犬たちの明治維新 ポチの誕生
仁科邦男
草思社 1600円
日本には散歩の習慣がなかったようである。
西洋人が用もないのに散歩していると、
スパイとまちがわれたりした明治時代、イギリス人が連れてきた洋犬に、
カムヒヤと犬を呼ぶのを聞いた日本人がカメと聞きとり
いらい洋犬のことをカメといったらしい。
洋犬にはポチという名が多いのは
点のプティか、まだらのブチあたりから付いたらしいが、
明治19年小学校を義務教育と決められた教科書に
ポチハスナホナイヌナリ。
ポチヨ、コイコイ、
ダンゴヤルゾ、
パンモヤルゾ。
と書かれて全国の子供がこの教科書をつかったらしい。
そして、文部省が、犬の名前を出すときは、ポチに出来るだけ統一しましょう
という方針だったとか。おそらくタマが猫だと決めつけられたのもこのあたりだろうと。
なお、チンは、朕と呼ばれる特別な人たちが飼う犬と言う意味で
チンと呼ばれたという説も展開。