『13歳、スア』
(2007.06.14韓国公開)
第8回東京フィルメックス公式サイト・デイリーニュースより
11/21 『13歳、スア』Q&A
http://filmex.net/mt/dailynews_2007/2007/11/1121_13qa.html#more
hoppenの韓的な日々♪・韓国映画レビューより
『13歳、スア』:東京フィルメックス映画祭にて(2007.11.21)
http://blog.goo.ne.jp/hoppen_2006/e/9f8983f20a2af2b2432061e951d35865
思春期の女の子の気持ちを、スクリーンに昇華させたキム・ヘジュン監督。
登場人物のごく小さく、細やかな感情に焦点を当て、
逃がさず描くような映画を作りたかった、と、
東京フィルメックスのパンフレットに、メッセージを寄せていました。
かなり繊細な女性なのかと想像していましたが、
上映後に登場した監督は、明るくて、楽しくて、気さくな人物でした。
でも、自分自身が描きたいものは何か、というビジョンをしっかり持った女性監督です。
*************
<キム・ヘジュン監督>
たくさんの方が、最後まで見てくださり、ありがとうございます。
私は小津安二郎監督の大ファンで、
小津監督がいらしたこの地・東京で上映してもらえ、とても光栄です。
ありがとうございます。
<Q>
13歳の女の子が主人公の映画ですが、自伝的要素があるのですか?
<キム・ヘジュン監督>
私は、自分の母が、本当の母だと信じています。(笑)
だから、自伝というわけではありませんが、
私と仲が良かった父が、2003年に他界しました。
そのことがなければ、この映画は作れませんでした。
ちなみに。
私の母と、弟が、この映画に出演しています。
母は、電車の中のおばさんで、弟は、サッカー部のコーチ役です。
<Q>
主人公・スアを演じたイ・セヨンさんの可能性は、いかがでしょうか。
<キム・ヘジュン監督>
ドラマ『チャングムの誓い』や映画『僕が9歳だった頃』などで、
タイトルロールに載るほどの有名な子役です。
かわいいので、この役ができるか心配でした。
でも、子役なのに人見知りをするような、とても純粋な面があり、
集中力や吸収力も兼ね備えていました。
DVDのコメンタリー・インタビューでは、
「今までやってきた演技は、演技ではなかった。
この映画で、演技をスタートさせた気がする」と、話してくれました。
<Q>
イ・セヨンさんのキャスティングの経緯は?
<キム・ヘジュン監督>
『私の生涯でもっとも素敵な一週間』という映画を作った、ミン・ギュドン監督が、
とてもいい女優だということで、推薦してくれました。
<Q(観客から)>
ポーランドの映画学校で勉強し、
カンヌ映画祭のワークショップでの映画教育に参加されたようが、
どんなことをまなびましたか?
<キム・ヘジュン監督>
ポーランドの映画学校は、機材などは良くありませんが、
基本的なこと=映画を通して、自分が何を語りたいのかということを、学びました。
ここで、短編映画を製作しました。
カンヌ映画祭のワークショップに参加したのは、ちょうど、挫折を抱えていたときでした。
でも、このときに「君には可能性がある」と言ってもらえ、とても慰められました。
映画作りの仲間たちにも出会えた場です。
<Q(観客から)>
映画の中で出てくる歌が、とても印象的でした。
なんという歌ですか?
<キム・ヘジュン監督>
キム・ヨナさんという歌手が、作詞作曲もした「フリージア」という歌です。
「自分の世界観とぴったりだ」と言って下さり、ご本人が友情出演してくれました。
(キム・ヨナは、日本公開中の『ユゴ~大統領有故』にも出演し、
日本の演歌を披露しています。
『ユゴ~大統領有故』日本公式サイト:http://www.cinemart.co.jp/yugo/)
スアの母親役を演じたチュ・サンミさんは、ミュージカルもやっている女優さんで、
映画の中での「フリージア」は、彼女の声のままです。
(チュ・サンミは『誰にでも秘密がある』の長女役の方です)
<Q>
これからの豊富や、次回作について、教えてください。
<キム・ヘジュン監督>
後退せずに、前進したいと思っています。
次回作は、30歳の女性3人の友情を描いたものです。
韓国で起きた、ある社会的な事件によって、3人のうち、1人が抜けてしまいます。
残された2人の友情が保たれるのか、といった話になりそうです。
*****************************
フィルメックスのクロージング上映の後、キム・ヘジュン監督にお会いしてサインをもらい、
お話をする機会がありました。
友人のSちゃんが、「お茶でもいかがですか?」と誘ったら、
自分のスケジュールを確かめてくれ、来てくださる気が満々だったのです。
残念ながら、会場を追い出されてしまったので、それきりになってしまったのですが。
気さくなキム・ヘジュン監督は、
今回コンペ部門の最優秀作品に選ばれたラファエル・ナジャリ監督(『テヒリーム』)とも、
とても仲良く話をしている姿を拝見しました。
ヨーロッパに留学していたから、お知り合いだったのかもしれません。
それとも、カンヌで一緒だったのかな。
東京フィルメックス映画祭は、私のような映画初心者の観客に、
新しい映画の世界を教えてくれる貴重な映画祭ですが、
参加している海外の映画人同士が、交流し、刺激を受ける場となっているんですね。
キム・ヘジュン監督の新作も楽しみだし、来年のフィルメックス映画祭も楽しみです♪
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