあるプロヴァンスフレンチ「クーカーニョ」(桃源郷の意)。
【35階ラウンジ天使】の後輩だという可愛らしいレセプショニストと記念撮影して、すでに富士山は雲に隠れていて、「みのりんに見せたかった富士山見えたらすぐ教えてね」とお願いして。みのりん、ラブ(^^♪
 さぁ奥さん、長女わんわんとみのりんのために、気を取り直して本日のワインはこちら。
プイイ・フュイッセ「ル・クロ」生産者 ドメーヌJ.A.フェレ(Domaine J.A.Ferret)2014年!
ブルゴーニュ地方南部のプイイ・フュイッセに本拠を置くドメーヌJ.A.フェレのワインです。2008年からはルイ・ジャドが所有。このワインのブドウ畑はドメーヌのモノポール。ドメーヌ・フィレの建物とフュイッセにある、古い教会の間にある0.7haの畑。樹齢は50%が約20年、残りは約40年。アプリコットを思わせるフルーティなアロマが広がり、力強さと洗練さを合わせ持ったワインです。どうです!奥さんっ。
・・・・・・・・・・・・っていうか、おいっ!都会に旅行するときくらい化粧してくれるかいっ##その歳でもスッピンのままいるってことは、世のすべての女性に喧嘩売るようなもんです奥さん(ポッ。。。)
このところプイイ・フュイッセに凝っています。2015年銀座ロオジエ以来フレンチの白はこれで通しています。偉大なモンラッシェやムルソーほかブルゴーニュの白も大好きなアルザス、ピノ・グリもコート・デュローヌ、コンドリューももう飽きた感があるのでね。
さ、女子会にプラスショボクレタおとっつぁん、紆余曲折ありましたが(爆)2ケ月前の計画通り!!!お姉ちゃんの誕生日会の幕開けです。
「では(^^♪みのりん班長、お願いします」
「みんな姿勢はいいですか?手を合わせましょう。いただきます」――――――

====================================☆
◆ 旅後談 ◆
そもそも帰りは、せっかくだし一緒に新幹線と考えていたら、「あっ!そういえば高松空港に車置いたままだ!!」と気づき渋々(しめしめ♪)飛行機にした。高松便は本来の76P機材ではなく、773型に変更され、CAも9人だ、ラッキー♪
16時発の新幹線のハニー&みのりん組と17時30分羽田発の私はちょうど21時頃わが町着。迎えに駅に行ったらなんと、「予讃線が台風で断線し、一部バス送迎」大幅に遅れるらしい。家から電話かけたら「もう寝よってええよ」だと。
ちゃんと台風のこと思慮深く考えて旅行計画立てなくちゃね・・・・・・・・・テヘ♪
人生は不確実なのだからして――――――。



onohoue オノウエ 谷町 大阪城周辺 2017GW

2018年06月26日 06時53分56秒 | Weblog


風薫る、風光る――――

5月のはじめ
5月はじめはGWというご褒美もさることながら
一年のうち、もっとも生命の息吹を感じる季節
空青く 雲白く 緑麗しく 街踊り ひと謡う 私萌える?

こんなにお出かけ日和な条件がそろったとき(時候)はなく
我が家も世間なみに家族でおでかけが定番となっている
家族でのはじめての旅先はマリアナ諸島のロタ
妻のおなかのなかには長女がいたから これも3人旅行かな?
お腹のなかの彼女を私たちふたりは「きらり」と呼んでいた
その長女とはじめて行った先が大洲の川下りと躑躅山
翠が眩しい季節と新たな生命にすごい幸せを感じたものだった
次の年からは欲張って年一度の一泊旅行、松山だった
その次の年は生まれたばかりの二女も乳母車でお供
湯原温泉に一泊し、蒜山高原の遊園地、玉野の遊園地おもちゃ王国
次の年は姫路サファリランドや川西の公共宿、復路は淡路島
その後、讃岐のニュージーランド村なんかお茶を濁したり
日帰り旅行も何度かあったが、長男誕生を前に福山の遊園地、安浦泊
そして長男誕生後は、高知県梼原、別府やサファリランド
鳥取砂丘とこども公園、淡路島おのころランドなどなど
今の流行り言葉で言うと「こどもファースト」な旅だった
経済的余裕がでてきた年頃になると夏休み旅行や忘年会旅行も加わり
我が家のイベントを楽しみに仕事しているような一年のサイクル
三女誕生後は、私たちも年をとり こどもファーストはしだいに薄れ
大人優先のこどもムリコヤリコ随行の旅先=目的地となった。
三女は神戸、大阪2年連続、東京と 合間に遊園地を織り交ぜながらも
少しくたびれる旅だったに違いないし実際その後寝込んでしまった
ここ最近こどもの成長につれ、卒業・入学というイベント旅行に
押され美味になって 五月晴れの旅は随分遠ざかっていたように思う
でかけることが億劫でくたびれる年頃にいよいよなってきたのも加味
でも、緑豊かな日本の山海川野を巡るのはハイテンションなことだ
よきかなよきかなGWニッポン発見旅行、大抵車での移動だったけど
渋滞に見舞れることもあんまり記憶になかったしな 不人気地か?
こんなに備忘録盛りだくさん暗記力ないけど記憶力抜群な前置きで
そんなハイテンションGW旅行に あらたなメモリアル2017開幕
三女とうさぴょんも伴い いざ大阪春の陣 大阪城天守閣を攻落とせ



 ここから急転直下超超超ローテンション↓↓↓最悪ユーウツ
今年は日帰りで大阪城 いっぺんも天主閣登ったことないし
しかも大阪城すらも近寄ったことないけどきっかけをくれたんだ
大阪城すぐ近くに移転新規開店したご存じ糸屋町レストランオノウエ
気掛かりは今回、アルコール付の日帰りのため 電車でゴーなこと
電車でゴーなこと 電車でゴーなこと 電車でゴーなこと 
電車でゴーなこと「鬼門ハニー帯同旅行暗雲立ち込める」なのである
車だと少々遅れようがなんとか取り戻すことはできるけど
早朝発つ電車なのに案の定 「絶対6時15分出発、途中コンビニで
あんたらの朝飯買うけん」指令もアッケなく洗濯始め反故にされる。
私だけ降りて「駅で待っとけ」と休日早朝レジ袋手に激走する私
おまけにまたしても彼女 日帰り旅行で大きなバッグふたつ持参も謎だ
彼女と電車旅行といえば 2014年京都旅行伏見稲荷怨念が蘇る
新幹線で特急切符を紛失 伏見稲荷の駅に預けた手押しかばんを忘れる
おまけにロッカーの鍵をなくす その大事なかばんを昼食時また忘れる 
とどのつまりは帰りの電車でも忘れたまま平然と駅から降りてしまう
「わたしのかばんは?」平然と問う その日耳にした最後の彼女の声
去年の10月、ユニッソンデクールへ行った二人電車旅行もそうだ
新幹線で「ケンサキイカ」がはいったビニール袋忘れたと大騒ぎ
なんでこうなるんか謎のままの長い長いコンインセイカツだが 
「もっと大切なもの失わんようにせーよ?」私的ツッコミは目がマジだ
三女にコラショをおしつけながら自分は揚々タマゴッチにプヨプヨと
余念がないご様子 その調子だとまた大ポカやらかしますわよ
案の定、新大阪駅で「トーチャン!!在来線の落とし物係どこぉ~?」
そらみたことか!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
しかも、ここ新大阪駅でっせ!在来線はとーのムカシ岡山駅でっせ
なんで今気づくねん?なんでまた忘れるねん?ねん?ねん?ねん?ねん?
?ねん?ねん?ねん?ねん?ねん?ねん?ねん?
?ねん?ねん?ねん?ねん?ねん?ねん?ねん?
?ねん?ねん?ねん?ねん?ねん?ねん?ねん?ねんころりん###
「こんどはなんぞぉぉぉ#################」
「帽子と、あと・・・大切なもんよ・・・・・・・・・・」
「いつも言いよるのに同じこと繰り返してなにエラそげにいよんぞぉぉ
ぉぉぉ#####################」
ええ、もうブチ切れましたとも 怒声が環状線ホームに響き渡る
関西人は声が大きいと研修期間中長女が笑っていたけどワテモデッセ
新大阪駅から大阪駅 大阪駅から東梅田駅 東梅田駅から谷町4丁目駅
谷町4丁目駅から大阪城大手門 大手門から天主閣切符売り場
天主閣切符売り場から天主閣 天守閣から大手門 大手門から谷町筋
谷町筋から糸屋町本日のメインイベントレストランオノウエ
そこにいたるまで彼女とは一言も口きかぬ 迷子になって携帯鳴っても
ワン切り ならぬワンでとってワンで切ってまうワン#
でも、美味しいご馳走にすぐ顔色が変わってしまうのが私の意気地なし
すっかり事のおこりも忘却のかなた 楽しいひとときを過ごしませう
「スペシャルな一皿は前の店の常連さん達お気に入りで出してたの」
「うひゃ~~キャビアが富士山みたいやん。ん?ワシこれ知らんで?」
白アスパラ、グリーンピース、蛍烏賊スープ、鯖、スナップエンドウ
そら豆、兎、4月の名残と5月のはじめの食材は最も大好きな季節
でも しっくりもこないひととき さみしい空間の寂寥感つきまとう
あの美しく愛くるしい愛しのソムリエールはもうここにはいない
しかもあらたに大ファンとなった超カワイイパティシエの姿もない
ユニッソンデクール最期の午餐以来の美人なモデル兼コミ・デ・ランに
「ナナ坊はぁぁ‘@@?」と甘く尋ねると「寿退社です」と一言
「この前、あと1週間で結婚するいいよったでぇ~」と三女に
つっこまれるなさけないトッツァン あいかわらずお喋り好きですが
ひとのはなしをアンマシキイテナイが また「アダ」になる
あらたな美人も加わってたけど 彼女たち全員 華やかさがない 
いやむしろ暗い 茶系のテーブルクロスがその陰惨さ さらに目立つ
シェフに別れ際嫌味 「相変わらずスタッフコロコロ変わるよね~」
「おんなじだとつまんないでしょ?でも僕はずっといるから」
「たしかにそうだけど(笑)あんたが変われ(笑)」
「あのバリィさんてフナッシーのパクリちゃいます?」
「アホなことを(笑)こっちのほうが古い。持ってないのシェフだけよ」
「・・・・・ボクもバリィさん欲しいなぁ~~」 か細く嘘っぽい(笑)
老体にワイン2本はもうキツイことを おもいっきり知らされた
いつものようにからだが濡れネズミか絞ったボロ雑巾のような身で帰路
「そういえば大切なもんって、なんだったんぞ?」
「もうえんよ!!」 なんですの でましたいつものスーパー逆切れ
 次の日の晩 台所 電話でJRらしきひととの話し声が聞こえてきた
「えっ?ありました?はいはいそうです。どこにありました・・・・・・・・・・・あ、そうですかぁ。洗面所ではずして置いたままだと思ってたんですけど、そんなにめずらしい型のはほかではないので、ころげていったんだと思います。はい、はい、間違いないです。よかった~~~。良かった~~~~・・・・・・・・・・・・で?どのようにしたらいいでしょうか?はい・・・・・・はい、はい。ああ、よかったぁ~~」
とまぁ、すごくめずらしく 感情込めた喜びの声をあげていた。


 翌日、これまた我が家定例のGWの夏ミカンちぎりを終えて
彼女たちは自身の「実家に配りに」を口実に留守で 私一人ポツネン。
昼寝にはいろうとしたら玄関のチャイム 郵便配達が「御届け物です」
妻あての着払い物品で770円 財布から渋々取り出し局員に渡す
毎日のようにネット商品が届き 家族全員うんざりしているのにまたか
受け取った瞬間 玄関先に放り投げようとしたところ伝票に目がいく――






差出人【 JR四国 岡山駅落とし物紛失物預かり室 】

 

品物 【ティファニー 結婚指輪】










レストラン オノウエ ONOHOUE 大阪市中央区糸屋町 シャンボール ミュジニー レ クラ 2011 ジスレーヌ バルト さようなら愛しのソムリエールまたいつか会う日まで 

2017年09月23日 06時55分50秒 | Weblog
大阪で雨になった―――。
 仙洞御所の見学を終え、阪急四条烏丸駅から梅田へ向かう。
四条烏丸駅の切符売り場前で背後から大きな声で名前を呼ばれ、振り返ると郷土の同級生夫婦が驚きの顔をみせて佇んでいた。
アタシはさして驚きはしなかった。旅先の京都で故郷のひとと会うのは1度や2度ではなかったから。
軽く言葉を交わしてお別れしたはずなのに、ホームでまた会った。彼女らも大阪へでるのだという。
行き先とは逆になるが、一駅向こう始発駅の河原町へ向かうつもりだったが、滑り込んできた準急がすごくすいていたので乗った。ようは座りたかったのだ。茨木駅で特急に乗り換えたが、これもすいていて座ることができた。高槻あたりから車窓は水滴がおびただしく明らかに雨模様になっていた。
梅田へ先に来ていた娘ふたりと待ち合わせだ。
阪急百貨店の1階にいるふたりを拾い、相変わらずアタシにとっては鬼門の巨大な迷路のような梅田駅ターミナルをひたすら歩き、谷町筋線で天満橋駅まで。
地上に出ると雨はなんとか小雨になっていた。
わんわんとみのりんとたちとの間がどんどん開いていったが先を急ぐ。
ちょうど予約時の1時ぎりぎり間に合って店の前に着いた。
「ONOHUE」の看板に雨の雫が無数に光る。
まだ2度目なのに、とてもなつかしい感がする。
中之島バラ園を眺めながらライオン橋を渡り、あるいは淀屋橋から中之島をぶらぶらしながら向かった前店舗とはシチュエーションの点で大いに物足らないが、この店があるビルの地下へ向かう雰囲気が好きだ。
地下の店にありながら前面が2階分吹き抜けの空洞になっており、天然芝が敷き詰められ、木々草花の鉢が無造作に並ぶヨーロッパの庭園風になっている。前日宿泊した俵屋旅館の桂の間が天空の楽園ならここは地下の楽園だ。
階段を降り、店頭で立ち止まる。大きな2枚戸ははじめてのひとはきっと気づかないであろう自動扉で、開閉してしばらくしてフロアスタッフが現れた。意外なことに本日の主役ソムリエールではなく、二番手のソムリエールでもなく、立ち姿の美しさと清楚さからあらたななファンとなった可愛らしいパティシエール兼コミ・デ・ランでもなく、男性スタッフだったので拍子抜けした。
その昔アテネで買ったスウェードのコートとマフラーを預ける。みのりんもうさぴょんを預けようとしたが「席まで持っていけ」と促した。
前回は一番奥の窓際だったが今回は一番手前の窓際に案内された。
奥にはグループが二組。男性ひとりを含む4人組と、年頃は過ぎた女子会人組が休日の午餐を楽しんでいた。
このフレンチレストランはオープンして2ケ月弱になるが、オーナーシェフとなった阪本氏、ネットはおろかあらゆるメディアに露出するつもりがなく、今のところ前店ユニッソン・デ・クールの常連客たちが顔をだす状況らしい。
フランスのシャトーに招かれたような雰囲気の広々とした店内にあって、わずか7席しかないフレンチ・ワンダーランドの幕開けだ。
アタシたちのテーブルは4席あったので、みのりんはうさぴょんを窓際に座らせ、ご丁寧に自分のジャンパーでくるんであげていた。
「ここに住んどるみたい」と長女わんわんが笑う。
今日は三女のお誕生日と、長女の就職祝いを兼ねた祝いの席だ。
「またお誕生日ぃ?」みのりんに突っ込まれはしたけど(笑)。
でも、京都見学の計画を切り上げてまでここに訪れたのは、もっと特別な意味があった。
今日はあるひとに大切な告白をする日なのだ。
それなのに、いつものようにスターターの白ワインの瓶を数本持ってきてくれたあとは一向にアタシたちのテーブルに来やしない。
ワインリストを持ってきたのは2番手ソムリエールで、オーダーも開栓も彼女ではなかった。
彼女は奥の6人組にかかりきりの様子だった。
かわりにプレートを運んでくれるパティシエール兼コミ・デ・ランとお喋りを楽しんだ。
パティシェールの立ち姿は本当に美しい。立ち姿が美しいのはおもに頭のてっぺんからつま先までの縦のラインが重要なのだが、彼女はもって生まれた肩、鎖骨、腰まわりといった横のラインが美しいからなおいっそうそう映るのだ。
「リッツカールトンやインターコンチネタルのレセプションでもそんなに美しい立ち姿のひとはいないよ」と、思ったとおりのことを彼女に伝えた。
大量に持参したバリィさんもスタッフにそれぞれ渡し、あとは彼女が来るのを待つばかりなのになかなかテーブルにきてくれない。
少量小皿の数々の食事を終えてメインディッシュにさしかかる一歩手前でようやくワインをサーブしに姿をみせてくれた。
もうあまりチャンスはないと思い慌てて足元の旅行鞄を開けて一本のワインを取り出した。そしてすぐさま無造作に彼女に渡した。
彼女はキョトンとしていたが、ラップにリボンがかけられ、メッセージカードが添えてあったのでそれを一瞥し、ようやくことに気づいたようだった。
「○○さんの好みかどうかは知らないけど、○○さんをイメージして一生懸命選んでみました。でも、答えはすぐみつかったんだけどね(笑)。ヴォルネイ・カイユレかシャンボール・ミュジニィ。繊細で女性らしいっていう。でも、僕は赤ワインだとコート・ドゥ・ニュイしか詳しくないからこっちのアペラシオンにしました。ミュジニィやレ・ザムルーズ、レ・シャルムだとありきたりなので、ここは敢えて北斜面のほうを。レ・クラはたしか標高350m一番高いところかな?ボンヌ・マールに近く、モレ・サン・ドゥニのニュアンスがあるからシャンボール・ミュジニィのなかでもやや男性的。そんなイメージで(笑)」
彼女は幾分頬を染め、礼のかぎりの言葉をつづけた。
「私をイメージして選んでくださっただなんてとてもとても嬉しいです。こんなのははじめてなので本当にありがとうございます。ラ・クラ!なかなかお目にかかれないシャンボール・ミュジニィで・・・・・・。もう何年も大事にしまって、とっておきのときにいただきたいと思います」
「なんて馬鹿なことを(笑)これは今日にでも家飲みで大切なひととサクッとやっちゃってください。そういうワインです」
「とんもないっ。大事に大切にいただきたいです」
あとは淡々と食事をいただく時間が過ぎていった。
今日は皿の数を合わさなければならず、みのりんがいるのではじめてデジュネのコースをいただいたが、それでも思わぬときが過ぎ、予約済の新幹線出発30分前になってしまい、男性スタッフにタクシーを依頼する。
時間がないなか、「今日は寒いから」とホールでスタッフとお別れし、いつものように総出で記念撮影し、店をでた。
わんわんたちは先にタクシーに乗り込み、ソムリエールだけ戸外に見送りにでてきた。
必ず再会できることを伝え、手を振り階段を昇る。
そうだ、今日一番肝心なことを伝え忘れるところだった・・・・・・・・・・・・。
「僕、ひとつだけ嘘をついたことがあるんです」歩を止め、振り返って彼女を見つめる。
「はい?」声が大きすぎたので階段を降りながらつづける。
「前のお店でね、ある従業員の態度や姿勢がゆるせなくってね。っていうと誰のことかすぐわかると思うけど(苦笑)」
「□□ですね・・・・・」
「うん(笑)。でも叱り付けたりしちゃ彼女の場合ふて腐れて逆効果だと思って。で、褒めて伸ばそうと思って、別の従業員を通じてだけど『ファンです』って言ったことがあるんです。そしたら、彼女だんだん、僕以外のお客さんにも笑顔がつくれるようになって」
「ええ(微笑)」
少し間をあけて伝える。
「でも、本当はずっとずっと○○さんのファンだったのにね」
「・・・・・・・・(微笑)」
正確かどうかはともかく、想いをやっと伝えることができた。
美しく優しいソムリーエル、足掛け6年お世話になったが、今月一杯で店を去る。
ありがとう、そしてまた、必ず、いつか、どこかで――――。
タクシーに乗ると同時に、また雨になった。
心は晴れやかなはずなのに、涙と同化したみたいだった。
そして、この熱く込み上げてくる真贋の涙は、もうすぐ訪れる長女との別離だと、ようやく悟った――――。
 

オノウエ onohoue 大阪市 フレンチレストラン 坂本充治氏の新展開

2017年05月28日 07時04分31秒 | Weblog

12月12日、のぞみ111号、11号車E11番座席にてすわ旅へ
なんと語呂合わせがよいことか。
宝くじが当たる前触れのようなドキドキ・プリキュア♪な高揚感。
♪キラめいてエブリデイッ ドキドキ! プリキュア―――
でも・・・・・・・・・・・・それはきっと大いなる勘違いに違いない。 
一路京都へ―――。
京都着8時20分、すぐに京都駅から京都線に乗り換え4駅目の長岡京。
長岡京西出口から阪急バス20.22系統で旭ケ丘ホーム前。
徒歩5分もかからず本日一番目にめざす光明寺である。
地元ではモミジの寺として有名で、最近では全国的にも知られるようになってきた。
秋は、広大な境内を数百本のモミジが紅に染め、参道の石畳もモミジで埋め尽くされる。ゆるやかな坂道のもみじ参道は、ドラマチックで華やかな紅色のトンネルになる。
もちろん、12月も第2週目となれば散紅葉も紅葉も中途半端ではあったがそこそこ楽しめた。
何より、人影がないもみじ参道は格別だ。アタシだけの世界だ。
あらかじめバス亭で調べておいた9時49分発に乗り、東台経由で長岡天神駅前。
阪急線で梅田まで。準急で茨木市駅まで行き、特急に乗り換え、淀川を渡る前に地上に出た赤茶紫色の電車は穏やかな冬空の下の大阪の街へ滑り込む。
街はクリスマス前のソワソワした活気があった。
アタシにはいつも無縁の世界のように思える。
阪急梅田駅から三番街、ホワイティうめだを少しだけうろつきクリスマスのおこぼれをもらい、観覧車のヘップ・ファイヴビルに向かうが11時開店でまだ閉まったまま。
再び地下にもぐりいつも迷いに迷うアタシ的日本一の難関鬼門梅田駅大阪駅ターミナルを東梅田駅をめざす。谷町筋線に乗りたいのに、路線ではなく、東梅田駅→とか西梅田駅←とかの表示に変わり迷うではないか、でもなんとかスムーズに東梅田駅=谷町筋線に乗れた。
谷町4丁目駅で周辺地図を慎重に見て4番出口。大阪城がすぐ近くとわかりちょっと寄り道をしてみた。
♪あたらしい服を着て はじめての道歩く
トキメク景色に おハロー! ハローハロ―――
途中、府庁舎もあるようだ。本町通の角、ニュースの北朝鮮でみかけるようなシンプルにして奇抜で異様な威圧的なビルは大阪府警本部庁舎。
上町筋沿いの街路樹や堀側の立ち木が邪魔をして太閤さんの大阪城天守閣が一向に見えてこない。府庁舎前からだけは天守閣が垣間見えた、ああ、現代でも「お上という幻想」があるのかとうんざりさせられる。
因みに被災から復興した大阪城は実は徳川幕府時代のもので本物の大阪城は地下7mに眠っているという大阪人が聞いたら卒倒しそうな事実をブラタモリで知る。
大阪城の堀と別れを告げ、再び谷町筋に戻ってきたのはいいが、なんと天満橋駅がそこにあった。一駅分余計に歩いてしまった、慌てて谷町筋を北へ戻る。
めざす三菱UFJ銀行の看板がある角を曲がり、エステムプラザ大手前エヴァース、大きなマンションの地下手前は広い空洞になっており、1階のエントランスに胡蝶蘭など花々がわんさか並ぶ。
♪曲がり角 花の色 今日のラッキーカラー ―――
この花たちが消えたとき、通りすがりのひとはこの場所を見向きもしないであろう。
銅製の看板が階段前にひっそり立つのみ。
ここがめざす本日のメインイベント「onohoue」レストラン・オノウエである。
彼彼女たちとお会いしたのが1ケ月ほど前。
最愛のレストラン「ユニッソン・デ・クール」が、ここ糸屋町というビジネス街とも繁華街とも縁遠い界隈でひっそり12月1日リニューアル・オープンを果した。
コンクリートの長い階段を、クリスマスの月という浮ついた気分をもって、ゆっくりかみ締めるように降りる。
降り立つと、そこは真上からも確認できたとおり、人工芝が敷き詰められ、樅の木の植木鉢や花壇が並び、西欧風の庭園のようだ。
天井までありそうな大きな木の2枚戸は意外にも自動扉だった。
扉がスーッと開くと同時にいつもの見慣れたはちきれんばかりの美しい笑顔と見慣れぬ可憐な笑顔にでくわした。
♪世界を変える ハッピーラブ!―――
店内はブラウン系の色合いで統一され、シックでアンティークな調度品が簡素に配置され、フランスの片田舎、たとえばアルルのおばあちゃん家に夏のバカンス中食事に招かれました――そんなイメージを受けた。
いつものように咄嗟にカメラを構え、満面の笑みにピントを合わせ、いつものようにアタシ流の優雅な午餐の開演だ。
アルルおばあちゃんのとびっきりのご馳走と目がクラクラしそうな健康的な美貌光線がここではまっている。
そして、今日あらたにお二人の素敵すぎる女性陣、接客業が天性のようなとびっきりの笑顔の持ち主と、アルルおばあちゃんのお孫さんのようなつつましやかで清楚な笑顔に出会う。
♪ツイてるあたしに ぜんぶおまかせ!-――
今日の食事おもに食材(雷鳥・トリュフ・鯖・ノドグロなど)をリクエストしたときから今日空けるワインはなんとなく事前に選んでいた。
庭に面した一番奥のいかした席に案内され、ほどなくリストをもらいお目当てのページを開けると希望とドンピシャなワインがリストされていた。
Vosne Romanee 1er Cru Aux Brulees 2011 (Michel Gros)ヴォーヌ・ロマネ・オーブリュレ2011年 ドメーヌ・ミッシェル・グロ。
ヴォーヌ・ロマネの名門ドメーヌ“ジャン・グロ”の後を継いだのが息子のミシェル・グロ。ワインのスタイルは、やや武骨ながら非常にエレガントな味わいを持っている。安定した品質で、ブルゴーニュワインの一つの指標になる堅実なワインを造っている。
赤系果実を主体に、花束、森の木の香り、スパイス、ややスモーキーなニュアンスも感じられ、複雑で気品のある香り。 果実味は程よい厚みでイキイキとしており、純粋なタンニンは熟していながらもやや硬く、綺麗な酸がしなやかさを与えている。 どちらかと言うと古典的な造りであり、豊富な味わい要素のバランスが取れ飲み頃となるには、少なくとも3年から4年ほどは時間が必要。
彼女たちの美しい瞳に乾杯だ。
アタシには心を解き放つ「とき」と「ところ」がある。
一口飲んですぐわかる。素晴らしい仕上がり。そして飲み頃。
そして、これから約1時間、刻々と変化した顔をみせてくれることも予感させられる。
刻々と変わるもの―――。
それは、ひとも、ひとの営みも同じこと。
今日、あらたな出会いの喜びと思わぬ別れの告知があった。
別れは唐突で無防備で残念至極ではあるが、愛おしい彼女の門出を祝福しようと努めることに一生懸命気持ちを切り替えた。
♪トモダチだったら 困ってる時は 力になりたい それが普通でしょ?―――
意外や意外、鯖という食材でブーケの香りを解き放ったワインは最後のメインディツシュ、雷鳥をいただくときには鉄のようなニュアンスに変化していた。
ああ、、、♪世界はまるでメリーゴーランド!――――

さようならユニッソンデクール  Unisson des Coeurs  ありがとう阪本充治シェフ 人生で最も幸せな食事  

2017年05月20日 19時19分04秒 | Weblog


【さようならユニッソン・デ・クール 大阪市北区西天満 】
本日のBGM the end of the world (世界の終わり) by pet shop boys
―なんと、この曲が収録されているアルバムタイトルが「薔薇の旋律」―
―そして、本日のワインは2011年に預けていた「2001年シャトー・ラフィット・ロートシルト」。15年の時を経て、最高の飲み頃で、バラの香りがたつこと間違いなし―
バラというキーワードではじまる1993年10月の時を経て2016年10月30日の日記
 

「おい、6時30分ぞ、家出るのがでないんぞ、電車が!ぞ」
昨夜の夕食時も明け方も繰り返し言いきかせていたのに、これまで何度も繰り返してきたビデオの再生を観ているようだ。
「えぇぇえぇえ????!?」
「あんたは壊れたビデオテープじゃのっ###あ??あ、じゃのっ#何度同じこと繰り返したら気がすむんぞっ、今度はなんぞぉぉぉぉ?!」
「あれ?ん?あれ?あれ?あれ?」
「じゃけん、なんぞ言いよんのにっ#」
「私の化粧道具知らん?」
「知るかっ、そんなもん、あんたが持っとんかどうかも知らんわっ。したこともないくせにっ###」
「あるはずのところにないんよ」
「のうてもええやいっ。化粧やか全然せんくせにっ。もうええけん行くぞ。あと10分しかないんじゃけどっ###」
「はいはい・・・・・・・・・・あっ、車の鍵忘れとった」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
6時30分の電車に乗るのに自宅を出るのが6時22分、―オンナハジュンビガナニカトヒツヨウナノヨ―なんて方便、彼女には該当しないし、アタシには通用しない。
―ナニカヲナサネバナラヌトキニカギッテ、ホカノコトヲハジメテシマウノヨネ―星人なんだから。
いつものことながらなんとか「恐怖にして神業的に」間に合うんだけど、電車に無事乗り込んでから、ここからがまたヘンテコ・テンヤワンヤだ。
「ほんで、なんでタマゴッチやか持ってきとんぞ?」
「・・・・・・・・・・死んどった・・・・・・・・・・」
「殺すなや(笑)もう犬やか飼えんぞ。みのりんはウサギ飼いたいいよったっけ?」
「そうよ」 
「あんたらには無理じゃの。死んでしまうわ」
「なんでぇ?家で飼うのに大丈夫よ」
「はぁ?家ん中でやか飼えるかっ。あんたうさぎのフン知っとんか?どこばりされるしめちゃくちゃ匂うの知っとんか、この前もすごかったろわ」
「なんのこと?」
「もう忘れたんか、うさぎ島の大久野島よ。この前行ったばかりだろわいっ」
「匂うもんも私匂わんもん」
「鼻の手術したときなんで蓄膿も治さんかったんぞ」
「そういう問題ではないでしょ」
「ほんで鳥そぼろ弁当買うとるけんいうて今しがた食べたばっかりのに、なんでサンドイッチ持ってきとんぞ。ほんでこのビニール袋のなかに烏賊センベイも入っとんですけど?今からご馳走食べに行くのになに考えとん@@?」
「えんよ、まだ8時じゃけん」
―ヒラキナオッタオンナハツヨイ―これは、彼女のための代名詞のようなもんだな。
「あっ、今日のこのお供、ティラノサウルスちゃん♪、鞄に入れとってくれんの♪」
「・・・・・・・・めちゃくちゃデカイんじゃけど?・・・・・・・・・」
「えんよ、最後じゃけん♪華々しいフィナーレにふさわしいじゃろ♪」
御堂筋線で本町駅を降り、中央線で堺筋本町に降りたときに気が付いたようだ。
「あれ?あれれ?わたしのサンドイッチ知らん?あれれ@@?」
「知るかっ###あんた新幹線のお茶台にレジ袋引っかけとらんかった?」
「キャァァア?????ッ、ショックじゃ、ほんまショックじゃ、ええ???っ?」
「・・・・・・・・・いっつもかっつもこうなん、なんとかならんの?」
嗚呼・・・・・・・彼女とはいつもかつもこうして不協和音な【心の融合】だ。
 堺筋本町駅で地上に出た。
レストランでの昼食前、かねてから念願であった北浜、船場界隈のレトロ建築めぐりをするために。
プリントアウトした地図をハニーに渡し、道筋、順路を指示したが3軒目くらいから、何故か大回りコースを主張する始末、おまけに何度もコンビニのトイレに寄る彼女はいちいち飲食物を購入するコストパフォーマンスの悪さ、やれやれ・・・・・・・・。
それでも予定していた15軒を巡り、北浜レトロまで辿り着いた。
堺筋すぐ近くに並行する御堂筋で大阪マラソン大会が開催されており、中之島の大阪市庁舎所近辺がチャレンジこーすのゴールのようで大賑わい。当然、交通規制が敷かれており、土佐堀通りを横切れなく地下道を通らなければならない。
アタシたちが北浜に到着したのが11時30分、マラソンとは別の8.8キロのチャレンジコースはすでに佳境を迎えたようでタイムアウトのランナーたちが大型バスで搬送されていた、カッコワル(笑)。
「あれ?カアコ、なんで5月でないのにバラ咲いとん?」
「トウチャン、バラは5月と10月よ」
そうか、そうだった・・・・・・・・10月のバラ――――?。
中之島のバラ園は10月のバラがちょうど見ごろで、大勢の鑑賞者で賑わっていた。
「中之島へ来るといつも賑やかじゃな」ハニーに笑いかける。
「ほんまじゃな」
若いカップルも多くいて、彼彼女たちに刺激され久方ぶりにハニーの手を握ろうと思ったけど、らしくないかなと思い直しやめにした。
「10月のバラか・・・・・・・・」アタシはひとりごつ。
新婚旅行での劇的に奇跡的に楽しかったギザのピラミッドの大地の袂での結婚パーティーを思い起こす。
――――――エジプトを離れる時間は刻一刻と近づいている。
もうすぐ明け方前のアッザーンが聞こえてくるはずだ。
静かに窓を開いた。闇のなかにポプラの木が浮かんでいる。    
静寂ななかにも激しい音がどこからともなく流れてくる。
寄せては返す波のように。 
今からでも、あの広場に舞い戻りたい激しい衝動にかき立てられた。   
誰かが体を揺り動かすかのように。                  
しかし、そのとき目にしたもので自重した。もう一つの「物語」はいらない。 
目で見やったのは妻が眠っているベッドのシーツだった。
真っ白なシーツの上には、もうすでにしおれかけたバラがあった。    
もうひとつの物語――――――
真っ白なシーツの上には、鮮やかなバラがあった。
「いっつもバラね・・・・・・・」
いつだったか妻が呟いた言葉が蘇った――――――。


 それにしても中之島はいつ来ても素敵なところだ。
パリのエスプリを、セーヌの風を彷彿させられる。
これから向かうユニッソンデクールへ2011年の夏、ふたりで行ったときの会話もなつかしく蘇る。
――――――淀屋橋に到着。
「で、なんでそっちに歩くんぞ」
「あれ、この前は橋のこっちでなかった?」
「・・・・・ああ、違う橋のなっ」
御堂筋沿いの日銀の大阪支店を背景にハニーちゃま記念撮影、はいポーズ。
ああ、くそ暑いけど気分はすっかりセーヌ河畔。
で、なんでハニーちゃま、中之島通ってなにわ橋方面行くのに真逆を歩くかね・・・・・。
「また!全然、方向違うやいっ!喧嘩売りよんかっ!」
「だって前来たときはここでなかった?」
「あんたどこの店のこと言いよんぞ?ところで今日どこ行くんか知っとんか?」
「知らんよ!教えてくれんやんっ!」
「聞かんかいっ!ユニッソンデクール!【心の融合よ!】もうちょっと前向きに心の融合してくれるかいっ!?」
「それ、いつ行ったとこだっけ?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ああ、楽しや、心の融合・・・・まもなく開演です・・・・・・・。
大阪市役所を横目に強烈な木漏れ日と緑眩しい遊歩道を行きまもなく大阪府図書館。
「ここすごいだろ?ギリシア神殿みたいやろ?パンテンオンいうて勝手に思うとる。
ほれ、あそこの中央公会堂はプティ・パレ。なにわ橋はアレキサンドル3世橋、淀屋橋はポンヌフ。水晶橋はコンコルド橋。中之島はシテ島。な?ここパリに見えんか?マドリーヌ」
「おかしいひとに見える。セバスチャン」
「・・・・・・・・・・・・・・」――――――。
最初に訪れた2011年5月は中之島祭りの最中で河内音頭がそこかしこで奏でられていて、その音色やリズムはエジプト南部で聴いたスーダンの歌謡曲とそっくりで、スーダンの移民が多いパリをそこでも感じ取っていた。
今日はエジプトとパリの思い出までもが【融合した】大移動祝祭日だ。
あれから、5年、これまで最も多く足繁く通ったレストランにして最強のレストランだ。
 1ケ月前のこと、毎年4月には顧客への案内ハガキが届くのに今年はこないのかなと忘れかけていた9月、いきなり閉店の文字が躍る案内状に仰天した。
あれだけの繁盛店にして「真に美味い!!の殿堂入りの」レストランをあっけなく6年と7ケ月で閉じるとは夢にも思い描かなかった。
大阪の余所で新しい店を開くらしい。
飄々とした風貌ながら、シェフ阪本充治氏はどこかひとを煙に巻くところがあるトリック・スター(曲者師)のような偉大なる表現者なので、らしいといえばらしい。
そして彼は他の多くのシェフが「より高みに」と思い描き「よりシステマチック」な店をめざすわけではないだろうと読んだ。
むしろ、最高級なビストロ志向のほうが彼には似合っている気がしている。
そして、思い出した。
「シャトー・ラフィット・ロートシルト2001年」を預けていることを。
店にはラ・ターシュを筆頭にバタール・モンラッシェ、ムルソー・シャルム、コドリュー・ラドリアーヌ、グラン・エシェゾーなど数多くのワインを送りつけ保管してもらい低額な持ち込み料金で楽しませてもらっていたが、唯一残っていたワインだ。
「まさか店のひとに飲まれたり、紛失してしまうんじゃぁ・・・・・」身勝手タップリな妄想&ドケチ病も手伝って、ハガキを一読した瞬間、即予約電話を入れた。
閉店前日30日の日曜日、その日しか予定が空いてない。幸い予約はとれた。
いよいよその当日、今日は店と阪本氏に感謝の気持ちを込めてハニーと久方ぶりのランチ・デートだ。  
 昨日まで夏日だったのに、今日はすっかり秋風そよぐ、うららかな日曜日の正午前。
バラ園に別れを告げ、いつものお約束で、なにわ橋北詰めのライオン像とハニーをカメラに収め、店がテナントとして入るレンガビルの屋上の大きな看板「肉のダイリキ」を見上げる。
表層と深淵、その落差がこれまた坂本さんらしいとずっと思っていた。
さようならユニッソンデクール、ありがとう阪本充治シェフ。アタシが世界で最も愛してやまなかったレストラン。
今日が人生で最も幸せな食事になることを確信している。
合言葉はユニッソン・デ・クール(心の融合)――――明日2016年10月31日をもって閉店だ。
でも、これで世界が終わりってわけじゃない(It's not the end of the world)。
カモミールなどハーブが植えられた彼が愛した小さな花壇。
その手前の階段を2段上り、ドアを勢いよく開ける。
すると、これまで見たことのない、今日一日大阪中歩き回ってもなかなかお目にかかれないようなすごい美女に笑顔で出迎えられた。
もうびっくり仰天である。
いつもここでは驚かされてばかりだ。最後の最後まで。
ButIt's not the end of the world―――――。

カセント 神戸市中央区 旨いの、真骨頂

2016年10月17日 19時16分19秒 | Weblog


旨いっ
一品一品に唸る 感嘆する 一口噛みしめる度に悦びを喜びを歓びを 素直に感じ入る
旨いっ!のあとに しみじみと「美味い(おいしい)」が追いかけてくる
今何をいただいているのか 食材とはなんなのか 調理とはなんなのか
単純にして そして螺旋階段のように複雑で それでいて明確で
「旨い」がこれほどダイレクトに伝わるレストランを知らない
「美味くて」サービスが心地よくて、を兼ね備えた外食の最高峰レストランをジャンルは何であれ多く知っているわけではない。
それでも世界中、日本中旅して美味いを求めてきた味覚が、突出して巧い美味い上手い旨いを訴える!因みに甘いも正しい語音は「うまい」である。
それでも 別にもう新たには知らなくていいと思える店に出会えた。
これまで行こうか行くまいか なんとなく気の入れ方が本腰でなかったので
延び延びになっていた神戸の名店にして超有名店。
三つ星レストランなんてカテゴラリーやモダン・スパニッシュだなんてジャンルもこの際どうでもよろしい。
アタシにとってのとっておきのレストランだ。
ここまで書いてシェフを知りたくなって調べてみたら自分の胃袋とドンピシャな一文をお宝部屋に埋もれていた日本のシェフ100人を特集した料理通信で「ミッケ」!!
なんと、自分の書き出しと同じ「旨い」を目指すという表現に驚嘆、歓喜。


――― 福本伸也さんが目指す地点は「旨い!」である。旨いもん好きの関西っ子たちも唸る「旨い!」を、イタリアとスペインで8年、ガストロノミーの最前線で働いた経験の上に作ろうというのだから、力技が要る。
「旨さの追求と新しさを求める気持ちの狭間で、日々格闘です」
 カラダが反応してしまう旨さを皿にのせようと思った時、福本さんが拠り所にするのは食材だ。「素材の個性は作り手の個性」と考える福本さんはひたすら生産者の顔と人柄を思い浮かべて調理する。結果、自分の気配を消すかのように、皿はどんどんシンプルになった。
 関西っ子も唸る「旨い!」とは「時代が変わっても、変わらないおいしさ」。簡単にたどり着けるわけがない。「すぐに答えが出なくていい。失敗と発見を繰り返す、螺旋階段のような道のりでいい。真っすぐな道はつまらない」。
 60歳になっても調理場に立っていたい。「旨い!」と言わせ続けたい。せつないほど熱いその思いを抱えて、数年後には再び海外で修業したいと密かに願う。―――   ※「2011年 料理通信」より

う〜〜ん、アタシの素の感想のままのことを氏は言っておったのか
天才は天才を見抜くのだ、な(爆

ロオジエ L'OSIER 銀座フレンチ 日本を代表するグランメゾン 約束された夢の時間プチオフ 

2015年11月29日 11時59分57秒 | Weblog



久方のプチオフだ。
4トラサイトだと3人目?
プチオフとはまるくんの造語で、OCN、楽天、4トラと綿々14年続いているmarukunのスタイルで、意味は「電源をプチッとオフにして町にでよう」をキーワーズに、「プチ・オフ会」つまり「1対1の対面式でお話ししましょう」のコンセプトでプチオフ。
テーマはいつだって「世の中を少しからでもよくしていきたい」。
これまでお会いした30人ほど全て女性、
大抵が20代後半から30代前半(いつもだいたい自分より10才くらい年下)、
大概がなぜかなんだか人妻(爆)、
顔なんか知らないままアポだけど、結果ほぼ100%の確率でみなさん美人!(素面)
結局あんた、「とびっきりの~~旅行」シリーズとなんら変わらず美女コレクション癖を身を削って実行してるだけじゃないのか?なんて独りツッコミはさておき。
日常生活でも男性と遊ぶことは皆無で女性としか遊ばないそのまんまですというわかり易い言い訳もともかく。
正しいネットとの関わり方や向き合い方を正しく理解できてないひとたちほとんどのひとがどん引きするのだろうが、marukunだからこそ適うスタイルで、「marukunだからこそ」をきちんと理解できるひとにしか叶わない芸なのである。
磁力がビビビ♪とくるひとしか声かけないし、かけられることもないし、こちらも興味ありません。
タシのサイトはいつだって【旅をツール】に
【人生をテーマ】に
【よりよく生きるがコンセプト】
これ、理解できないひとが訪れても意味なし芳一さん
そう、タシにとって流し読みなんて方々は幽霊と同義語w
お会いするテーマもいつも「旅する」、「出会い」と「気づき」・・・・ネットを媒介にしたあくまでも手段――今はもうそう切実さはなく、そんな気力も実は希薄なんだけどね。
これまで計画しながら都合がつかなかったお友だちたちはリポートを興味深く読んで(不思議なことに私のサイトでのリポートは自分んとこでは顔伏せているのに10人中ほぼ10人顔出しオオケイと申すのです)口々に申します。
「まるくんてば美女ばかり選んでプチオフしてませんか?!#」
アタシャ内心「なんで美女たちに口々に『美女とばかり会ってるっ』てお小言言われねばならんのや#」と当時はブツクサ言うてましたけど(ニパ♪
そもそも、顔出ししてないサイトでも「美人」さん♪を嗅をぎ分ける特技あり。
でも、言うておきますけど「美人」なんて「定義」はアタシのなかでは実のところはゼンゼンないのですよ。
「真実」の「美人」の定義はハニーにしかありませんので、ごめんなさい。
愛って?違う違う、ズバリ言うけど「化粧」です。しなしい、できないんだから「化け」ようがない(笑)、化粧まったくしない美人なんてハニー以外みたことない。そもそも彼女にその自覚はミリ単位もまったくない、もういいですか?
いっつもフェミニストを装いながら、明日の生ゴミにでも出されそうな大馬鹿ノロケ言うてどうすんのよ?いやそもそも世の女性すべて敵にまわしてどうするのよ?という正しい文脈はさておき。
「勘違いな出会い系」や「偽る自分を運営系」「自分は隠しておくけど自慢してうらやましがられたい系」な方々にはゼッタイ真似できないスキルです。
せいぜい、いつまでもアタシとマッタクチガウミチヲアユンデイテクダサイ(笑


 今回もお友達とトントン拍子でお会いすることになり、日時も決まり、段取りをやりとりするなかで彼女の希望は「まるくんの恐竜ちゃんたちともお会いしたいです」
そのリクエストは何を意味するかと問えば「知ってる、わかってる」と。
そうなのです、ネットショップで安く買い求めたビンテージものや高級ワインをレストランに持ち込んで収集癖の成果、恐竜フィギア君のコラボレーションをよく御存じな彼女。
「・・・・・どれも惹かれますね!デモ、フレンチデオネガイシマス。シラナイセカイヲタイケンシテミタイデス~(/ω\)  」
ウウッ、かわいい♪鼻血がでそうなくらいカワイイッ。文章でこれだけカワイイとどんだけカワイイんだ?本物(?)は・・・・あれ、そういえばいつものことだけど顔知らないな(爆)。
 
 そんなわけで7月のはじめ。
ここはおもてなし心をいっそうくすぐられたので、本気汁を久方発揮しなければ、というわけで月の初めに3カ月先の予約を受け付ける超予約困難なグランメゾンにダメもとで電話する。電話は繋がったがすでにキャンセル待ちが3組だという。一応キャンセル待機で予約する。
「・・・・2ヶ月先なのにすでにキャンセル待ち3組とは・・・・そんな場所にわたしは足を踏み入れていいのでしょうか?(/ω\)ブルブルブル・・・・・」
まずダメだろう。そんなわけで次のレストラン探しだ。
東京で行きたいところは行きつくしている。同じところはハニーや娘たちとの思い出の地だから嫌だ(笑)。
大手町のレストランに決めた。遠い先かもだけど、次にフレンチに「帰ること」があったらそこにしようと思っていた店だ。2ケ月先なのですぐとれた。いろいろ注文もつけた。
しかし、なんと上京3日前に例のレストランから電話が鳴った。キャンセルがでたのだな、もうすごいワクワクドキドキした。あんな大それた日本一のグランメゾンはあんまり思考の領域になかったのでもうここは、またとない機会をつくってくれた社交性豊かな彼女にリードしてもらおっと(笑)。
ひとつこまったのがこのクソ暑いときに背広を持って行かなくちゃならないことだ。
そして、待ち合わせ場所に指定した宿泊先のホテルがもう最悪な悪夢ですごく一日気分がすぐれないタイミングになってしまったのは彼女に申しわけなかった。
良い夢をみよう。
ある夏の日の夜の夢――シェイクスピアの戯曲、メンデルスゾーンの序曲が頭の中をかけめぐる。
この2ケ月めまぐるしい毎日を過ごしている彼女にせめて夏の日の夢のような時間を過ごしていただこう。
ロオジエ ―夏の白昼の夢― 戯曲開演です。
ふたりが話したこと、感じたこと、見たもの、気づいたこと、はもちろんそれぞれの胸の中に。


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AMUSE-BOUCHE
アミューズ-ブーシュ
ゴールドラッシュを使ったしっかりした味のコーンスープにうに・甲殻類のジュレ

MÉDAILLONS DE HOMARD BLEU, JULIENNE DE LÉGUMES CROQUANTSMARINÉS ALA CORIANDRE
MOUSSELINE DE COURGETTE AU BASILIC
HUILE D’OLIVE AUX AROMATES RELEVÉED’UNE POINTE DE CURRY
オマール・ブルーのメダイヨン野菜のジュリエンヌコリアンダー風味ズッキーニのムースリーヌとほんのり香るカレーのオイル

NOIX DE COCHON HAKKINTON RÔTIE
FRICASSÉE«MÉMÉ»,GNOCCHI DE POMME DE TERRE À LA TRUFFE D’ÉTÉ
MINI AUBERGINE FONDANTE“TOMATÉE-ACIDULÉE”
JUS À LA SAUGE AGRÉMENTÉ DECHORIZO

白金豚“プラチナポーク”のロティ夏トリュフのニョッキ野菜のフリカッセ
トマトで煮込んだ小茄子のフォンダンセージとチョリソ入りのジュ

PRÉ DESSERT
プレデセール
メロンのスープ

PÊCHE JAUNEPOCHÉE, COULIS DE PÊCHE DE VIGNE
CRÈME ONCTUEUSE AUX ÉCLATS DE NOUGATINE,SORBET PASSION-CITRONNELLE
INFUSION MOUSSEUSE DE PÊCHE ÀLA MENTHE

黄桃のコンポートとミント風味の軽いムースペーシュ・ヴィーニュのクーリィ
パッションフルーツのソルベシトロネルの香り

CHARIOT DE FRIANDISES
フリヤンディーズのワゴン

★ワゴンのお嬢さんが超々かわいかった、もぅすんごいかわいかった。
熟れたての桃のようにかわいかった♪
そのまんまお伝えしたら、白い肌がますます桃のような頬に変わった。
写真に収められないのがもうすんごいすんごい残念だった・・・
バリィさんをお渡しした。「とっておきの東京シリーズ」18人目だ(爆w

CAFÉ
カフェ

飲んだワインはこちらです、奥さん!!

【 ドメーヌJ.A.フェレ プイィ・フュイッセ・オトゥール・ド・フュイッセ 2010 】
―プイィ・フュイッセにおけるモンラッシェともいうべきワインを造りだす―
この造り手こそプイィ・フュイッセの先駆者。
黄色い果実やアカシアの花、フレッシュなヘーゼルナッツやスパイスを思 わせる香り。しっかりした余韻にスパイスのニュアンス。
樽熟が長い割りには、実に透明感溢れるイエローゴールドの色調。とにかく、いきなりの甘い香りに圧倒されます。そして、グレープフルーツなどの柑橘類やトロピカルフルーツの風味とナッツのニュアンスに、プイィ・フュイッセの特長がよく見て取れます。また、上質な甘さを演出するのが、ブドウの果実味とハチミツの風味の重層の構成。さらにそれらの甘い味わいが長い余韻にまで続くのですが、その余韻には甘みとともに上級シャルドネならではのバランスのよい苦味と渋みがあり、実に複雑な印象を持つ1本に仕上げているのです。

ズバリ!な選択でしたでしょ、奥さん(笑w


メゾン ド グラシアニ 神戸北野 旧グラシアニ邸 北野異人館のフレンチレストラン

2015年10月04日 09時39分36秒 | Weblog
メゾン ド グラシアニ 神戸北野 旧グラシアニ邸 北野異人館のフレンチレストラン

箱・サービス・しつらえ・料理・酒・雰囲気、これらすべての欲望を満たすフランス料理店は東京にも大阪にも絶対ありえないと確信している。
日本では唯一神戸、あの空気のなかでしか味わえないのものなのだ、フランス料理は、絶対に。
「そんなんこだわらんでもえんでないん?」
「あほかっ!!フランス料理食べに行くゆうたら滅多にないハレの日ってきまっとるんぞ!料理だけが美味しくてもだめ!に決まっとろわい。掃除がゆきとどいているか、店の雰囲気はええか、接客はきっちりできているか、客側もマナーが守られとるか、全部良うなかったらいかんにきまっとろわい」
「ふ~ん、滅多にないハレの日にねぇ?まぁしょっちゅうハレの日があるお人ですこと。おめでたいナントカ男って君のためにあるんかいね;オホホホホッ(笑)」
「うるさいわっ。だいたいフレンチなんてほんまのホンマは別に美味しいもんでなかろわい。ハンバーグやトンカツやカレー、から揚げ、ナポリタンのほうがよっぽど美味いやろ」
「・・・・・・・・・・」




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――――2012年2月ある晩のこと。
夕食中、テレビのニュースで神戸北野にある旧グラシアニ邸の火災が報じられていた。
不審火らしい。ほぼ全焼に近いという。
「おいおいっ!フレンチレストランも東京、大阪、京都はだいたい行きたいとこはめどついたんやけど、一番はじめ一緒に行った『ジャン・ムーラン』って覚えとるか?」
「なにそれ?」
「・・・・・・・・・・・やっぱりほうか。神戸のレストラン一回行ったことあろわい?」
「神戸?ああ神戸ね?みのりんちゃん、父さんはねぇ、おねえちゃんたちまだ小さいのにほったらかして、ひとりでケニア行ったんよ。ひどいでしょ」
「なんで急にそんな話なん?」
「はぁ?何言いよんよ。黄熱病の予防接種せないかんけん、私まで仕事休ませて行った神戸検疫所のついでのときのことでしょ」
「あっ、そうそう(笑)でな、そのジャンムーランて今でもワシにとってはナンバーワンのフレンチレストランなんやけど、まぁ心あるひとはみんな同じ意見じゃ思うけど、その名店は2001年にいきなり店閉じたやん。美木剛いう天才シェフは隠居して、マダムがフランスでパンでも作って余生過ごすんじゃと、かっこえかろ?」
「ほんで、それがなんなん?真似したいとか言わんとってよ###」
「いやな、ジャンムーランみたいな店をもう一度探すためにフレンチ巡りしてきたようなもんじゃけど、北浜のようけ行ったレストラン、ここは料理は凌駕しとる」
「北浜?なにそれ」
「じゃけん、ユニッソンデクールよ!あほか“なんべんも連れていってやったろわい。7回も行っとんぞ」
「あ、ライオンの橋のとこね。そんなに行ったっけぇ?」
「・・・・・・・・・・・あっ!4回ぐらいかいの?あんた行ってないのも回数いれとったわ(笑)」
「はぁ?・・・・・・・・・・・・誰と行ったんだろか?」
「まぁまぁええから、ほんでな、料理はえんじゃけど、こうなんか足らまい?神戸だったら彼のDNAとまで言わんけど、意思や腕を引き継ぐような料理人おるはずやん。けっこう弟子がおったはずじゃけん。ほんでも、ル・フェドラ、ジャンティ・オジェ、ペ・ルージュ、シェ・ローズ、ペルシエとかあるんやけどな、いまひとつピンとこん」
「その暗記力もっとほかに役立つことに活かすことできんの?」
「うるさいわっ。ほんでソムリエだったひとがおるオルフェと、美木さんがたまに帰国したら足繁く通うらしい御影ジュエンヌを選んでルミナリエのとき、わんわんとねずみと行ったけど、やっぱもの足らんのよ。一軒は店の箱はまぁまぁやけど味が悲惨(笑)。もう1軒は、味は申し分ないんやけど、なにもかもが喫茶店みたいな店なんよ」
「そんなんこだわらんでもえんでないん?」
「あほかっ!!フランス料理食べに行くゆうたら滅多にないハレの日ってきまっとるんぞ!料理だけが美味しくてもだめ!に決まっとろわい。掃除がゆきとどいているか、店の雰囲気はええか、接客はきっちりできているか、全部良うなかったらいかんにきまっとろわい」
「・・・・・・・・・ふ~ん、滅多にないハレの日にねぇ?まぁしょっちゅうハレの日がある人ですこと。おめでたい男って君のためにあるんかいね(笑)」
「うるさいわっ。だいたいフレンチなんてほんまのホンマは美味しいもんでなかろわい。ハンバーグやトンカツやカレー、から揚げ、ナポリタンのほうがよっぽど美味いやろ」
「自分のおこちゃま好みいうてど~するんよ(笑)」
「それはええとして神戸でなんとか思い出を彷彿させるような店ないかの?ほんであったんよ。北野のジャンムーランのすぐ近くに。燈台もと暗しやったわ」
「で、それどこなん?」
「今ニュースでやりよりよるわ・・・・・・・・・・・・」
「えっ火事になったここ?」
「そうじゃ・・・・・・・・・・・あ~~~あ・・・・・・・・・・・」



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 そんなわけで、落胆の色は隠せない。
まぁなんともタイミングのよい、いや悪いか?大変な落ち込みようであった。
箱・サービス・しつらえ・料理・酒・雰囲気、これらすべての欲望を満たすフランス料理店は東京にも大阪にも絶対ありえないと確信している。
日本では唯一神戸、あの空気のなかでしか味わえないのものなのだ、フランス料理は、絶対に。
ハニーとの20周年を祝う第一弾はどうしても神戸をはずせなかったのだが、やや地理的にはずれた芦屋のメゾン・ド・ジル芦屋を選んだ。
邸宅一軒屋の屋内テラス席貸切で新進気鋭の若きシェフの料理は見た目も美しく無難で美味しかった。
でも、芦屋フレンチなのだ、どこがどう違うかといえば明確にわかる。あれはマダム御用達フレンチなのだ。漢には不向きなフレンチだった。

 今回の神戸行、みのりんもけっこうフレンチレストラン同伴してきたので、そろそろ彼女も「食べるデビュー」を果たそうかな、と調べてみると、なんとグラシアニ邸が半焼だったため焼け残った材を使い、国や市の補助を受け2013年に元のすぐ近くに再建されたというではないか。しかも、今度のシェフはラ・ベ出身者。
食べつくした感のある最近、タシのなかのキーワードはネオ・クラシック。
ドンピシャリではないかっ(ウキウキ♪)。
以前、2階は区画の分かれた個室だったが、今回は広いダイニングとなり6人用個室1室のみ。これはすぐ予約せねば。
これまで「フレンチレストランへ行く」ために飛行機の予約やホテルの手配をしていたが、一昨年あたりから趣が変わった。ホテルを選んでから交通機関、料理屋を選ぶという優先順位が変わったのだ。
5月の連休明け。
テンヤワンヤの京都珍道中を終えたばかりの日。
「7月19,20日空けとけよ」
「父ちゃん、19日は松山でN饗コンサートチケット買うとる日よ」
「げげげっ・・・・・・変更せないかんな、、、、ホテルもレストランも。ほんなら8月1、2日は?」
「○○の結婚式、1日ですけど・・・」
そんわけで、日程はころころ変わったけど、ハーバーランドの宿とこのレストランはどうしてもはずしたくなかった。はずせかせませんっ。
みのりんがいるため個室利用になる。
料理もこと細かく注文つけている。

ラ・メゾン・ドゥ・グラシアニ北野
ただいま姫路より新神戸駅に到着。
いよいよ開演です―――。
「父ちゃん・・・・・・・・・駅から600メートル言いよったのにまだなん?」
「うるさいっ。え~~からはよ歩けっ」

ザ・レストランbyアマン アマン東京

2015年04月22日 18時56分57秒 | Weblog
アマンマジック?
いたってシティホテル、あるいはひとによってはそれ以下多し
それでもまた再訪しようとも思う。
優れたレセプニショニスト2名にまた会いたくて
あ・・・・・マジックにかかってるのかこれ?(笑

チェックアウトして、エレベーターで見送られ
地下鉄利用の旨伝え、1階レセプションの扉を開けられエレベーターまで
約20歩、エレベーター前でホテルマンに挨拶しようと振り返ると
もう姿を消しているではないか@@?
これには本当にびっくりした
下司な言い方だが、客単価1万円の割烹・宿・レストランだと大阪・神戸・京都では客の姿が消え入るまで見送るのが定着しているので、、、というか当たり前ですよね::;
ほんとうにびっくりした
さすがはアマンマジック??????
ここほんとうにアマンか@@?



いつも口酸っぱくいっているが、サービスとは「心」であらわすのではない。
サービスとは「知恵」の結晶なのである。
私はホテルへ一歩踏み入れたとんとても緊張するが、その癖ミシュランの覆面審査員より観察眼は厳しい。
さぁ、今日も入り口にちょっと(かなり)とまどったが堂々ホテルへ闖入するとしよう。
いや!かなり迷ったよ!
大手町地下鉄直結のはずが建物をでたり入ったり、地上に出たりまた地下にもぐったり・・・・・。
永楽町通りのaman tokyo と建物にあるロゴをようやく発見して「どれどれ」と撮影してると警備員に
「建物の写真撮影は禁止されてます!」と叱られた。
「ここは軍事施設かなにかか?」と問うてやった。
どうやら外からの闖入は車寄せ専用らしい。
徒歩でたどりついた者は再び建物のなかにある入り口へ行かねばならぬらしい。
「オ・オ・テ・モ・リ・・・・・と、おっ、あったあったワン」
従業員らしき若い男がチラホラ。
1階エントランスで「ここ写真撮らせてくださいね」
「構いませんが、ここから上の階はご遠慮いただいております」
「・・・・・・・あの~、宿泊者なんですけど・・・・・」
「はぁ?とりあえずお名前いただけます?」
もう思いっきりコイツラヲドツイテやろうかと思った。
まったく次元の違う意味でのアマン・マジックだ。
やっぱりここは東京なんだ。
なんでこうも東京のサービスマンは資質が悪く向上もないのか不思議だ、本当に不思議だ。


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アマン、初の都市型ホテル「アマン東京」をオープン!
2014.11.12ラグジュアリーなリゾートホテルの代名詞「アマンリゾーツ」が手がける初の都市型ホテルで、日本では初めての開業となる「アマン東京」が、2014年12月22日(月)、ついに営業をスタートする。




訪れたすべてのゲストを魅了し、「アマンジャンキー」という言葉をも誕生させたラグジュアリーなリゾートホテルの代名詞「アマンリゾーツ」。
そのアマンが手がける初の都市型ホテルで、日本では初めての開業となる「アマン東京」が、2014年12月22日(月)、限定オープンとなる。オープンから当面の間は、予約したゲストのみの入館に限定されるが、2015年春に、レストラン、カフェやスパ施設を含むホテル全施設のフルオープンを予定している。

「アマン東京」は、竣工間もない大手町タワーの33階から38階の6フロアを占め、スイートを含む全84室を展開。日本庭園をイメージしたロビーエリア「ガーデンレセプション」をはじめ、心身を癒やすアマン・スパや屋内プールを完備。客室からは、東京のパノラミックな眺望を楽しめる。

建築家ケリー・ヒルが手がけた6軒目となる「アマン東京」は、これまでのアマンリゾーツ同様、その土地の環境を大切にし、伝統文化の継承を尊ぶアマンの姿勢を反映。陽の光を充分に採り入れ、楠木、和紙、石などの日本由来の建築素材を使用しつつ、最新技術を駆使したテクノロジーと融合。さまざまな建築素材で豊かな質感を演出し、光と影が織りなす美しくダイナミックな空間を作りあげている。


「アマン」ブランドの27軒目のホテルとなる「アマン東京」は、高層複合ビル「大手町タワー」の33階から38階部分に位置。設計を手がけた、建築家ケリー・ヒルは、その土地の環境を大切にし、伝統文化の継承を尊ぶアマンの姿勢を貫き、日本伝統の意匠に現代性を融合させたアマン独自の空間を造り上げた。

なかでも、ロビーエリアの真上の、和紙に覆われた壮大なスケールの空間は必見だ。
注目はロビーエリアの真上に位置する、和紙に覆われた壮大なスケールの空間。縦40メートル、横11メートル、床から約30メートルの高さにもなる吹き抜け天井によるスペースは、障子に見立てた壁面を通して拡散される柔らかい光によって全体が包み込まれ、昼と夜でまったく異なる雰囲気を醸し出す。




客室はスイートを含み、全84室。
スタンダードルームは都内最大の71 ㎡の広さを誇るデラックスルームを設えた。日本式の「お風呂」には欠かせない、ゆったり肩までお湯に浸かれる深めの浴槽を全室に完備している。
「大手町タワー」の地上階、都心での森の再生を目指した3,600㎡の「大手町の森」に隣接する「ザ・カフェ by アマン」では、モダンコンチネンタルをベースにした料理とワイン、さらに老舗蔵元直送のアマン東京オリジナル日本酒を提供。33階の「ザ・ラウンジ by アマン」は、終日、飲み物と軽食を用意。夜のバーカウンターからは、遠くまで広がる東京の夜景を正面に、カクテルやワインを楽しむことができる。

「ザ・レストラン by アマン」では、和の要素も盛り込んだインスピレーション溢れるモダンコンチネンタル料理やアジアンキュイジーヌを展開。ガラス張りでウォークインタイプのワインセラーも完備し、ワインセラーには、世界有数のワイナリーや老舗蔵元から取り寄せられたワインや日本酒など1,200本を保管する。
すべてのアマンに欠かせない「ライブラリー」には、日本のアートや文化に関する多数の書物や美術品を並べた。




CEOのオリビエ・ジョリヴェは、「アマン東京」のオープンに当り、「来るアマン東京の開業を通して、アマンが再び『ラグジュアリー』の定義を一新します」とコメント。
世界的な大都市・東京で展開されるアマンの新しい挑戦に注目したい。

アマン東京
所在地/東京都千代田区大手町 1-5-6 大手町タワー
宿泊の問い合わせ先/アマン コンシェルジュサービス
日本からの専用フリーダイヤル0120-992-925(日本人スタッフ対応時間:月~土11:00~22:00)
電子メール reservations@amanresorts.com

ホテルヨーロッパ デ・アドミラル ハウステンボスのフレンチレストラン

2014年12月14日 17時39分31秒 | Weblog
みのたんよ

もうしばらくハウステンボスネタなんだけど、、

トウサン、「旅=何食べよっかな♪」がオツムの中心、地球のへそ曲がり、、、
なひとなので、観光地にいながらも、用意周到、執着至極な段取りマン、
でも、それって、結局時間に追われビト、、、なとこてんでわかってないのよね。
アタシ、ポテト食べてすぐ遊びたいのに、、、、長々座ってるの退屈だわw

でも、今回はお兄ちゃんがフレンチレストランデビュー
小学校の卒業式を明日に備え、今日の主役ってつこね。

父さんの今回のお見立てはここ!

★デ・アドミラル

HPより「ホテルヨーロッパの1階、運河沿いに位置する「デ アドミラル」では、地元や九州の食材を使用した本格的フランス料理をお楽しみいただけます。
フランス食材をはじめ、九州長崎県内の食材を使用し、素材の持ち味、旬のすばらしさをご提案させていただきます」
ですってw
季節のコース ~春~(3/1~5/31)


■アミューズ
■小イカのポワレ 黒オリーヴ風味 トマトのジュレ、緑のタブレと一緒に
■北海道産ホタテのマリネとテリーヌ アスパラガスとキャヴィアを添えて
■春人参のスープと豆類のパリ・サンジェルマン風
■佐世保産沖アラカブのロティ春野菜と桜海老を添えて シャルトリューズソースと共に
■グラニテ
■シャラン鴨「マダム ビュルゴー」 やさしくローストしてオレンジとトリュフの香りがエスコート
■アドミラル特製のデセール
■コーヒーまたは紅茶

交通手段 ハウステンボス駅から1,406m

営業時間 11:30~14:00 
17:30~21:00
ランチ営業、日曜営業

定休日

で、春らしく!!

今回選んだワインをこちら!

地方でフレンチは邪道を覆す至福の食事だったみたいよ♪

あたし、お肉とデザートだけでいいのになっ♪




サヴニエール最高峰“特級格”“ロッシュ・オー・モワンヌ”

ロワールの極上白ワインを生むサヴニエール。アンジェ市の西、ロワール右岸沿いの小地区。 生産量もごく僅かで、南仏のシャトー・グリエと並ぶ“極上の白ワイン”と呼ばれています。
サヴニエールには多くのクリュがあるが、殆どが山の頂上にあり、斜面にある2つのクリュだけが“特級格”とされます。 それが、“ロッシュ・オー・モワンヌ”と“クレ・ド・セラン”。この2つのクリュを、5ドメーヌが独占しています。 とりわけ、“ロッシュ・オー・モワンヌ”は、評価本“クラスマン”や“アシェット”でも最高評価を得、世界中のワイン商が長年通っても僅かしか分けてもらえないという貴重ワインなのです。


数々のワイン誌も認める“サヴニエールNO.1の造り手”

「オー・モワンヌ(修道僧)」の名の通り、ドメーヌの基礎はサン・ニコラ・ダンジェの修道僧によって築かれ、1063年に最初に葡萄が植えられました。
その後フランス革命によって、畑と建物は民間の手に渡ります。
現当主のラロッシュ家は、1967年からサヴニエール村でワイン造りを始め、1981年にこの“ロッシュ・オー・モワンヌ” 最高の地にドメーヌを買い取りました。ドメーヌを運営するのは、ラロッシュ夫人と娘。所有畑は“ロッシュ・オー・モワンヌ”のみで、30haのアペラシオンのうち、8haを所有しています。

マダム・ラロッシュがロッシュ・オー・モワンヌを手がけて30年。2009年、ビオディナミの認証を受ける。

葡萄樹も古樹になり、凝縮したシュナンが収穫されています。2009年よりビオディナミの認証を受け、ロッシュ・オー・モワンヌのテロワールを最大限引き出したワイン造りも更なる高みに到達しようとしています。

そしてサヴニエールのクーレ・ド・セラン、ロッシュ・オー・モワンヌは、2011年に独立AOCが名乗れるようになりました!これまでは、 AOCサヴニエールに「ロッシュ・オー・モワンヌ」「クーレ・ド・セラン」と付記することが認められていたが、単独のAOCとして独立しました。

◆土壌: 主にシストと砂岩。シストはミネラル分を多く含み、ワインに力強い芯を与える一方、日中の熱を吸収し、夜間に輻射熱を放出して畑を暖める。
◆収穫: 手摘み。シュナン・ブランは同じ区画でも成熟度に差が出るので、熟した葡萄から順に、通常5回に分けて収穫。
◆ 醸造: 最高20℃で収穫ブロック毎に分けて醗酵。一部バリック、通常はステンレスタンク使用。瓶詰は翌年6月、MLFは通常行わない。

20世紀初頭、モンラッシェ以上に高い取引価格を付け、 「最高の白ワイン」として上流階級に認められていた実力派。 中でも長熟、通常10年程の熟成を経て真価を発揮する グラン・クリュ格“ロッシュ・オー・モワンヌ”。 熟成したオールドとは言え、「値頃感」あるのがロワールの魅力です。

この、ロワール極上の白ワインを求めてサヴニエールに行ってきました! 「世界中のワイン商が長年通っても僅かしか分けてもらえないという貴重ワイン」、そんなワインを造っている方々に会いたくなったのです! 

到着したのは夜でした。瀟洒に聳え立つシャトー。セラーでの試飲もさせていただきました。しかし特筆すべきはやはりオールド・ヴィンテージ!

“サヴニエールは熟成して味わいが変化します。 若い内はミネラルが豊かですが、数年経つとボディが強くなります。 さらに10年以上寝かせると再びミネラルが顔を出すのです。 飲み手の好みではありますが、是非、熟成したサヴニエールもお楽しみ下さい” これは『クラスマン』『アシェット』誌などでも軒並み高い評価を受ける、マダム・ラロッシュによるコメントです。

蜂蜜のような香を持ちながらもミネラル豊かなドライな口当たりには驚きを隠せませんでした! こんなワインが世の中にあるのか!!という嬉しい驚きです。