白バイ貝 ( エッチュウバイ )
- Buccinum striatissimum(Sowerby,1899) -
今日は、白バイの料理を紹介しましょう。
正式名称は、エッチュウバイ、福井産です。
薄褐色のクリーム色系の貝殻は、とても薄く割れやすいです。
お店で売られているのを見ても、割れてしまったものも多いですね。
以前、同じく「白バイ」と呼ばれる事のあるツバイを特集しましたね。
同じ白バイと呼ばれる、ツバイとエッチュウバイ、しかし大きさは全く違います。
上の写真の小さいのがツバイ。大きいのがエッチュウバイです。
エッチュウバイの刺身
エッチュウバイは、やっぱりお刺身が一番ね。
殻の真ん中辺に穴を開けて身を穿り出すのが正式なやり方ですけど、
エッチュウバイは殻が柔らかいので、肉叩き等で叩いて殻を割って身を取り出すのも容易です。
キッチン鋏で、バリバリ殻を切っていくのもアリかもね。
身を取り出したら、貝肉、内蔵、ウロに分離させ、基本的には内臓は廃棄します。(食べる人もいます)
エッチュウバイは、唾液腺にテトラミン性の毒を持つタイプの貝ではないので、全て食べられますが、
わたしは念の為、唾液腺は取り出し廃棄してます。
貝肉を半分に切ると、クリーム色をした脂の塊みたいなものがあり、それが唾液腺です。
エッチュウバイの貝肉は、滑りが強いので、丹念に塩揉みして水洗いします。
その時、唾液腺も洗い流してしまうのが良いですね。
数回塩揉みして洗えばOKです。
洗わないと、刺身に切り分けて食べる時、箸でつまめないほど、つるつる滑ってしまいますね。
エッチュウバイは、拍子抜けするほど柔らかい貝肉です。
シコシコ、プリプリしていて、とても食べやすいです。
そして、クセもアクも無く、とても美味しいです。
エッチュウバイの煮込み
エッチュウバイは、とても良い出汁の出る貝なので、煮ものもお勧めです。
今回は、筍の水煮と、山菜の水煮、何れも市販のパックされたものを利用して、一緒に煮込んでみました。
味付けは、醤油、日本酒、味醂、砂糖というキホンですね。
わたしは、やや辛口の薄味ね。
貝の出汁の滲み込んだ筍は、とても美味しいわ。
普通、貝類は、熱を通せば通す程、どんどん硬く締まって行くのですが、
エッチュウバイは、そこそこ煮込んでも、硬く締まり過ぎず、柔らかいままなのが素敵です。
エッチュウバイのウロのオリーブオイル煮
わたしの場合、貝の内蔵やウロなどは、オリーブオイル煮にする事が多いです。
風味や味覚は残したまま、アクが消えぐっと食べやすくなります。
マイルドになるので、玄人筋には邪道といわれるかもですね。
軽く湯通ししたウロを、耐熱容器に入れ、オリーブ油を浸し、トースターで加熱しています。
もちろん、オーブンで焼くのが普通だと思いますが、わたしは簡単にトースターで加熱する事が多いですね。
加熱時間は、表面が焦げ過ぎないくらいの時間です。だいたい5、6分くらいかな。
使った香味は、大蒜、生姜、玉葱、梅干し1個、セロリ、そして一番上に葱をたっぷり被せて蒸焼きみたいなイメージで加熱しています。
この写真が焼き上がった直後です。
でもこれだと、葱しか見えないので、別の鉢に盛り付けたのが下の写真です。
うっ ! !
ちょっと、グロいでしょうか ?
いえ、いえ、
ちょっと、グロいなんてものではありませんね。。
グロテスク過ぎます ! !
でも、でも、でも、、、、、でも、とっても美味しいのよ !
貝は、グロいけど、良く考えると、イカ、タコ、海老、海胆、なまことか海にはグロいものばかりね
これを気持ち悪いなんて言っていると魚食系乙女は務まりませんね
でも、これにおののいていては、魚食系乙女は失格よ。
雨ニモマケズ、風ニモマケズ・・・
でも、暑さには、完封負けデス。。