hoppenの韓的な日々♪

2004年・夏、イ・ビョンホンssiに出会ってから韓流へ~韓国映画&ドラマで刺激的になった日々を綴ります。

『シークレット・サンシャイン』ティーチイン:イ・チャンドン監督(2007.11.25)

2008-01-28 23:21:11 | 韓流イベント(舞台挨拶、コンサート)


 『シークレットサンシャイン』
原題『密陽』
(2007.05.23韓国公開、2008.06日本公開予定)

innolife・映画紹介
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hoppenの韓的な日々♪より、韓国映画レビュー
『シークレット・サンシャイン』:東京フィルメックス映画祭にて(2007.11.25)
http://blog.goo.ne.jp/hoppen_2006/e/dcf74e797cf2756782aee2e5271a4bbc

2007年のカンヌ映画祭
で、見事、主演女優賞に輝いた『シークレット・サンシャイン(密陽)』
第8回東京フィルメックス映画祭のクロージング作品として、ジャパンプレミア上映されました。
上映後のティーチインでのイ・チャンドン監督の話は、
映画の中で生きていた人々を、より深く考えるきっかけになりました。
多少のネタばれがありますので、お気をつけください。

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<司会>
3作目の『オアシス』に続き、4作目の『シークレット・サンシャイン(密陽)』も、
フィルメックスで、日本でのプレミア上映ができ、光栄です。


密陽という町を舞台にしたのは、なぜ?

<イ・チャンドン監督>
テグから1時間ほどのところにある、特別なものも自慢もない、平凡な町です。
「密陽」という町の名を見ると、詩的な感じがしますが、本当に、何もない平凡な町。
そのギャップが、私たちの人生を象徴している気がしました。


映画の中に出てきた犯人は、韓国では死刑になるんでしょうか?

<イ・チャンドン監督>
韓国にも死刑制度がありますが、5年間、執行されていません。


髪の毛を切るシーンの解釈について

<イ・チャンドン監督>
このシーンに希望を見出すかどうかは、観客にゆだねています。
髪の毛を切るという行為は、一人ではできません。
でも、主人公・シネは、一人でやろうとします。
他人の助けを受け入れようとしないのが、シネです。
映画の中では、そんなシネが、少しずつ他者を受け入れていく様子もあります。


犯人の娘との再会について

<イ・チャンドン監督>
許し、和解するというのも、映画の大切な要素です。
本人の意思とは違うところでの出会いで、
シネは、彼女に対して哀れみを感じ、彼女は、シネに対して罪悪感を感じていました。
神が準備したと考え、反発するのですが、あのシーンでは二人が分かり合えていたと思います。


教会の描き方に違和感がありました。
監督は、宗教を信仰していますか?

<イ・チャンドン監督>
この映画では、宗教を描こうと思ったのではなく、
人間・人生の意味はどこにあるのか?
救いはどこから来るのか?ということを考えたかった。
宗教は、それを考える方法のひとつでした。
私自身は、信仰している宗教はありません。
でも、信仰を持っているか否かの判断として、
「人生において、自分に降りかかる苦痛に意味があると思うか?」との問いがあるそうです。
私は、意味があると思っているので、宗教を持っているといえるのかもしれません。


最後に、シネが空を見上げるシーンがありましたが?

<イ・チャンドン監督>
神に対して、何かを問いかける行為かもしれません。
信仰をしている方から見れば、それは、狂気に見えるかもしれない。
神と戦う行為に見えるかも。
私自身は、信仰というものについても考えたいと思いました。


自分では、どうしようもないものに巻き込まれてしまう状況が、映画に映し出されていました。
シネは、自分で、人生を何とかしたいと思っていたのでしょうか。

<イ・チャンドン監督>
重いテーマの映画なのに、重い話になってしまうかもしれませんが。(笑)
シネは、自意識が強い
自分の人生に意味を見出し、人生を高めたいと思う人間です。
傷ついた人生に意味を見つけたくて、密陽に来た。
その反面、もろい面もある
生き物は、弱さを隠しているときほど強がります。
シネは、隣人を受け入れることによって、成熟していくのではないでしょうか。

<司会>
『シークレット・サンシャイン(密陽)』は、今年6月に、日本で公開される予定です。

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