ブログ・若手研

愛知でサークル活動をしています。授業づくり、サークル活動、初志の会について、ワイワイ、一緒にしませんか。

18年10月28日(土)若手研10月の例会実施

2006年10月29日 | 初志の会・若手研
久ぶりに若手研を開催。

1 3年社会「お茶農家の仕事をさぐろう」(N先生)
昨年、西尾市の教育論文に入選し、今回の実践が来年度の県教研、愛社研の提案となるN先生の提案でした。
N先生は、子どもたちがまだ十分に育っていないので、まず調べて発表する力を育てたい、という願いのもとに授業を構想してみえました。N先生自身、お茶屋さん(西尾では、お茶を作っている農家をこう呼ぶそうです。親しみをもてますよね。)に何度も足を運び、西野町地区のお茶栽培の歴史、お茶作りの様子について詳しく教材研究をしてみえました。
話題となったのは子どもたちの疑問を引き出して西野町のお茶農家の人々の苦労や工夫に迫る単元構想についてです。
◆導入のあり方
◆学習課題:お茶の農家の見学に行った後、気づきや疑問を出し合う中で、より具体的な学習課題が生まれてくるのではないか。
◆クラス全体で追究する農家を決めて「○○さんちのお茶づくり」とすると、人間の生き方がクローズアップされてくる。そこを核として、個人追究で別の農家や、消費者などが視野に入ってきて、比較や多面的な見方が生まれるのでは。
◆クラスの中にいるお茶農家の子、お茶農家でない子、それぞれの子のお茶、お茶農家に対してどんなイメージもっているのか。その子のイメージをこの単元を通してどうしたいのか(単元をくぐりぬけた姿)をおさえる。教師が願いをかける。単元を通してその子のとらえ方の変化をさぐりながら、次の展開を考えていく。その子には、どんな事実、対象とかかわらせること、活動に向かわせることがよいかを考えるとよい。
◆かかわり合いのない発表の授業は、「カラオケ屋さんの授業」。学級朝の会などを生かし子どもの発言のつながり、かかわりあいを育てたい。
◆お茶屋さんの悩みはどんなものがあるのか。→ペットボトルのお茶の流行。オーストラリヤでお茶栽培。→高級品化を図る。⇔←そこまで小3でねらうのか?まず、郷土のにほこりを持つをねらうのでは?
◆最近の農家の努力→①品種改良の工夫。②栽培だけでなく、加工、販売まで携わる。
N先生の提案について話しは尽きませんでした。若手研終了後、N先生と、場所をかえて話し合いました。今後の実践が楽しみです。N先生、今が、太れるときですね。

2 チュニジア旅行記 (I先生)
今年の夏、北アフリカ・チュニジアを2週間一人旅したI先生の報告でした。
①先住民族ベルベト人、
②ローマに滅ぼされたフェニキュア人
③カルタゴ遺跡で有名なローマ時代
④モスクが有名なアラビア人のイスラム時代
⑤モザイク絵画で有名なオスマントルコ時代
⑥フランスによる植民地化、そして独立。
高校の世界史の授業のよう。「社会科教師、見てきたように話する」と言いますが、I先生は、実際に見てる。すごーい!地中海の青い海と白壁の建物。そして砂漠では日本製のランクル・プラドが走り回っていたそうです。ホテルは、その日に探して決めたとか。I先生、本当にすご~い!

3 豊かな心をはぐくむ読書体験-伝え合いの活動を通して- (U先生)
5年間にわたる研究の概要をプレゼンのレジュメを元に話していただきました。読書活動をベースに伝え合いをどう展開するかという実践でした。読書から得た感動や伝え合う場、感動を共有する場として図書集会を位置づけ、発表する側と聞き手の交流を図ったそうです。また、授業の中で、他学年、保護者、保育園児へと伝え合う活動を練り上げていったそうです。用意していただいたプレゼンのレジュメを見ているだで取り組みが伝わってきました。U先生、さすがですね。読書体験と伝え合いを意識した交流活動、本校でもぜひ取り組んでみたいと思いました。

4「考える子ども」304号の論文を読んで(K)
(1) 「豊かな学力」子どもと共に創る授業から見えてきたこと
  ◆関連ブログ:はーと&はーと2006(2006-10-15)
    豊かな学力 -子どもと共に創る授業から見えてきたことー
http://kfujita11.exblog.jp/4009089/原稿依頼のいきさつから、東京学芸大への内地留学での様子を紹介した後、F先生の示された図について考えました。教師が教えるべき内容を子どもに教える授業、つねに教師が正解を持ち、子どもが教師の正解を当てるからの脱却を示す図です。教師、子どもからの矢印の方向がポイント。日本国中の教師が、この考え方をおさえて授業づくりを行えば、日本の教育は変わる、というと言い過ぎでしょうか。
また、座席表を子どもたちに使わせる手法などが話題にりました。
 (2)内在的な価値に基づく学力への転換  名古屋大学 N先生 
ゼロ成長時代の学歴社会の崩壊に伴う教育の社会的に果たす役割の変化を好機ととらえ、手段としての学力から豊かな人生につながる目的としての学力への転換を、という論文でした。現在を渋滞する電車に例えた比喩が絶妙でした。共感できる論でした。この論が、社会的に一般化するのは20年後、30年後かも、あるいはそうならないかもしれない。だからこそ提唱する意義がある、と感じました。

この他、いくつか研究会報告、大学の研究者の先生とのやりとりなどが報告されました。
参考 
◆教務日記:18年10月27日(金)東海北陸へき地研会・三重大会(2)
http://blog.goo.ne.jp/goonorisada/e/b865d6bc05797884a3c7b70843c16b74

あっという間に時間が過ぎました。
やっぱりサークル、いいですね。
今回初参加のUEさん、発言を聞きながらセンスの良さを感じました。これからどんな発言をしてくださいるか楽しみです。



      次回若手研について
  
  ◆期 日  平成18年12月10日(日)午後2時~
  ◆場 所  愛知県西加茂郡三好町立三好北部小学校 
    (東名高速道路三好インターの隣の学校です。)
※ 参加は自由です。どなたでも参加できます。
  事前の参加連絡、提案など、メール等でお知らせいただければ幸いです。











18年10月21日(土) 来週若手研を開催します。

2006年10月21日 | 初志の会・若手研
『考える子ども』の9月号に『全国各地のサークル紹介』の記事が掲載されています。

今年夏の初志の会・全国集会で研究サークルを紹介し合う場が設けられ、大変評判がよかったそうです。そこで、今回の『考える子ども』での紹介につながったそうです。

若手研を下記ように開催いたします。

興味のある方はぜひご連絡ください。

◆期日 平成18年10月28日(土) 午後2時~

◆場所 愛知県三好北部小学校

◆内容 各自の実践について

◆ 連絡先 hnk333@ybb.ne.jp


18年10月15日(日) 『考える子ども』(304号:2006年9月号)より

2006年10月16日 | 『考える子ども』
先週『考える子ども』第304号(2006年9月)が届きました。
特集は8月に開催された初志の会全国集会です。分科会、シンポジウムの感想から総会の様子までほぼすべての内容が網羅されています。
学年別分科会では、提案者と参加者の両者の感想が併記されており、どのような分科会であったのかを両者の立場からとらえることができ興味深い。
また、テーマ別分科会の報告では、安東小OBのK先生が安東小の考え方、手法がコンパクトに分かり安く整理されていました。
 
今回、こうした特集と合わせて、学力について以下の二つの論が掲載されています。
学力に対する説得力ある小論です。
(1)豊かな学力-子どもと共に創る授業から見えてきたこと-
               (埼玉県所沢市F先生)
(2)内在的な価値に基づく学力への転換(名古屋大学柴田好章先生)

(1)は、東京学芸大に1年間の内地留学を果たしたF先生が、おぼろげだっためざしたい授業の姿を明確にとらえ、みえてきた授業観(教育観)に基づく実践の様子を綴られたものである。1年間にF先生は、安東小を始め、伊那小、鳥取県泊小、奈良女附小、附属竹早小など全国の小学校の授業を参観し、研究をされました。
座席表を授業づくりの基盤として、「子どもと教師が共に創る授業」をめざしてみえます。

 F先生の昨年の内地留学の様子と現場に戻られてからの様子は、以下のブログで詳しく知ることができます。
◆はーと&はーと2006 http://kfujita11.exblog.jp/

(2)の名古屋大学柴田好章先生は、学歴社会の変化と学習意欲の低下という状況の変化を電車が渋滞した状況にたとえて説明してみえる。そして、この変化の学力を手段から目的に転換させる好機ととらえ、価値に結びついた豊かな学力への転換を説いてみえます。

ぜひ一度ご覧下さい。